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【大引け概況】


14日の日経平均株価は続伸し、前日比110円82銭(0.34%)高の3万2695円93銭で終えた。
 
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きょうは朝方からリスク選好の地合いで日経平均は一時250円あまりの上昇で3万2800円台まで水準を切り上げる場面もあった。前日の米国株市場ではNYダウが上値指向を続けたほか、外国為替市場では1ドル=151円台後半まで円安が進み、これを背景に市場のセンチメントが強気に傾いた。特に半導体関連株への買いが目立ち日経平均を押し上げる形に。

ただ、日経平均3万2800円台では戻り売り圧力も強く、日本時間今晩に10月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えており、この内容を見極めたいとの思惑も手伝って買い一巡後は持ち高調整の売りが上値を押さえる格好となった。なお、個別株は値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を上回っている。全体売買代金は3兆5000億円台で10月27日以来の低い水準にとどまった。
 
東京株式市場でも指数寄与度の大きい銘柄に買いが先行し、上げ幅は200円を超える場面があった。14日の東京外国為替市場で円相場は1ドル=151円台後半と約1年ぶりの円安・ドル高水準で推移し、輸出採算の改善期待から自動車株などにも買いが入った。
 
ただ上値を追う動きは限られた。日経平均が心理的節目の3万3000円に近づく水準では幅広い銘柄に利益確定や戻り待ちの売りが出やすかった。10月の米CPI発表を控えて次第に様子見気分も強まった。15日には米中首脳会談が開かれる予定で、会談の内容を見極めたいとの声も聞かれた。
 
注目を集める米CPIについては、総合指数が前年同月比3.3%上昇と9月の3.7%上昇から鈍化すると見込まれている。ただ、全米自動車労組(UAW)のストライキに伴う新車価格の上昇や医療保険料の算出方法の変更などの影響から、関係者からは「今回は市場予想を上振れるリスクも残る」との声もあり、CPIを受けた米国市場の動きを見極めたいと考える投資家も多い。また、今週末17日までの新たな「つなぎ予算案」が成立しないと政府機関の一部が閉鎖されるだけに、議会の行方にも関心が高いようだ。
 
東証株価指数(TOPIX)は反発し、8.67ポイント(0.37%)高の2345.29で終えた。JPXプライム150指数は3営業日ぶりに反発し、終値は1.30ポイント(0.13%)高の1030.74だった。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆5448億円。売買高は14億2575万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は782、値下がりは821、横ばいは56だった。
 
業種別株価指数(33業種)は鉱業、石油・石炭製品、非鉄金属、銀行業などが上昇した。下落はサービス業、不動産業など。
 
個別では、きょうも群を抜く売買代金をこなしたレーザーテックが上昇したほか、東京エレクトロン、ディスコ、アドバンテストなどの半導体製造装置関連が軒並み値を上げた。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが高く、ホンダと資生堂も買いが優勢だった。ベネッセホールディングスも上昇した。日本マイクロニクス、タツモがストップ高に買われ、ワイエイシイホールディングスも大幅高となるなど半導体中小型株の物色人気が際立った。
 
半面、ソフトバンクグループが軟調、セコム、リクルート、コナミG、メルカリも売られた。ヤクルト本社が下落、ダイキン工業も冴えない。味の素も売りに押された。メドピアが急落、LIFULL、オプトランなども大幅安。円谷フィールズホールディングス、博報堂DYホールディングスなども安い。


 
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