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《Eimei「みちしるべ」》
(4月18日から4月22日の週)

先週の日経平均の週間騰落率はプラス6.5%。
2月第3週のプラス6.8%についで今年2番目だった。
週間では1026円の上昇。
週足では3週ぶりに陽線を形成した。
FOMCや日銀金融政策決定会合を控えて売り込めるかどうかというのが課題だろう。
しかし週末開催の産油国会合では増産凍結見送り。
G20でルー米財務長官が円売り介入けん制。
これらを背景とした円高トレンドに警戒感は残る。
奇妙だったのは松井証券経由の信用評価損率。
売り方マイナス8.814%、買い方マイナス8.566%と逆転。
需給面は好転の兆し。
加えた個人投資家の動向が指数に連動してないことが明確になってきた印象。
日経平均採用銘柄のPERは15.27倍でEPSは1103円。
EPSが底打ちと見れば上値を追うムードも出てくるのだろうが、それはもう少し先のことになろうか。
日経平均想定レンジ

下限16586円(3月 SQ値)〜上限17684円(2月2日マド空け水準)

九州での予期せぬ震災。
宇宙の悠久さから見ると地球は生きている。
またそこに人が棲息していること自体が奇跡というのを改めて考えさせられる。
市場とか政治経済なんて皮相的なものであり、地球に対して発揮できる力は少ない。
しかし現実的には市場は震災関連銘柄なんてものを常に持ち出すもの。
この非条理さというのは拭いようはない。
被災地の現実を乖離して現象面から見るとゼネコンとか復興関連銘柄のプラス。
阪神淡路でも、東日本でもいつもそうだった。
市場の冷徹さという他はない。
あるいは市場は本当に人の役に立っているのかという疑問も生じる。
欲と欲のせめぎあいが市場ではあるが、慎みと か節操なんて思考はたぶんない。
一方で、米軍のオスプレイが支援に参加する方向だという。
期せずしてオスプレイが役に立つことになる。
これはどういう波及効果をもたらすのだろうか。
あるいは、九州がこんな状態であるのに消費税を上げようなんてことができるのかどうか。
フツーに考えれば無理となったとしか思えない。
復興増税、消費増税見送りという大義名分は十分に成立する。
不謹慎な表現ながら・・・。
アベノミクスにとっては奇貨ということなのかも知れない。
政府はGDP600兆円実現に向け、先端技術や省エネルギーなどの分野別の目標値固めた。 
人工知能やロボットといった成長分野を30兆円規模の市場に育てるという。
キーポイントはIoTに 対応した「スマート工場」の普及。
在庫管理や納期の短縮につながるとして民間企業に既存工場からの建て替え促進。
ドローン使った宅配サービスや自動車の自動運転などの関連投資も増加。
ものつくりではなくソフト重視のトレンドは継続していくのだろう。
因みに・・・。
省エネ・再生エネるぎー関連は官民投資10兆円上積み(30年度)。
サービス産業、生産向上で市場を65兆円拡大(20年)。
スポーツ産業、市場を10兆円に拡大(25年)。
ヘルスケア、市場を10兆円拡大(20年)。
観光、訪日客消費を4倍超の15兆円に(30年)。
住宅リフォーム、市場を9兆円拡大(25年)。

(兜町カタリスト 櫻井英明)
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