NT倍率の特徴とは?

日経平均株価の場合、株価水準の高い銘柄(値がさ株)に影響を受けやすいという特色があります。
一方、TOPIXの場合、自動車や銀行などの時価総額が大きい株(大型株)に影響を受けやすいという特色があります。
このように両者間で影響を受けやすい銘柄が異なっているため、NT倍率を見ることで、どのような銘柄が売られているか(または買われているか)が、おおよそ把握することができるのです。

NT倍率は、その時々の相場の変動によっても大きく変わりますが、通常は10倍程度の値(倍率)となっていることが多く、株価と同じようにチャートで表されているため、比較的馴染みやすい指標なのではないでしょうか?

NT倍率が上昇している時というのは、日経平均株価の上昇率がTOPIXの上昇率を上回っている時、あるいはTOPIXの下落率が日経平均株価の下落率を上回っている時ということになります。

逆に、NT倍率が下落している時は、日経平均株価の下落率がTOPIXの下落率を上回っている時、あるいはTOPIXの上昇率が日経平均株価の上昇率を上回っている時ということになります。

つまり、株価上昇局面において、

NT倍率が上昇 → 株価水準の高い(値がさ株)ハイテク銘柄などの上昇率がより高い
NT倍率が下落 → 自動車銘柄や銀行銘柄などの上昇率がより高い

以上のように推測することができます。

NT倍率の底値と株式市場の底値は、一致しやすいと言われています。
一般的に、市場全体が上昇していく時には、TOPIXよりも日経平均株価の方が早く上昇しやすいと言われています。
この傾向は、現在の株式市場は日経先物の影響が大きく、日経平均が株式市場全体に先行して動くことが多いからだと考えられます。

NT倍率は株式市場全体の動向を把握するために役立ちますので、今後投資戦略を立てる際の参考にすると良いでしょう。

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