Market Data
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【日経平均】
49299円65銭(△658円04銭=1.35%)
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【TOPIX】
3269.45(△15.67=0.48%)
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【グロース250】
728.74(▲2.51=0.34%)
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【プライム売買高】21億1270万株(△1993万株)
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【売買代金】5兆3264億円(△2252億円)
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【値上がり銘柄数】677(前日:963)
【値下がり銘柄数】880(前日:599)
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【新高値銘柄数】123(前日:105)
【新安値銘柄数】0(前日:0)
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【25日騰落レシオ】104.53(前日:100.59)
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■本日のポイント
1.日経平均は658円高と3日ぶり反発、TOPIXは最高値に
2.前日のNYダウなど米株高を好感、インテルの好決算も評価
3.為替が1ドル=153円台に円安が進行したことも追い風
4.SBGが急反発し、アドテストや東エレク、ディスコが高い
5.ニデックは不適切会計の影響で今期業績予想を未定とし下落
本日の日経平均は大幅高。史上最高値更新には至らなかったが、終値(4万9299円)では4万9000円を大きく上回り、5日線(4万9150円、24日時点)も上回った。TOPIXの方は史上最高値を更新しており、大型グロース株頼みではなく日本株全体で水準を切り上げる動きが続いている。
今週は大幅高となった。
米地銀の信用リスクや米中貿易摩擦に対する過度な警戒が後退したことを受けて、週明け20日の日経平均は4桁の上昇。21日は首相指名選挙を前に4万9945円まで上昇し、節目の5万円に接近した。
高市新首相の誕生で目先の材料出尽くし感が強まりこの日に上げ幅を縮めて終えると、22日、23日はソフトバンクGなどグロース株が弱く連日の下落。23日は600円を超える下落となり、4万9000円を割り込んだ。
一方、24日は米ハイテク株の上昇などを追い風に、大型グロース株買いが活発となって600円を超える上昇。荒い動きが続いたが、週間では4桁の上昇となった。
日経平均は週間では約1717円の上昇。週足では8週連続で陽線を形成した。
来週も堅調展開か。
決算発表シーズンに突入し、アドバンテストなど注目企業の発表が予定されている。米国でもマイクロソフトやアップルなどが決算発表を予定している。
FOMC(28〜29日)、日銀金融政策決定会合(29〜30日)、ECB理事会(30日)と中央銀行イベントが相次ぐ上に、28日には日米首脳会談、30日には米中首脳会談が開催予定と材料満載の週となる。
FOMCでは0.25%の利下げ、日銀会合は金融政策の現状維持を予想する見方が多い。
「アベノミクス」継承路線の高市首相とトランプ大統領は相性が良さそうで、米国と中国は首脳会談が実施されること自体が関係改善期待を高める。指数の振れ幅は大きくなりそうだが、決算を材料に個別の活況が見込まれる中、リスクを取りやすい地合いが続く公算が大きい。ある程度のボラティリティを許容しながら、週間では水準を切り上げると予想する。
■上値・下値テクニカル・ポイント(24日現在)
52026.03 ボリンジャー:+3σ(13週)
51876.09 ボリンジャー:+3σ(25日)
50240.69 ボリンジャー:+2σ(25日)
49562.94 ボリンジャー:+2σ(13週)
49299.65 ★日経平均株価24日終値
48888.79 6日移動平均線
48835.90 ボリンジャー:+2σ(26週)
48605.28 ボリンジャー:+1σ(25日)
48245.00 均衡表転換線(日足)
47950.88 新値三本足陰転値
47151.80 均衡表基準線(日足)
47099.85 ボリンジャー:+1σ(13週)
46969.88 25日移動平均線
45890.56 均衡表転換線(週足)
45334.47 ボリンジャー:-1σ(25日)
45230.97 ボリンジャー:+1σ(26週)
44636.76 13週移動平均線
43699.07 ボリンジャー:-2σ(25日)
