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【株式・為替相場展望】10月26日〜30日

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■世界的な金融緩和政策の継続期待でリスクオン優勢

 10月26日〜30日の株式・為替相場については、国内3月期決算主要企業の業績発表が本格化してやや不安定だが、中国の景気減速に対する過剰反応が後退するとともに、世界的な金融緩和政策の継続期待が高まり、全体としてリスクオン優勢の展開を想定する。

 米FRB(連邦準備制度理事会)の利上げ先送り観測が優勢になっていることに加えて、ドラギECB(欧州中央銀行)総裁が22日のECB理事会後の記者会見で、新たな金融緩和について「必要なら行動する用意がある」として12月のECB理事会で追加金融緩和を実施する可能性を示唆したため、世界的な金融緩和政策の継続期待が高まった。23日には中国人民銀行が追加利下げを発表した。

 そして27日〜28日開催の米FOMC(連邦公開市場委員会)では利上げ見送り観測が大勢である。米FRBの年内利上げを警戒する声は聞かれなくなり、利上げ開始時期は16年春以降との見方が優勢になっている。

 一方で10月30日開催の日銀金融政策決定会合に対しては、日銀追加金融緩和「黒田バズーカ3」に対する期待感が高まっている。今回は金融政策の現状維持との見方が優勢だが、世界的な金融緩和政策の継続期待で、全体としてリスクオン優勢の展開となりそうだ。

 また26日〜29日開催の中国5中全会(中国共産党中央委員会第5回全体会議)では、成長率目標値がどの程度の水準に設定されるのか、そして目標を達成するための経済戦略の内容などが注目される。

 そして国内では3月期決算企業の7〜9月期業績発表が本格化する。新興国関連銘柄や設備投資関連銘柄では通期業績予想が弱含むことも警戒される。特に輸出関連の主力株については通期業績予想を、市場平均を上回る水準に増額修正するかどうかが注目され、目先筋の仕掛け的な売りに注意が必要となる。内需・サービス系の銘柄は概ね好調な業績見通しとなりそうだ。

 物色面では日銀追加金融緩和「黒田バズーカ3」関連の銀行・証券・保険・その他金融・不動産セクター、現時点では中国の景気減速の影響が見られない訪日外国人旅行客のインバウンド消費関連、TPP(環太平洋経済連携協定)関連、好業績内需・サービス関連の中小型株、そして11月4日の日本郵政グループ3社のIPOに向けて日本郵政関連が注目される。

 なお為替については、リスクオンの流れと米FRBの利上げ開始時期先送り観測に対する思惑が交錯する。やや不安定な動きとなる可能性もあり、26日の米9月新築住宅販売、27日の米9月耐久財受注、29日の米7〜9月期GDP速報値、30日の米9月個人所得・支出など、主要経済指標にも注意が必要だろう。

(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
michi.jpg 《Eimei「みちしるべ」》


(10月26日から10月30日の週)

株式市場というのは、欲望の集積所と言われる。
儲けたい、損したくないという心理が売り買いに現れそれが相場を形成する。
多くの市場関係者や経済学者たちが認めたくないところだが、これは間違いない。
そして株式市場は生きざまの繁栄の場でもある。
株式を通して夢を実現し、失敗を経験する。
特にリタイアされた方にとっては、株を売ったり買ったりする作業は仕事以外の何ものでもない。
そう考えると、小難しいものでもなく、正しい理論がある訳でもなく、普通の心理で対峙すべき場所と言える。

英中が蜜月チックな展開。
原発や高速鉄道で中国→英国へ約5兆円の発注の見通し。
人民元の国際化をちらつかせる中国。
人民元での決済まで視野に入っているという。
人民元の取引センターがロンドンになり、中国がかつてのように英国の意を受けるのだろうか。
そうすると基軸通貨ドルが脅かされ、ポンドの地位は改めて復活するかも知れない。
ユーロの原油決済の方向登場でユーロは凋落した。
しかしポンドに拘泥しユーロに不参加の英国の深謀遠慮はココだったのだろうか。
中東は英国の影の濃い場所。
原油安が英国の中東への支配権をさらに高める脇役としての中国。
大英帝国は眠っていないような印象である。
というかこの図式の解を求める方が愚かしくFOMC動向を見極めるよりも賢明に思える。
半期ごとに登場する為替報告書で「円はいくぶん割安」なんて噛みついている場合ではなかろう。
だから多くのことの震源はNYではなくロンドンなのである。

日経平均想定レンジ

下限18137円(10月SQ値)〜上限19435円(8月23〜24日の窓埋め水準)


週末仙台に言ったので秋の味覚のサンマを食そうと思ったら仕入れているお店が少ないという。
理由は台風の影響に加え、やはり中国等の影響が大きいのではないかという。
中国経済がもしもマイナス成長であるならばそこまで貪欲にサンマを取りには来ないだろう。
しかも原油安は漁船の遠洋航海コストを下げてくれている。
世の中の常識と現実はたかがサンマを通しても見えるような思いがする。

21日にに10月9日高値18438円を抜いた日経平均株価。
9月9日の高値18770円もザラバで奪還した。
2か月続いた9日高値は「月の10日にモノ買うな、月の20日にモノ売るな」の格言通り。
この先の山は8月23〜24日の19435円→19154円。
8月20〜21日の20033円→19737円。
この二つの窓を埋めるかどうかが課題になる。
このマド埋めを完了できれば8月11日の年初来高値20946円奪還期待も登場。
2013年は11月8日、昨年は10月17日を安値に年末まで走った。
今年は9月29日と前倒しになったと考えたいところ。

(兜町カタリスト 櫻井英明)

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