英明コラム1月第4週 マーケットストラテジーメモ
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《マーケットストラテジーメモ》 1月第3週


【推移】
 
18日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数はそろって続落。決算を発表した大手銀行株が売り込まれエネルギーセクターが軟調だった。「今年の相場は金融やエネルギー、素材、工業株がけん引役になるとみられる。これらの株価が下落すれば相場の悪材料になる」という当然の声がある。バイデン次期大統領は1兆9000億ドル規模の新たな景気対策案を発表。
新型コロナウイルス対策に4150億ドル。家計支援が約1兆ドル。国民への現金給付は、前回の1人当たり600ドルに加え、さらに1400ドルが盛り込まれた。失業給付の上乗せは現在の週300ドルから同400ドルに引き上げ、9月まで延長。ただこの発表は「出尽くし感」につながった格好だ。
 
日経平均株価は276円安の28242円と続落。9日ぶりに5日線を下回った。東証一部の売買代金は1兆9320億円と2兆円割れ。NYの3連休控えで商いは盛り上がらなかった。デンソー、JR東が上昇。ニコン、高島屋が下落。
 
19日(火):
週明けのNY株式市場はキング牧師の生誕記念日で休場。
日経平均株価は391円高の28633円と3日ぶりに反発。公聴会でのイエレン財務長官の発言を好感し買い物優勢の展開。2日ぶりに5日線を上回った。3日連続の陽線。
1月オプションSQ値27774円に対して7勝。効いたのはイエレン次期財務長官のコメント。
「コロナ救済策で大きな行動をとることが必要」。米ダウ先物の夜間取引の100ドル超の上昇に追随し日経平均は急反発。TOPIXは反発。東証一部の売買代金は2兆1930億円。2日ぶりに2兆円を上回った。ファーストリテ、SBGが上昇。カシオ、セブンアイが下落。
 
20日(水):
3連休明けのNY株式市場で主要3指数はそろって反発。イエレン次期財務長官が公聴会でコメント。「コロナウイルス対策で大きく行動するようことを求める。債務拡大につながっても恩恵は代償を上回る」と大規模な経済対策の必要性を求めた内容を好感。
 
「イエレン氏が求める景気刺激策が材料。刺激策へのフォーカスが上昇持続の土台になる」という見方だ。GMは傘下の自動運転車メーカー、クルーズが無人運転車の商用化に向けマイクロソフトと提携すると発表。株価は9.7%上昇。第4四半期の有料契約者数の伸びが市場予想を上回ったネットフリックスは引け後の取引で11%超急伸。
一方バンク・オブ・アメリカの2020年第4四半期決算は減益。ゴールドマンの第4四半期決算は利益が2倍以上に増加。ただいずれも株価は軟調。
 
日経平均株価は110円安の28523円と小幅反落。利益確定の売りに押された格好。一時200円以上下落した場面もあったがそれ以上売り叩く動きはなかった。東証一部の売買代金は2兆3810億円。値上がり1100銘柄、値下がり993銘柄。シャープ、東レが上昇。小田急、第一三共が下落。
 
21日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数はそろって続伸し過去最高値を更新した。決算期待から主力ハイテクセクターが大幅高となり相場上昇をけん引。四半期決算で契約者数が市場予想以上に増えた動画配信のネットフリックスが17%高。アルファベットとアマゾンが5%上昇。マイクロソフト、アップルも大幅高。「決算内容が市場予想を上回り、株価が跳ね上がるのを見越した買い」という決算期待観測だ。
 
日経平均株価は233円高の28756円と反発。1990年8月3日(2万9515円)以来、約30年5カ月ぶりの高値を回復。前日のNY株式市場で決算期待などを背景に主要3指数がそろって最高値を更新。投資家が運用リスクをとる動きが優勢だった。上昇幅は一時300円を超えた場面もあった。
日銀金融政策決定会合で、日銀は大規模金融緩和の維持を決めたが反応は限定的。東証1部の売買代金は2兆4955億円。電通、パナソニックが上昇。第一生命、川重が下落。
 
22日(金):
木曜のNYダウは引け際にマイ転。S&P500とNASDAQは終値ベースの過去最高値を更新。NASDAQは今後数週間に決算を発表するアルファベットやアップル、アマゾンなど大型株主導で上昇。「ネットフリックスの好決算を受けて期待が高まっている」という見方だ。「コロナ感染拡大の可能性を踏まえ、投資家は昨年の同じような時期に奏功した戦略に戻るだろう。ITや在宅勤務関連が好調」という見方だ。週間新規失業保険申請件数(季節調整済み)は90万件。前週の92万6000件から小幅ながら改善した。市場予想は91万件だった。
 