43553.55 75日移動平均線
43503.13 均衡表雲上限(日足)
ローソク足はマドを空けて小陽線で終了。終値は5日移動平均線の上方に復帰し、短期的な調整一巡を示唆した。移動平均線との上方乖離率は25日線比で4.96%と過熱ラインの5%を下回っているが、13週線比では10.45%と買われ過ぎの10%を超えている。右肩上がりの25日線や13週線が大勢強気を示唆する中、上値では利益確定売り圧力の強まりが意識される。
【大引け概況】
24日の日経平均株価は3日ぶりに反発し、終値は前日比658円04銭高の4万9299円65銭だった。一時800円近い上昇となり21日につけた最高値(4万9316円)を上回る場面もあった。
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前日のNYダウは144ドル高と反発し、ハイテク株などが買われ、ナスダック指数も上昇した。30日に米中首脳会談が行われる見通しとなったほか、インテル<INTC>が米国時間の23日夕に発表した決算内容が好感され、時間外取引で急伸した。
これを受けて、日経平均株価は4万9000円台を回復してスタートした。ソフトバンクグループが急反発するなどAI・半導体関連株が値を上げ全体相場をけん引した。為替は午後に入り1ドル=153円台に円安が進行したことも追い風となった。
トランプ米大統領と中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が30日に韓国で会談する見通しとなったことで投資家心理が改善した。2025年7〜9月期決算を発表した米インテル株が米時間外取引で上昇し、国内でも東エレクやレーザーテクなど半導体関連銘柄に買いが優勢となった。
高市早苗首相が24日14時から衆院本会議で所信表明演説に臨み、「責任ある積極財政の考えのもと、戦略的に財政出動を行う」などと述べた。
市場では「目新しい内容ではなく、株価を一段と押し上げる材料にはならなかったが、高市政権に対する財政拡張期待は続いている」との受け止めがあった。
公表が遅れていた9月の米消費者物価指数(CPI)が24日に発表されるほか、来週からは国内の主要な3月期決算企業の4〜9月期決算の発表が相次ぐ。富国生命の佐藤篤有価証券部長は、「投資家らの株の買い余力は高く、来週は足元で弱含んでいた銀行株やインフラ関連などのバリュー(割安)株にも上昇余地がありそうだ」とみていた。
日経平均は前日の下げ幅を埋めるなど、地合いの強さを確認した形と言えよう。諸外国の株価と比べパフォーマンスの良い日本株に対し、海外投資家の一部で買い増す動きも出始めているとされ、先高期待が再び高まりつつある。また、米企業の25年7-9月期決算は総じて良好で業績期待を維持しながら、来週から本格化する国内ハイテク企業の決算発表シーズンを迎えることができるのは良い流れになっている。
東証株価指数(TOPIX)は反発し、最高値を更新した。終値は15.67ポイント(0.48%)高の3269.45だった。JPXプライム150指数も反発した。終値は7.25ポイント(0.51%)高の1430.57だった。
東証プライムの売買代金は概算で5兆3263億円、売買高は21億1270万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は677。値下がりは880、横ばいは58だった。
業種別株価指数(33業種)は非鉄金属、電気機器、鉱業などが上昇。下落は不動産業、食料品、電気・ガス業など。
個別銘柄では、ソフトバンクグループ(SBG)やアドバンテストやディスコ、東京エレクトロン、レーザーテックが高く、キオクシアホールディングスが急伸した。フジクラや古河電気工業が値を上げ、トヨタ自動車や川崎重工業、村田製作所、TDK、リクルートが上昇した。JX金属やイビデンが急伸した。
半面、三菱重工業やIHIが安く、三菱UFJフィナンシャル・グループや任天堂、東京電力ホールディングスが軟調。イオンや中外製薬、第一三共が値を下げ、良品計画やアシックスが下落した。不適切会計の影響で今期業績予想を未定としたニデックが売られた。
東証スタンダード市場は個人投資家の買いも値動きの軽いプライムの半導体株などに向かいがちで、グスタンダード市場は上値が重かった。
「引き続き買いの信用評価損率は低く、個人の投資余力は大きい」とされる。ただ、「派手に上昇して流動性も高いプライムの半導体関連株や、新規公開銘柄、スタンダードの造船株などが注目され、小型株には関心が向かいにくかった」といい、全体には売りに押され気味の一日だった。
値上がり銘柄数709、値下がり銘柄数693と、売り買いが拮抗した。
個別ではアウンコンサルティング、テクニスコ、ソフト99コーポレーション、ケミプロ化成、こころネットなど7銘柄がストップ高。名村造船所、ニッチツ、ビート・ホールディングス・リミテッドは一時ストップ高と値を飛ばした。ホクリヨウ、インターライフホールディングス、林兼産業、北海道コカ・コーラボトリング、日本調理機など51銘柄は年初来高値を更新。エブレン、東京機械製作所、内海造船、堀田丸正、岡本硝子が買われた。
