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《Eimei「みちしるべ」》

(2月29日から3月4日の週)


G20は具体論なくいつものように通過した。
どうせ今週はまた週末の米雇用統計を気にする動きなのだろう。
為替への影響ほどはないし所詮瞬間芸の世界の材料にしか過ぎないのだから大げさに騒ぐ意味もなかろう。
著名投資家ウォーレン・バフェット氏の毎年恒例株主への手紙。
「過去240年にわたり『米国売り』に賭けた投資をするのは間違いだった。
今もその時期ではない」としたのは間違いではなかろう。
一方で日経平均は週間では221円上昇。
2週連続週足陽線となった。
週間値幅は719円と4週ぶりに1000円以内での展開。
やや落ち着いたという印象。
上海でのG20は具体論はなかったものの「経済減速への協調姿勢」が見られたことから下値不安は後退。
先週は一時1ドル111円台まだあったドル円も114円近くまでなっており外部環境は一応好転の格好。
上値は重そうだが16000円台を固める展開だろう。
投資主体別売買動向では年金基金の売買反映する信託銀行が2月第3週に4999億円買い越し。
買越額は過去最大で、買い越しは13週連続。
海外投資家は売り越し続けているが個人投資家と一緒で健闘している。
市場では「TOPIXコア30指数へのバスケット買いが出ている」との観測。
年金買いの可能性と自社株買いの応援は見られている。
野村証券の試算ではGPIFの買い余力は4兆円超あるという。
これに個人投資家への配当が3兆円加われば結構な資金はあることになる。
日経平均の節目は終値ベースの16350円。
次が25日移動平均線16536円。
そして一目均衡表の基準線17638円。
今日高ければNYに遅れること1週間で今年初の3日続伸。

強気材料の大和のレポート。

(1)米スーパーチューズデー頃から米国株は本格反騰へ

今回のように新人同士の争いとなる米大統領選挙の年は、米国株が年初から軟化しやすい。
一方で、3月頃のスーパーチューズデーの前後で底入れ反転となったことが多い。
大統領選への不透明感の後退がその背景と考えられる。
今回も過去のパターンと類似している。
3月以降は米国株の戻り歩調が鮮明となろう。
また、米国株はチャート面でもダブルボトムが完成しつつある。
昨年9月以降と同様に今後は本格的な反騰が期待される。

(2)3月の第1営業日を含む週の株価は上昇しやすい

3月の第1営業日を含む週の日経平均は週間ベースで過去6年連続上昇。
このアノマリー通りとなれば、3月相場は月初から堅調期待。
背景は外国人投資家の比較的まとまった日本株買い。
米国で2月から本格化している税還付による資金需給改善の勢いが継続。
米国の税還付は3月半ば頃に一旦スローダウンする場合もあるものの、
その後は例年5月頃まで続くことから、引き続き相場を支える要因となろう。
因みに過去の日経平均の推移。
2015年(173円高、外国人2100億円買い越し)。
2014年(433円高、外国人3637億円買い越し)。
2013年(220円高、外国人2957億円買い越し)。
2012年(129円高、外国人1428億円買い越し)。
2011年(166円高、外国人1457億円買い越し)。
2010年(242円高、外国人2325億円買い越し)。

日経平均想定レンジ


下限16017円(1月21日安値)〜上限17325円(PER15倍水準)


29日(月):鉱工業生産、米シカゴ購買部協会景気指数、中古住宅契約
1日(火):有効求人倍率、法人企業統計、米ISM製造業景況指数、新車販売
      スーパーチューズデー、中国2月製造業PMI
2日(水):マネタリーベース、米ADP雇用レポート、ベージュブック
3日(木):米ISM非製造業景況指数、製造業受注、NZで国旗変更是非の投票
4日(金):毎月勤労統計、米雇用統計、貿易収支

12月SQ値は17281円。
3月SQ値は19225円。
9月SQ値は18119円。
12月SQ値は18943円。
1月SQ値は17420円。
2月SQ値は15156円
1月月足陽線基準は18450円
昨年比プラス基準は19033円
2月月足陽線基準は17865円

3月過去26年間は14勝12敗で5位

1日(火)ポイントの日、米スーパーチューズデー
5日(土)中国全人代
7日(月)ポイントの日
9日(水)皆既日食、新月
10日(木)ECB理事会
11日(金)メジャーSQ
13日(日)米サマータイム開始
14日(月)日銀金融政策決定会合 IT見本市CeBIT(ハノーバー)
15日(火)FOMC
16日(水)ECB理事会
17日(木)ポイントの日
18日(金)米メジャーSQ、ポイントの日
20日(日)上げの特異日
23日(水)満月
24日(木)ポイントの日
25日(金)NYロンドン。グッドフライデーで休場
27日(日)欧州サマータイム開始
28日(月)ロンドンイースターマンデーで休場、ポイントの日

(兜町カタリスト 櫻井英明)
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