
『東芝の悪質性が問われる』
東芝の不適切経理問題を調べていた第三者委員会が報告書を公表した。歴代経営トップの指示による組織的なもので1500億円の利益下方修正が必要と指摘している。今朝の東芝株価は悪材料表面化による、「材料出尽くし」というマーケット特有の判断で反発しているが、このまま株価が本格的に戻るとは思えない。
思い出せば、西武鉄道、オリンパスなどが不正経理で株価が下げ、西武鉄道は上場廃止に追い込まれた。オリンパスの場合は悪質性は薄いと判断されたようで上場廃止は免れたが、果たして東芝は「悪質性」が今後、証券取引等監視委員会や東証などでどう判断されるのか。株主側からも株主代表訴訟も予想されそうだ。
老舗名門企業には不正がはびこる何かがあるのだろうか。名門なら許されるという空気があるのだろうか。あるいは、数字ありきの余裕のない今の社会を映し出しているのだろうか。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
《Eimei「みちしるべ」》
(7月21日から7月24日の週)
上向いて下向いてまた上向いての動き。
株価は常に上向いているものでもなく、上と下への変動の反復。
上向くよりも下向くときの時間が多く値幅が大きかったのがバブル崩壊以降の日本株。
時々に上向く時間帯と値幅が大きくなることもあった。
そして2012年のアベノミクス以降は上向きリズムのタイミング。
あとは時間軸を図れば良いのだろう。
近くでは日本郵政の上場タイミング。
過去、ドコモにしてもJRにしてもJTにしても政府保有株の売り出し時の日経平均は2万円水準。
このセオリーでいくならば今回も2万円台というのは符号する。
その先にはあるのは長い目で見るとオリンピック。
少し長い目では消費税再増税。
2017年にあるとすれば来年はまた駆け込み需要期待。
その先は景気後退の懸念。
そういう反復のなかで株価は醸成されるということになろうか。
先週末は祇園祭りの京都。
すすきの祭りの札幌と遠征したが、どこへ行っても外国人訪日客の嵐。
新千歳空港から札幌へ向かうエアポート急行は車両の8割が中国人家族。
日本語が効かれずアチコチ中国語が絶えない深夜の社内は違和感満載。
インバウンド、爆買いを株式市場は好感する。
しかし、片隅に追いやられた格好でどこか寂しい気もしないではない。
口紅100本やたくさんのウォッシュレット、何個もの炊飯器に魔法瓶。
自分で使うだけならたかが知れている。
雪肌精だってたくさん買うのは自家用ではなく販売用と考えれば納得がいく。
紙おむつだってそうだろう。
日本へくるののはもちろん観光もあろう。
しかし、商品仕入れに来るのであれば渡航費用はタダみたいなもの。
日本の製品品質が好まれる限り、この動きはなくならないだろう。
そのうち爆買い代行をビジネスとする企業も出てくるのではなかろうかという指摘も聞かれる。
手をこまねいてみているのではなく、爆買い=個人輸入の代行ということ。
業として行うのであれば関税の問題などややこしい面がある。
個人のお土産だから対して目くじらも立てられない。
だったら代行してビジネスチャンスをうかがおうといういうのが一部の国内業者。
退去するアジア観光客と知恵で勝負して儲けようという国内業者。
どちらもしたたかさという面では負けず劣らすの感。
時期は夏休み。
夏の鍛錬が秋相場への一里塚とすれば、ここから4週間程度が結構重要な時期となる。
日経平均想定レンジ
下限20329円(7月月足用線基準)〜上限20952円(6月高値)。
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