一方、福留ハム、IGポート、ライオン事務器が年初来安値を更新。ヒーハイスト、アールシーコア、木徳神糧、インタートレード、ジェイホールディングスが売られた。
東証グロース市場は前日の米ハイテク株高を受けて日経平均株価が上昇する中、相場をけん引しているAI(人工知能)関連銘柄が少ない新興株の動きは鈍かった。
東証グロース市場250指数は続落した。終値は前日比2.51ポイント(0.34%)安の728.74だった。
グロース市場ではサンバイオやMTGが下落した。一方、アストロHDやGセキュリは上昇した。
値上がり銘柄数209、値下がり銘柄数355と、値下がりが優勢だった。
24日に東証グロース市場に新規上場したインフは9時9分に公開価格(1680円)を120円(7.14%)下回る1560円で初値を付け、終値は初値比109円(6.98%)安の1451円だった。
個別では、カラダノートがストップ高。WOLVES HAND、ユーソナー、property technologies、神戸天然物化学、セレンディップ・ホールディングスなど6銘柄は年初来高値を更新。AppBank、データセクション、網屋、技術承継機構、サイバーセキュリティクラウドが買われた。
一方、インフォメティスがストップ安。PostPrime、Schoo、クラウドワークス、サイバーソリューションズ、ペルセウスプロテオミクスなど6銘柄は年初来安値を更新。ティムス、ククレブ・アドバイザーズ、夢展望、FRONTEO、売れるネット広告社グループが売られた。
24日午前の日経平均株価は反発し、午前終値は前日比657円51銭高の4万9299円12銭だった。
前日のNYダウが144ドル高と反発し、ハイテク株などが買われ、ナスダック指数も上昇した。これを受けて、日経平均株価は4万9000円台を回復してスタート。ソフトバンクグループが急反発したほか、半導体関連株が値を上げ全体相場を押し上げた。日経平均株価の上昇幅は一時700円を超え、21日につけた最高値(4万9316円)を上回る場面があった。TOPIXは最高値を上回り推移している。
米中対立懸念の後退などから前日の米株式相場が上昇し、日本株にも買いが先行した。米インテル株が2025年7〜9月期の決算発表後の時間外取引で大幅高となったのを受けて、値がさの半導体関連銘柄の上昇が目立った。
前日の米株式市場では主要3指数が上昇した。米インテルの7〜9月期の最終損益は7四半期ぶりの黒字となり、米時間外取引で大幅高となっている。東京市場ではアドテストや東エレクなどの半導体関連株に買いが入り、日経平均の上昇をけん引した。
日経平均は前日に600円超下落しており、反動で日本株には買いが入りやすかった面もある。足元の株高で投資家らの買い余力は高まっており、日経平均は朝方から徐々に上げ幅を拡大した。海外勢を中心に、半導体関連株などと比較して過熱感の薄いバリュー(割安)株や中小型株などにも資金を振り向ける動きがあったようだ。
後場の日経平均株価は、上値の重い展開となるか。為替が引き続き円安傾向を維持するなか、輸出関連株に対する買い圧力が継続する可能性がある。ただ、週末要因に加えて、来週から国内3月決算企業の上期決算発表が本格化することから、これを見極めたいとして積極的な買いを見送る向きもあろう。
東証株価指数(TOPIX)は反発した。前引けは21.59ポイント(0.66%)高の3275.37だった。22日につけた最高値を上回った。JPXプライム150指数も反発し、10.42ポイント(0.73%)高の1433.74と、最高値を上回る水準で前場を終えた。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆6158億円、売買高は10億4616万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は825。値下がりは704、横ばいは84だった。
業種別株価指数(33業種)は非鉄金属、電気機器、サービス業などが上昇。下落は空運業、不動産業、食料品など。
個別銘柄では、アドバンテストやディスコ、レーザーテックが上昇し、キオクシアホールディングスが大幅高。ソフトバンクグループ(SBG)、フジクラ、JX金属、日立製作所、トヨタ自動車、TDK、リクルートも高い。
半面、IHIや三菱UFJフィナンシャル・グループ、任天堂が軟調で、ニデックが大幅安となった。中外薬や任天堂、ソニーグループも下げた。
東証スタンダード市場は米中貿易摩擦への警戒感が和らぎ、米国株が上昇した流れを引き継いだ。
スタンダードTOP20は続伸。出来高2億5936万株。
値上がり銘柄数652、値下がり銘柄数645と、売り買いが拮抗した。
個別ではアウンコンサルティング、テクニスコ、エブレンがストップ高。ケミプロ化成、ビート・ホールディングス・リミテッドは一時ストップ高と値を飛ばした。インターライフホールディングス、林兼産業、北海道コカ・コーラボトリング、日本調理機、テクノフレックスなど35銘柄は年初来高値を更新。内海造船、岡本硝子、トーイン、名村造船所、寺崎電気産業が買われた。