日経平均株価は125円安の28631円と反落。「高値警戒からの利益確定売り優勢」との解釈。東証1部の売買代金は2兆3734億円。資生堂、富士通が上昇。JFE、第一生命TDKが下落。
 
 
(2) 欧米動向
 
英紙タイムズの報道は「日本が新型コロナウイルスのため東京五輪からの抜け道を探る」との見出し。
「日本政府は内密に新型コロナウイルスのために東京五輪を中止しなければならないとの結論を出した。
現在の焦点は次に開催枠が空いている2032年の五輪大会を確保することにある。
連立与党の古参議員の1人によると、すでに1年延期されている五輪大会の開催は、もう絶望的だということで意見が一致している。
今の目標は東京が後日、五輪を主催できる可能性を残す形でメンツを保つ中止発表の手法を探し出すことにある。
「誰もそれ(中止決定)を最初に言い出したくはない。
だが、ほぼ一致した意見としては(開催は)困難過ぎるというものだ。
個人的に五輪があるとは思わない」というコメントも紹介。
因みに東京五輪の後は2024年にパリ、2028年にロスでの開催予定。
真偽は定かでないが期日は迫っていることは事実ではある。
 
(3)新興国動向
 
中国の2020年の国内総生産(GDP)は主要国で唯一伸び率がプラスだった。
昨年のGDPは前年より2.3%増加。
第4四半期(10−12月)は前年同期比6.5%増。
第3四半期(7−9月)の4.9%から加速した。
中国政府による強力で素早い都市のロックダウンがうまく機能したことが背景との解釈。
 
 
【展望】
 
スケジュールを見てみると・・・。
 
【1月】6勝4敗、(勝率60%、10位))
    気学では「諸株活況。押し目を待って買うべし。下旬急騰することあり」
 
25日(月):首都圏マンション発売、独IFO景況感、株高の日L
26日(火):企業向けサービス価格指数、米FOMC、CS住宅価格指数、CB消費者信頼感、大幅安の日L
27日(水):パウエルFRB議長会見、耐久財受注
28日(木):米GDP速報値、変化日
29日(金):失業率、鉱工業生産、消費動向調査、米個人所得・消費、中古住宅販売契約、独GDP速報値、株高の日L
31日(金):中国PNI、1月製造業・非製造業PMI、水星逆行開始
 
 
【2月】6勝4敗、(勝率60%)
    気学では「押し目買い、弱気配ゆえ早めに利食いするのが賢明」
 
 
 1日(月)自動車販売台数、ISM製造業景況感、中国製造業PMI、上げの特異日。株高の日L
 2日(火)マネタリーベース、節分、ユーロ圏GDP
 3日(水)米ADP雇用レポート、ISM非製造業景況感、株安の日
 4日(木)USJ任天堂エリア開業延期、米製造業受注
 5日(金)家計調査、景気動向調査、米雇用統計、貿易収支、消費者信用残高、株安の日、株安の日、鬼宿日、変化日
 7日(日)緊急事態宣言期日、米スーパーボウル
 8日(月)景気ウォッチャー調査、朝鮮人民軍創建日
 9日(火)毎月勤労統計 
10日(水)国内企業物価指数、都心オフィス空室率、米消費者物価、財政収支、中国消費者・生産者物価、変化日
11日(木)建国記念の日で休場、中国春節(→17日)
12日(金)オプションSQ、東京eスポーツフェスタ、ミシガン大学消費者信頼感、新月、株高の日
13日(土)NISAの日
15日(月)10?12月GDP速報値
16日(火)第3次産業活動指数、変化日
17日(水)機械受注、貿易統計、米生産者物価、小売売上高、鉱工業生産、NAHB住宅価格指数
18日(木)首都圏マンション販売、株高の日L
19日(金)消費者物価、米中古住宅販売
21日(日)水星順行
22日(月)企業向けサービス価格指数、独IFO景況感
23日(火)天皇誕生日で休場、静岡で実証都市「ウーブン・シティ」着工、プロ野球オープン戦開幕、米CS住宅価格、FHFA住宅価格、CB消費者信頼感
24日(水)米新築住宅販売、株安の日L、変化日
25日(木)米GDP改定値、中古住宅販売仮契約、大幅高の日
26日(金)SC窯業動態統計、鉱工業生産、米個人所得・支出
27日(土)G20財務相・中央銀行総裁会議(ビデオ)、満月
28日(月)三越恵比寿店営業終了、中国製造業・非製造業PMI
 
この頃、朝の寄り付きに高く萎むこが多い相場付き。
売り方の踏み上げが寄り付きにあるのかも知れないと想像できなくもない。
因みに3月安値期日(16368円)の9月19日は通過。
6月15日安値期日(21529円)も通過。
今は7月31日安値(21710円)を迎えに行っているスケジュールだ。


(兜町カタリスト 櫻井英明)
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