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【大引け概況】
27日の日経平均株価は続落し、前日比8円54銭安の2万3485円80銭で終えた。
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朝方は前日の欧米株安を受けて売り優勢の展開で始まったが、その後日経平均は一貫して下げ渋る展開となり、後場後半には更に下げ幅を縮小、前日終値近辺まで戻してこの日の高値で引けた。前日の米国株市場では新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念からNYダウが一時960ドルを超える下げをみせるなど波乱展開となった。
 
ただ売りが一巡した後は決算発表で業績が良好だった銘柄を中心に買いが入り、相場の下値を支えた。米大統領選や相次ぐ主要企業の決算発表を前に、積極的な売買を控える雰囲気も広がった。
今期の純利益見通しを前日に上方修正したキヤノンが8%高と急伸。「キヤノンのように業績が堅調なのに株価が割安に放置されている銘柄を物色する『見直し買い』が広がった」と指摘した。
日本の取引時間中に米株価指数先物が堅調だったことも日本株を支えた。
 
市場からは「下がれば買い意欲が出てくるようだ。日銀のETF買いの可能性はないとは言い切れないが、新型コロナ感染者数は欧米に比べて日本は限定的あり、海外マネーを呼び込みやすい面はあろう。ただ、年内最大イベントの米大統領選挙を控え、どちらかにベット(賭け)はできない」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は続落。終値は前日比14.73ポイント安の1万4553.73だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、1.45ポイント安の1617.53で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で1兆8631億円。12営業日連続で2兆円を割り込んだ。売買高は9億4534万株だった。米大統領選の投開票を翌週に控えて様子見姿勢の投資家が多く、積極的な売買が見送られた。
 
東証1部の値下がり銘柄数は903と、全体の約4割を占めた。値上がりは1190銘柄、変わらずは85銘柄だった。
 

業種別株価指数(全33業種)では空運業、鉱業、ゴム製品の下落が目立った。上昇は、その他製品、精密機器、情報・通信業など。
 
個別銘柄では、日電産は一時プラスに転じる場面があったが、下げて終わった。富士電機、ジェイテクト、三越伊勢丹、ファナック、ブリヂストン、トヨタ、国際帝石、JAL、ANA、JR西日本は売られた。ファミリーマート、ファーストリテ、IHI、日立建機、住友重も安かった。
 
一方、日東電は上げに転じ、キヤノン、ソニー、任天堂がしっかり。午後発表の決算が市場予想を上回ったHOYAが高かった。KDDI、 ZHD、コーテクHD、エムスリーが上げた。
 
東証2部株価指数は前日比38.36ポイント安の6253.85ポイントと続落した。
出来高1億9546万株。値上がり銘柄数は183、値下がり銘柄数は212となった。
 
個別では、北日本紡績、スターフライヤー、歌舞伎座が年初来安値を更新。グリムス、アサヒ衛陶、エスティック、日本パワーファスニング、リンコーコーポレーションが売られた。
 
一方、ピーエイ、野村マイクロ・サイエンス、ツインバード工業がストップ高。旭コンクリート工業、加地テック、セキドなど4銘柄は年初来高値を更新。児玉化学工業、Abalance、ソフト99コーポレーション、宮入バルブ製作所、STIフードホールディングスが買われた。
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