michi.jpg 《Eimei「みちしるべ」》


(8月17日から8月21日の週)

4〜6月GDPは前期比マイナス0.4%、年率換算マイナス1.6%。
予想はマイナス2%程度だったから予想ほど悪くはなかった。
設備投資は前期比マイナス0.1%。
公共投資は同プラス2.6%。
内需寄与度はマイナス0.1%、外需寄与度はマイナス0.3%で着地。

「知らない企業に投資しない」というのがピーターリンチ氏の名言。
投資家さんは知っているようで良くは知らない企業を名前だけで買うことも多いだろう。
そうではなくて、きちんと知っている企業に投資することは株式投資の第1歩。
ヒントは日常生活の処々方々に隠れている。
花王(4452)の紙おむつ「メリーズ」がいつも売り切れ。
八丁堀や永田町などの駅がディズニーランド(OLC4661)へのお客さんで込んでいる。
ホンダ(7267)の車を町で以前より多く見かけるようになった。
ドラッグストアで外国人が武田(4502)のアリナミンを買っている。
コーセー(4922)の雪肌精がセブンイレブン(3382)などのコンビニで売れている。
コンサート会場に行くといつもヒビノ(2469)のロゴで音響装置を積んだトラックが止まっている。
もろもろのヒントは町中にあふれている。
例えば11月になると話題になるワインのボージョレヌーボー。
安く飲めるのは物流の日新(9066)がフランスから韓国・釜山まで空輸してそこから船便で運んでくれているから。
同社の会社説明資料を見ると、北米やアジアの動きや国内動向から景気の動きまで読み取れる。
個から全体を俯瞰できるという感じだろうか。
あるいは部品会社の話から自動車や電機の完成品メーカーの動向を読み解くこともできる。
ぼんやりと眺めるのではなく、ある一定の意志を持って世の中の出来事や世相を見ることが株式投資の役に立ってくる。
そして企業のホームページを見て会社説明資料を読んだり、決算短信を比較したりすることを心がけたいもの
どんなことをしていてどちらを向いているのか、業績は上向きなのか下向きなのか、そして売買のタイミングをチャートを見て判断すること。
大した作業ではない。
もしもわからないことがあったら会社に電話をかけてみたらどうだろう。
「どんなことをしているのか、将来の方向性はどうか」などなどを聞いてみる。
会社に電話してみましょうというと、株を買った後で「どうして上がらないの」と聞かれる方は多いもの。
そうではなくて、株を買う前に行う作業。
「後始末よりも前始末」というのはビジネス社会の鉄則。
これは株式投資でも一緒だ。

日経平均想定レンジ

下限20548円(8月月足陽線基準)〜上限21333円(25日線の4%上方かい離)。

結局、第1四半期決算を通過してみれば通期8%の経常増益。
ただ第1四半期だけでは28%の純利益増益。
第1四半期としての最高益は402社。
通期でもこの調子でいくならば第2四半期での上方修正に期待というところだろう。
キーワードは「円安・原油安・訪日客」。
押し寄せるマネーは産業だけでなく市場も一緒になってくるに違いない。
明るかったのは郵政3社の上場が9月10日に承認され11月4日(水)の予定となったこと。
純資産は10兆円超だが時価総額は7〜8兆円ということは多少は儲かりそうな設定になるのだろう。
NTT以来の大型上場だけに失敗は許されない。
ということは11月まで相場は堅調見通し。
セルインメイがなかっただけに秋の下落も気配は少ないとみたいところ。

(兜町カタリスト 櫻井英明)

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