一方、福留ハム、IGポート、ライオン事務器が年初来安値を更新。ヒーハイスト、木徳神糧、アールシーコア、ダイハツインフィニアース、エフアンドエムが売られた。
東証グロース市場は前日の米株高を受け、日経平均株価が上昇する中、新興市場でも投資家心理が改善し、買いが優勢となった。
東証グロース市場250指数は反発した。前引けは前日比1.82ポイント(0.25%)高の733.07だった。
グロース市場ではジーエヌアイやインテグラルが上昇した。一方、トライアルやフリーは下落した。
値上がり銘柄数231、値下がり銘柄数315と、値下がりが優勢だった。
24日に東証グロース市場に新規上場したインフは、9時9分に公開価格(1680円)を下回る1560円で初値を付け、前引けは1515円だった。
個別ではWOLVES HAND、ユーソナー、property technologies、神戸天然物化学、AeroEdgeが年初来高値を更新。技術承継機構、フルッタフルッタ、FFRIセキュリティ、AppBank、QPS研究所が買われた。
一方、インフォメティスがストップ安。PostPrime、クラウドワークス、サイバーソリューションズ、ペルセウスプロテオミクスは年初来安値を更新。ラバブルマーケティンググループ、FRONTEO、JDSC、THECOO、ククレブ・アドバイザーズが売られた。
【寄り付き概況】
24日の日経平均株価は反発で始まった。始値は前日比453円66銭高の4万9095円27銭。
前日の米株式市場は、NYダウが144ドル高と反発。ハイテク株などが買われ、ナスダック指数も上昇した。米国の株高の流れを受け、東京株式市場も値を上げて始まった。
また、為替は1ドル=152円50銭前後で推移している。
東証株価指数(TOPIX)は反発している。一時、22日につけた最高値(3266.43)を上回った。
個別では、アドテストやソフトバンクグループ(SBG)、ファストリが上昇している。一方、中外薬やニデック、テルモが下落している。
24日の東京株式市場は反発後、もみ合い展開か。
日経平均株価の予想レンジは、4万8500円-4万9200円を想定。(23日終値4万8641円61銭)
NYダウ平均は144ドル高の46734ドルで取引を終えた。
現地23日の米国株高や、きのう大幅続落した反動から、買い優勢スタートとなろう。米国市場では、半導体関連株が上昇していることから、東京市場でも物色の対象となりそう。ただ、取引時間の後半には週末要因から模様眺めムードが広がり、伸び悩むことも想定される。
為替相場は、ドル・円が1ドル=152円台の半ば(23日は152円49-51銭)と小動きの一方、ユーロ・円が1ユーロ=177円台の前半(同176円88-92銭)と円安方向にある。
シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、23日の大阪取引所清算値比325円高の4万8995円だった。
【好材料銘柄】
■日本M&Aセンターホールディングス <2127>
上期経常を22%上方修正。
■コーエーテクモホールディングス <3635>
上期経常を2.2倍上方修正。
■こころネット
燦ホールディングス <9628> が株式交換で完全子会社化する。26年2月1日付で同社株1株に対し、燦HD株0.90株を割り当てる。
■KOA <6999>
今期経常を85%上方修正。また、中期経営計画を策定。28年3月期に営業利益74億円(25年3月期実績は12億円)を目指す。
■太平洋工業 <7250>
COREが実施中のTOB価格を1株2050円から2919円に引き上げるとともに、買い付け期間を11月7日まで(従来は10月23日まで)に延長する。
■たけびし <7510>
上期経常を25%上方修正、通期も増額。
【主な経済指標・スケジュール】
24(金)
【国内】
9月全国消費者物価指数(CPI)(8:30)
《決算発表》
中外薬、信越化、キヤノンMJ、沖縄セルラー、ジャフコG、キヤノン電、エスコン、岩井コスモ、ブルドック、ヒガシHD、高純度化、東会舘、PLANT、モバファク、テクノHR、今村証券、東邦レマック、太洋テクノ
【海外】
米9月消費者物価指数(CPI)(21:30)
米9月新築住宅販売件数(23:00)
《米決算発表》
P&G、HCAホールディングス、ゼネラル・ダイナミックス
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
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10月23日 NY株/欧州株概況
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【市況】反発144ドル高、好業績銘柄に買い |
・・・続き
