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【大引け概況】
8日の日経平均株価は続落し、前週末比104円52銭安の2万9507円05銭ときょうの安値で終えた。
 
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前週末の米国株高を受けて3桁上昇スタートとなったものの、寄り付きを高値に失速すると、ほどなく下げに転じた。マイナス圏に沈んだ後は、値動きは緩慢ではあったものの、下値模索が継続。前引け間際にはいったん切り返す動きが見られたが、後場に入ると売り直された。取引終盤にかけて売りの勢いが強まり、結局、下げ幅を3桁に広げて安値引けとなった。
 
国内で発表が本格化している4〜9月期決算では、市場の期待に届かない内容だった銘柄への売り圧力が強い。JFEや神戸鋼は前週末に通期見通しを上方修正したが、物足りないとの受け止めから8日は大幅安。鉄鋼は東証1部の業種別騰落率ランキングで値下がりの首位だった。
 
8日は午後に大幅減益決算を相次いで発表した大林組や清水建への売りもかさんだ。ほかの建設株も巻き込んで軒並み大幅安に沈んだ。中国不動産大手、中国恒大集団が6日に期日を迎えたドル建て社債の利払いを見送ったと伝わったのも、相場の重荷となった。
 
一方で下値では買いも入った。米ファイザーが開発中の新型コロナウイルス向け飲み薬で高い有効性が示され、経済活動の正常化を後押しするとの期待が高まった。鉄道株や空運株などリオープン(経済再開)銘柄に買いが目立った。
 
市場からは「日経平均が3万円に近づくと売りが出てくる。日足陰線が並び高値イメージがあるようだ。決算は想定を超えるようなインパクトのある内容でないと評価されにくい面も出ている」との声が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)は続落し、前週末比6.20ポイント安の2035.22で終えた。JPX日経インデックス400も続落。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆8264億円。売買高は12億3179万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1276と、全体の約6割を占めた。値上がりは804、変わらずは103銘柄だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は鉄鋼、水産・農林業、建設業などが下落。空運業、海運業、鉱業などは上昇した。
 
個別では、売買代金トップのレーザーテックが売りに押され、ソフトバンクグループも冴えない動き。任天堂、ホンダ、キーエンス、安川電が下落し、ファーストリテイリング、塩野義や中外薬、三菱商事も値を下げた。アウトソーシング、ミクシィが急落、大林組の下げも目立つ。クボタが売られ、ジーエス・ユアサ コーポレーションも株価水準を大きく切り下げた。
 
半面、日本郵船や商船三井など海運株に買いが優勢だったほか、東京エレクトロンも買われ、マネックスグループはストップ高に買われる人気となり、日本航空、ANAホールディングスも上昇した。日立製作所、オリンパスやニコン、ミネベア、ジェイテクトも堅調。メイコー、日本CMK、山一電機が急騰した。
 
東証2部株価指数は前週末比30.14ポイント安の7639.77ポイントと続落した。
出来高3億0390万株。値上がり銘柄数は170、値下がり銘柄数は239となった。
 
個別では、技研ホールディングス、中小企業ホールディングス、パシフィックネット、山喜、フォーシーズホールディングスなど17銘柄が年初来安値を更新。MCJ、オーナンバ、ミズホメディー、倉庫精練、理経が売られた。
 
一方、マーチャント・バンカーズ、エスティックがストップ高。鉄人化計画、オーウイル、オーベクス、ヴィス、テクノスマートなど10銘柄は年初来高値を更新。千代田化工建設、高田工業所、JMACS、クシム、ゼットが買われた。

 
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