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【大引け概況】
1日の日経平均株価は大幅続伸した。前週末比754円39銭高の2万9647円08銭と、9月28日以来約1カ月ぶりの高値で終えた。上げ幅は6月22日(873円)以来およそ4カ月ぶりの大きさ。
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朝方から大きく買い優勢に傾き、日経平均株価は700円を超える上昇をみせ、一気に2万9600円台まで水準を切り上げた。
注目された前日の衆院選で自民党は公示前の276議席から議席数を261議席と減らしたが単独で絶対安定多数を確保したことから、これを好感する形で投資資金の流入が勢いを増した。企業の決算発表が本格化するなか好決算企業が目立っていることも物色意欲を後押ししている。
前週末の米国株市場ではNYダウをはじめ主要3指数が揃って史上最高値を更新しており、これも東京株式市場の出遅れ感を印象づけ、買い戻しを加速させる背景となった。
 
事前に単独過半数(233議席)を巡る攻防とも伝わっていたため、絶対安定多数(261議席)を単独で確保できたことに市場関係者は安堵した。政治の安定で積極的な財政出動への期待も高まり、景気敏感株をはじめ幅広い銘柄に資金が向かった。
 
岸田文雄首相は衆院選結果を受けた記者会見を14時から開き、新型コロナウイルス対策を進めるとともに大型の経済対策を中旬に策定する方針などを表明した。会見を受けて日経平均はきょうの高値を付けた。
 
発表が本格化している国内企業の4〜9月期決算で、大幅増益や通期見通しの上方修正が相次いでいることも追い風となった。政治の不透明感が薄らいだことで好決算を材料視した物色も活発化し、オークマやJTが大幅高となった。
 
市場からは「衆院選の好結果という国内ネタをとりあえず織り込み、これからは政策にらみになる。ただ、FOMC(米連邦公開市場委員会、2−3日開催)を控え、マーケットは海外に目が向いている」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は4営業日ぶりに反発。東証株価指数(TOPIX)は続伸し、前週末比43.54ポイント高の2044.72で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で3兆2825億円。売買高は12億8590万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1901と、全体の9割近くを占めた。値下がりは243銘柄、変わらずは40銘柄だった。
 
業種別株価指数(全33業種)では、精密機器、機械、電気機器などが上昇した。下落は証券・商品先物取引業の1業種だった。
 
個別では、断トツの売買代金をこなしたレーザーテックが大幅高となったほか、東京エレクトロンも値を飛ばすなど半導体製造装置関連株の強さが際立つ。ファーストリテイリングが大きく買われ、キーエンス、ファナック、アドテスト、スクリン、ソニーG、ホンダなども上昇した。伯東が値上がり率トップに買われ、ダイキンやオムロンも高い。このほか、保土谷化学工業、クレハ、旭有機材など化学株の一角にも買いが目立っている。
 
半面、日本郵政、村田製作所が冴えず、野村ホールディングスも売りに押された。エイチ・アイ・エスが値を下げたほか、NECも軟調。関西スーパーマーケット、メンバーズがストップ安に売られ、アイ・アールジャパンホールディングスも急落した。アイネス、双信電機なども大幅安となっている。
 
東証2部株価指数は前週末比24.62ポイント高の7683.66ポイントと4日ぶり反発した。
出来高2億1852万株。値上がり銘柄数は239、値下がり銘柄数は158となった。
 
個別では、シャルレがストップ高。鉄人化計画、テクノスマート、理経など4銘柄は年初来高値を更新。エヌリンクス、アドテック プラズマ テクノロジー、内海造船、ヒラノテクシード、AIメカテックが買われた。
 
一方、マーチャント・バンカーズが一時ストップ安と急落した。日創プロニティ、イムラ封筒、鶴弥、瑞光、マルヨシセンターなど6銘柄は年初来安値を更新。セキド、日鍛バルブ、西川ゴム工業、光陽社、ヒガシトゥエンティワンが売られた。

 
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