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23日のNYダウ工業株30種平均は反発し、終値は前日比144ドル20セント高の4万6734ドル61セントだった。
主要企業による2025年7〜9月期決算の発表が本格化するなか、業績が良好な銘柄に買いが入った。米中貿易摩擦を巡る過度な警戒が薄れ、投資家心理が強気に傾いた。
米ホワイトハウスはこの日、トランプ大統領が韓国で現地時間30日に中国の習近平国家主席と首脳会談に臨むと発表した。米中摩擦が和らぐとの期待からIT大手や半導体関連など幅広い銘柄で買いが優勢となった。
米複合企業ハネウェル・インターナショナルは6.8%高とダウ平均の上昇をけん引。同日発表の7~9月期決算や業績予想の引き上げが好感された。市場参加者からは「最近の各社決算で『トランプ関税』の影響額見通しを引き下げる例が相次いでおり、安心感が出ている」(日系証券)との声が聞かれた。
ダウ平均の構成銘柄ではハネウェル・インターナショナルの上昇が目立った。23日に発表した7〜9月期決算では売上高や特別項目を除く1株利益などが市場予想を上回った。好調な業績を確認できた銘柄が物色され、指数を支えた。
米財務省は22日、ロシアの石油最大手ロスネフチなどを経済制裁の対象に加えたと発表した。ウクライナを侵略するロシアへの圧力をかけるためで、石油の世界的な需給に影響するとの観測から米原油先物が大幅に上昇した。シェブロンなど石油関連株に買いが入った。
米労働省は24日に9月の米消費者物価指数(CPI)を発表する。「市場予想に沿う内容なら、米連邦準備理事会(FRB)は10月に追加利下げを決めるだろう」といい、米利下げ観測は引き続き相場を支えた。
そのほかのダウ平均の構成銘柄ではスリーエム(3M)やキャタピラー、エヌビディアが上昇した。アマゾン・ドット・コムやゴールドマン・サックスも買われた。一方、前日夕に7〜9月期決算を発表したIBMが下落した。ベライゾン・コミュニケーションズやコカ・コーラも安かった。
ナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発した。終値は前日比201.402ポイント(0.88%)高の2万2941.798(速報値)だった。
前日夕に発表した7〜9月期決算で1株利益が予想を下回ったテスラは売りが先行したが、上昇して取引を終えた。マイクロン・テクノロジーやラムリサーチなど半導体関連株への買いが目立った。アルファベットも高かった。
【シカゴ日本株先物概況】
23日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前日比175円高の4万8995円で終えた。この日は日経平均株価が下落したものの、米株式相場の上昇で投資家心理が改善し、シカゴ市場の日経平均先物には買いが優勢となった。
シカゴ日経225先物 (円建て)
48995 ( +325 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
49095 ( +425 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
23日の英FTSE100種総合株価指数は4日続伸した。終値は前日比63.57ポイント(0.66%)高の9578.57で、最高値を約2週間ぶりに更新した。原油先物相場の上昇を背景に英シェル、英BPといった石油株が買われ、指数を押し上げた。
FTSEの構成銘柄では、25年7〜9月期の売上高を公表した有害生物管理会社レントキル・イニシャルが8.32%高、23日に2025年7〜9月期の業績とあわせて自社株買い計画を発表したロンドン証券取引所が7.18%高、産金大手フレスニロが5.29%高と相場をけん引。一方、格安航空大手イージージェットは2.80%安、建機レンタルのアシュテッド・グループは2.54%安、資産運用大手シュローダーは1.85%安と下げた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
23日のドイツ株価指数(DAX)は反発し、前日比56.66ポイント(0.23%)高の2万4207.79で終えた。欧州主要企業による業績発表が相次ぐなか、個別の材料を踏まえた買いが入った。23日の米市場で主要株価指数が上げ幅を広げる場面があり、投資家心理の支えとなった。
個別では、エネルギー大手シーメンス・エナジーが3.22%高、業務用ソフトウエア大手SAPが2.17%高、航空機エンジン大手MTUエアロ・エンジンズが2.14%高と上昇。半面、通信大手ドイツテレコムは2.40%安、半導体大手インフィニオン・テクノロジーズは2.31%安、人工透析製品・サービスのフレゼニウスメディカルケアは1.44%安となった。
■フランス・パリ株価指数
欧州株式市場でフランスの株価指数CAC40は反発し、前日比0.23%高で終えた。欧州主要600社の株価指数であるストックス600も反発し、終値は574.43と約2週間ぶりに最高値を更新した。