【寄り付き概況】
15日の日経平均株価は反落して始まった。始値は前週末比466円62銭安の3万9056円93銭。
日経平均株価は急反落となり、フシ目の3万9000円大台攻防の様相に。前週末の米国株市場はNYダウが470ドルあまりの下落をみせ5日続落、一時は600ドル近い下げを強いられたほか、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も急落し下落率でダウを上回った。
イランとイスラエルの対立激化による中東情勢の緊迫化を背景に、地政学リスクが株式市場の重荷となっている。原油価格が大幅上昇するなか、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)の下げが目立つ展開で、VIX指数は一時19を超え、昨年10月末以来約半年ぶりの水準に跳ね上がった。これを受けて、東京株式市場でもリスク回避の売りを誘発する形となっている。
市場では「原油価格の高止まりに伴うインフレの長期化で、米市場での利下げ開始の時期が一段と遅れる可能性も株式相場の重荷」(との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は反落している。
個別では、高島屋やアステラス、豊田通商が下落している。一方、郵船や商船三井など海運株、三菱マが上昇している。
[株価材料]
■USスチール株主 日本製鉄<5401>の買収提案承認
■HOYA<7741>
レンズ受注再開 システム障害 混乱解消へ
■三井物産<8031>
と三菱商事<8058> 米社とLNG生産時のCO2を9割減
■三菱UFJ<8306>
インドのノンバンクに出資検討 3000億円規模
■ラピダス 米シリコンバレーに営業拠点 AI新興の開拓めざす
■大成建設<1801>
とカネカ<4118> ビル壁面の太陽光パネルで
■アステラス製薬<4503>
前期最終97%減益 新薬研究遅れで減損
■Jパワー<9513>
豪州再エネ企業を買収 太陽光など350億円で
■第一三共<4568>
米工場に530億円投資
■高島屋<8233>
今期3年連続最高益 最終8%増 株式2分割 実質増配
■良品計画<7453>
9-2月純利益2.1倍 雑貨好調 値上げも奏功
■ビックカメラ<3048>
今期純利益3倍に上振れ 訪日消費が回復
■ジンズHD<3046>
今期純利益下振れ 中国の消費低迷で
■ハイデイ日高<7611>
今期単独税引き益8%増 3%値上げ表明
■FRB当局者 利下げ急ぐ必要ないと強調 地区連銀総裁が相次ぎ発言
■シャープ<6753>
液晶子会社SDP 前12月期 当期赤字1156億円
■NTT<9432>
など 英米で遠距離データセンター間接続の実証実験に成功
■富士フイルムHD<4901>
mRNA薬 プラスミド製造に進出
15日の東京株式市場は反落後、軟調な展開を強いられそうだ。
日経平均株価の予想レンジは、3万8700円-3万9000円を想定。(12日終値3万9523円55銭)
先週末の米国株は下落。ダウ平均は475ドル安の37983ドルで取引を終えた。
イランがイスラエルに対して報復攻撃を実施。中東情勢の緊張の高まりで、リスク回避姿勢が強まり、株式のポジションを縮小するための売りが先行するとみられる。
週明けの米国株が反転してくるかどうかも見極めたい環境下、場中は低空飛行が続くだろう。
為替相場は、ドル・円が1ドル=153円トビ台(前週末12日は153円24-25銭)、ユーロ・円が1ユーロ=162円台の後半(同163円73-77銭)と円高に振れている。円高による業績への影響を警戒して、輸出関連銘柄には重しとなりそう。
シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、前週末12日の大阪取引所清算値比685円安の3万8865円だった。
【好材料銘柄】
■インターライフホールディングス <1418>
今期経常は59%増益、前期配当を3円増額・今期も8円継続へ。
■ビックカメラ <3048>
今期経常を18%上方修正、配当も3円増額。
■ネットイヤーグループ <3622>
前期経常を5倍上方修正。
■データセクション <3905>
スーパー・マイクロ・コンピューター<SMCI>と業務提携に向けた基本合意書を締結。
■テラスカイ <3915>
今期経常は53%増で4期ぶり最高益更新へ。また、NTTデータと資本業務提携。
■アイリッジ <3917>
ディップ <2379> と資本業務提携。ディップを割当先とする35万8400株の第三者割当増資を実施する。発行価格は530円。
■リックソフト <4429>
今期経常は21%増で2期連続最高益更新へ。
■モダリス <4883>
合成生物学のパイオニア企業である米ギンコ・バイオワークス<DNA>とパートナーシップ契約を締結。
■QPS研究所 <5595>
今期経常を一転黒字に上方修正。
■Gunosy <6047>
今期経常を赤字縮小に上方修正。また、発行済み株式数(自社株を除く)の0.75%にあたる18万株(金額で1億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は4月15日から5月15日まで。
■JRC <6224>
今期経常は26%増で4期連続最高益、5円増配へ。
■ベイカレント・コンサルティング <6532>
今期最終は19%増で10期連続最高益、前期配当を3円増額・今期は7円増配へ。また、発行済み株式数(自社株を除く)の0.79%にあたる120万株(金額で36億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は5月1日から5月24日まで。
■クックビズ <6558>
12-2月期(1Q)経常は2.1倍増益で着地。
■RPAホールディングス <6572>
今期経常は2.2倍増益へ。
■コレック <6578>
今期経常は33%増益、前期配当を3期ぶり7円で復配・今期は1円増配へ。また、太陽光パネルの販売・設置事業を手掛けるAoieの株式を取得し子会社化する。
■IDOM <7599>
今期経常は25%増で2期ぶり最高益、前期配当を1.03円増額・今期は6.44円増配へ。
■インターアクション <7725>
今期経常を一転1%増益に上方修正。
■アステナホールディングス <8095>
上期最終を一転黒字に上方修正。
■和田興産 <8931>
今期経常は1%減益、前期配当を8円増額・今期は5円増配へ。また、発行済み株式数(自社株を除く)の1.4%にあたる16万株(金額で2億4000万円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は4月15日から4月19日まで。
■GRCS <9250>
12-2月期(1Q)経常は黒字浮上・通期計画を超過。
【主な経済指標・スケジュール】
15(月)
【国内】
2月機械受注(8:50)
《決算発表》
アークス、FPパートナー、松竹、SFoods、TKP、VRAIN、ベースフード、串カツ田中、メタリアル、ココナラ、バリューC
【海外】
米4月ニューヨーク連銀製造業景気指数(21:30)
米3月小売売上高(21:30)
米4月NAHB住宅市場指数(23:00)
《米決算発表》
M&Tバンク、チャールズシュワブ、ゴールドマン・サックス
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。