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【大引け概況】

15日の日経平均株価は続伸し、前週末比324円80銭(1.14%)高の2万8871円78銭で終えた。1月5日以来、およそ7カ月半ぶりの高値となった。
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主力銘柄中心に買いが優勢の展開だった。前週末の米国株市場ではインフレ警戒感の後退でFRBの金融引き締めピッチが緩むとの見方が支配的となり、NYダウ、ナスダック総合株価指数ともに大幅高に買われた。東京株式市場もこれに追随する形となった。日経平均は前週末に700円以上の上昇をみせ、目先利益確定の動きも予想されたところだが、空売り筋の買い戻しを絡め上値指向に変化はなかった。
米国では、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)も3%近く上昇し、これを受けて東京株式市場でも半導体関連株の一角に買い戻しの動きが観測された。
 
ただ、全体売買代金は2兆5000億円台で盛り上がりを欠いた。TOPIXもプラス圏で引けたが日経平均と比べ上昇率は相対的に小さく、値上がり銘柄数より値下がり数の方が多かった。
 
個別では、材料が出た第一三共が14.5%高だった。ソフトバンクグループも前週末に続いて5%超上昇し、この2銘柄で日経平均を117円ほど押し上げた。
 
ただ、日経平均は前週末に700円超上げたあとで、一部の主力銘柄には利益確定の売りも出やすかった。心理的な節目となる2万9000円を前に買い持ち高を調整する動きもあった。東証プライムの値下がり銘柄数は値上がりを上回った。
 
取引開始前に内閣府が発表した2022年4〜6月期の実質国内総生産(GDP)は前期比2.2%増(年率換算、季節調整済み)と、QUICKがまとめた市場予想の中央値(2.5%増)を下回った。積極的に取引の材料とする動きは限られたものの、国内消費の底堅さを示す内容だったとの見方があった。
 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。終値は前週末比11.78ポイント(0.60%)高の1984.96。3月29日以来、4カ月半ぶりの高値となった。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆5601億円。売買高は9億9460万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は841と、全体の約46%にとどまった。値下がりは912、変わらずは85だった。
 

 
市場からは「強い動きだ。後場は売り物に上値を抑えられつつも、高値をキープしている。全体的に上がっている訳ではないが、ハイテクなどグロース系中心に高く、日経平均は上がりやすい。ただ、短期的な過熱感もあり、ここからは慎重に対処するところだろう」との声が聞かれた。
 
業種別株価指数(33業種)は医薬品、精密機器、ゴム製品、空運業などが上昇。下落は海運業、鉱業など。
 
個別では、売買代金トップとなったソフトバンクグループが大きく上昇したほか、レーザーテック、東京エレクトロンなども堅調。ダブル・スコープが高水準の商いをこなし値を飛ばした。ファーストリテイリングも買いが優勢。任天堂、ファナック、TDK、ダイキン、トレンド、テルモも高い。また、リブセンス、ダブルスタンダード、ギフティ、国際紙パルプ商事などがいずれもストップ高に買われる人気となった。
 
半面、日本郵船、川崎汽船などが軟調、前週末に決算を発表したリクルートホールディングスもや電通グループが下落した。富士通が冴えず、NXHDや日揮HDも安かった。三井松島ホールディングスは大きく下値を探った。ペッパーフードサービス、ウェルビーがストップ安に売り込まれ、スノーピークも一時値幅制限いっぱいまで下落する場面があった。
 
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