【相場展望】 米6月利上げ見送り決定ならNYダウは出尽し感で波乱の可能性、日本は日銀動かなければ夏枯れ相場の公算 |
米6月利上げ見送り決定ならNYダウは出尽し感で波乱の可能性、日本は日銀動かなければ夏枯れ相場の公算
来週半ばに日米の重要な金融政策決定がある。アメリカは6月の利上げが見送りとなるのか、見送りとなった場合は次はいつ頃に利上げがあるのか。日本は日銀の追加の量的金融緩和があるのかどうか。
先ず、アメリカが6月の利上げを見送った場合はどうか。景気と企業業績にはプラスになるとして、既に、NYダウは4月27日以来の1万8000ドル台に乗せるなど先食いしてきた。このため、利上げ見送りが正式に決まった場合、材料出尽くしとなる可能性のあることを頭に入れておきたい。また、見送りの場合、利上げができないほど景気に懸念があるのか、という景気先行きに対する慎重な見方が出ることも予想される。とくに、6月見送りだとしても7月利上げの可能性ならまた利上げ問題が頭を押さえる心配がある。NYダウが高値圏にあるだけに波乱の可能性を含んだ展開が予想される。
一方の日本はマイナス金利効果待ちのスタンスで6月緩和の可能性はなさそうだ。消費税の延長も決めただけに、今、急いで景気対策をやる必要もないということになるのではないか。期待に反して緩和が実施されるなら儲けものだろう。
7月10日の選挙には、これまでのアベノミクス成果、オバマ大統領来日(広島)効果、尖閣列島の軍事的緊張、震災復興、子育て支援などを前面に出しての選挙戦ということだろう。参議院選挙は負けはしないだろうが、楽勝でもなさそうだ。選挙のあとは長い暑い夏が待ち構えており水不足も重なって気乗りしない相場となる可能性がありそうだ。今は中長期投資のタイミングとしては、大きく下げれば好買い場となるものの、今のままだと難しい株価の位置にある。短期での素早い売買で対応するところだろう。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR 犬丸正寛の相場展望)
《Eimei「みちしるべ」》
(6月13日から6月17日の週)
FOMCは利上げなしで通過だろう。
日銀にはあまり期待する声がない。
こういう時こそ、サプライズがあると思うが日銀総裁が決断するかどうかだろう。
世界のマネーはリスクオフ。
債券と安全通貨の「円」への逃避が見え始めた。
市場の指摘。
6月23日に英国でEUからの離脱の是非を問う国民投票が行われる。
もし離脱が決まれば、株式などのリスク性資産売却する「リスクオフ」が世界的に拡大。
逆に安全資産とされる円に投資マネーが流れ込む可能性がある。
英国の離脱が決まった場合は、円は短期的に2〜6円上昇もあるという。
逆に残留が決まれば、市場参加者がリスク性資産にマネー投じる「リスクオン」の姿勢に転じるだろう。
となると世界的に株式相場が上昇する可能性。
欧州の考えることは良くわからないし、特にバーバリアンのやることは理解できない。
23日までは待つ姿勢が続くのだろう。
できれば勇み足というのが欲しいところだが・・・。
日経平均想定レンジ
下限15975円(5月2日安値)〜上限17234円(5月31日終値)
メジャーSQ値は16639円11銭で通過。
「今週は日米で重要な金融会合が控えているから、それまで動けない。
相変わらず、為替の動きが不気味だが、これも英国の国民投票まで睨みあう、
という展開がごく常識的」と市場の声。
加えて「ドル円の105円台を試した後のドルの戻りが弱かった。
すぐに105円再チャレンジとはいかないだろう」と為替市場関係者。
日銀金融政策決定会合での追加金融緩和への期待はまたある。
しかし黒田日銀は今のところ慎重姿勢。
「限られた緩和カードをそうやすやすとは切れない」と見る向きも多い。
シカゴ225先物の終値は16290円で大証先物比240円安。
安値は16185円。
下値トライとなる可能性もある。
高値16740円が高く見えてきた。
10年国債利回りはマイナス0.155%と過去最低で安全資産としての債券志向は変わらず。
一方で株の空売り比率は47%まで上昇。
昨年9月29日の43.4%という過去最高を更新した。
空売り比率の過去最高更新は反発のサインでもあるが、数日のタイムラグは必要だろうか。
「ジョージソロス氏の売り出動が逆指標になってくれれば良い」という声も聞かれる。
英国のEU離脱選挙よりも日本の参議院選挙よりも話題のある選挙。
それは6月18日のAKB総選挙だという。
主力銘柄は本当の選挙で動けず。
しかしマザーズ指数は「神の手」のゲームなどで盛り上がりの展開。
日経平均株価は週間40円の下落(週足は陽線)。
「主力株とマザーズの盛り上がりの差が日に日に拡大」という声も聞かれる。
因みに日経JASDAQ平均は5か月ぶりの高値を更新した。
(兜町カタリスト 櫻井英明)