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【大引け概況】


30日の日経平均株価は4日続落し、終値は前日比58円85銭(0.21%)安の2万7968円99銭だった。2万8000円の節目を下回るのは6営業日ぶり。

 
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きょうはリスク回避目的の売りが優勢となった。前日の米国株市場では、パウエルFRB議長の講演を前に買い手控えムードが強まり、NYダウはかろうじてプラス圏で引けたものの、ナスダック総合株価指数は3日続落となった。東京株式市場でも先駆したハイテク株などに利食われる銘柄が多くなった。しかし、半導体主力銘柄は底堅さを発揮し、全体指数も売り一巡後は下げ渋る展開に。日本時間あす未明に予定されるパウエル氏の講演や、週末の米雇用統計発表を控え、売り買いともにポジションを一方向に傾ける動きはみられなかった。MSCIの指数見直しに伴い全体売買代金は4兆円を上回るなど活況だった。プライム市場の7割にあたる銘柄が下落したが、そのなかで相対的に中小型株の下げが目立った。
 
米連邦準備理事会(FRB)高官から金融引き締めに前向きな「タカ派」的な発言が足元で相次いでおり、投資家心理が弱気に傾いている。日本時間12月1日未明にパウエルFRB議長の講演を控え、「最近のFRB高官らの発言を踏まえると、パウエル氏から金融引き締めに慎重な『ハト派』的な内容の発言が出ることは見込みにくい」との声が聞かれた。
 
パウエルFRB議長の発言を確認したいと考える投資家は多く、積極的に持ち高を傾けにくいなか、午後に入ると日経平均は下げ幅を縮小する場面が目立った。週末に11月の米雇用統計の公表を控えているのも投資家の様子見気分につながった。
 
市場からは「ここ最近は、日経平均で2万8000円を挟んで一進一退だ。パウエルFRB議長の講演を控えるが、直近でFRB高官のタカ派的発言が増え、よほどネガティブな内容でなければ、織り込みは進んでいるとみられる。ただ、週末の米11月雇用統計に向けて米経済指標の発表が続くだけに当面は様子見ではないか」との声が聞かれた。
 
 
東証株価指数(TOPIX)は4日続落し、終値は前日比7.40ポイント(0.37%)安の1985.57で終えた。

 

 
東証プライムの売買代金は概算で4兆1516億円。MSCIの指数構成銘柄の見直しに伴うリバランスの売買があった。売買高は16億6450万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1287と、全体の7割を占めた。値上がりは488銘柄、変わらずは61銘柄だった。
 
 
業種別株価指数(全33業種)では電気・ガス業、小売業、精密機器の下落が目立った。上昇は海運業、輸送用機器、鉄鋼など。
 
 
個別では、ファーストリテイリングが軟調、ソニーグループも冴えない。キーエンス、カシオ、シチズンも値を下げた。SMCが売られ、HOYAも軟調、リクルートホールディングス、シマノ、コナミG、ディーエヌエなども下落した。ジェイテックコーポレーション、キャリアリンクなどが大きく利食われたほか。フィックスターズも利益確定の売りで反落。低位ではADワークスグループの下げが目立った。
 
 半面、東京エレクトロンは朝安後にプラス圏に切り返し、エーザイが大幅高、日本郵船、商船三井など海運株も買いを集めた。三菱重工業や川重が上昇し、IHIは大幅高。大阪チタニウムテクノロジーズも堅調。日医工はストップ高に買われた。テモナも値幅制限いっぱいに買われ、日本電波工業、恵和なども値を飛ばした。





 
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