【大引け概況】
3日の日経平均株価は大幅に続伸し、終値は前日比832円77銭(高の4万5769円50銭だった。
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9月25日に付けた4万5754円を上回り、約1週間ぶりに過去最高値を更新した。
前日の米株式市場では、NYダウが78ドル高となり、ナスダック指数やS&P500種株価指数も値を上げ、主要3指数がそろって最高値を更新した。米追加利下げへの期待が強くハイテク株などが上昇した。
これを受けた東京株式市場も、日経平均株価は値を上げてスタート。AI関連の半導体関連株を中心に買いが流入した。ソフトバンクグループやアドバンテストなどが買われ日経平均株価を押し上げた。先物を中心に海外投資家とみられる買いが流入した。
4日の自民党総裁選が意識されるなか、午後に入ってからは高値圏での一進一退が続いたが、大引けにかけ値を上げた。
海外勢を中心とした日本株への資金流入が勢いを増した。日経平均への影響度の高い値がさ株や日経平均先物への断続的な買いが終日途切れず、ほぼ一方的に上げ幅を拡大する展開だった。
前日のNYダウ工業株30種平均など主要3指数がそろって最高値を更新した。労働市場の減速を受けて米連邦準備理事会(FRB)が10月下旬の会合でも利下げを続けるとの観測を支えにした上昇が続いている。足元の日本株はいったん調整する場面も目立っていたが、きょうは海外勢の買いが再び加速した。
3日に開催された大阪経済4団体共催の懇談会での日銀の植田和男総裁の発言について「10月利上げ観測を強める内容ではなかった」との受け止めが広がり、外国為替市場で円相場が対ドルで弱含むと、投機筋の先物買いがさらに勢いを増した。日銀は前回9月の会合で上場投資信託(ETF)の売却方針を決めたが、現時点では利上げを急がないとの見方が株の買い安心感を強める展開となっている。
東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反発した。終値は前日比41.77ポイント(1.35%)高の3129.17だった。JPXプライム150指数も3日ぶりに反発して、22.88ポイント高の1365.01で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で5兆2077億円、売買高は23億10万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1241と全体の約7割超を占めた。値下がりは320、横ばいは55だった。
業種別株価指数(33業種)は電気機器、電気・ガス業、繊維製品、情報・通信業などが上昇。下落は鉱業、保険業など。
個別銘柄では、東京エレクトロンが買われ、キオクシアホールディングスは連日の急騰。ソシオネクストやルネサスエレクトロニクス、SUMCOが値を上げた。米オープンAIとの提携が報道された日立製作所が大幅高となり、東京電力ホールディングスやJX金属が上昇した。三菱重工業や富士通、トヨタ自動車が高い。
半面、ディスコやレーザーテックは安く、サンリオや任天堂、川崎重工業が値を下げた。KOKUSAI ELECTRICやSCREENホールディングスも軟調。良品計画やアサヒグループホールディングス、ニトリホールディングスが売られた。
東証スタンダード市場は前日の米株式市場が上昇したことが追い風となり買われた。
スタンダードTOP20は続伸。出来高は5億0913万株。
値上がり銘柄数930、値下がり銘柄数489と、値上がりが優勢だった。
個別ではダイセキ環境ソリューション、大盛工業、テクニスコがストップ高。バイク王&カンパニー、ヒーハイスト、トップカルチャーは一時ストップ高と値を飛ばした。カネコ種苗、クエスト、クオンタムソリューションズ、夢みつけ隊、IKホールディングスなど29銘柄は年初来高値を更新。ネポン、トレードワークス、ANAPホールディングス、プラコー、オリエンタルチエン工業が買われた。
一方、夢みつけ隊がストップ安。ひらまつ、みのや、UNICONホールディングス、鈴茂器工、やまやは年初来安値を更新。ソフト99コーポレーション、ピクセルカンパニーズ、フィットイージー、アルテック、ホーブが売られた。
東証グロース市場は午前から主力銘柄を中心に買いが集まった。午後になると上昇幅を広げ日中の高値圏で取引を終えた。昨日まで新興株の下落が続いていたこともあり、新興株は業種を問わず幅広く物色され指数が大きく上昇した。
東証グロース市場250指数は5営業日ぶりに反発した。終値は前日比16.05ポイント(2.24%)高の731.14だった。
グロース市場ではサンバイオやハートシード、データセクが上昇した。一方、イオレやGENDA、技術承継機構は下落した。
値上がり銘柄数386、値下がり銘柄数187と、値上がりが優勢だった。
きょう東証グロース市場に新規上場したオーバラップは公開価格を7.09%下回る1533円で初値を付け、終値は初値比188円(12.26%)安の1345円となった。
個別ではワンダープラネットがストップ高。学びエイドは一時ストップ高と値を飛ばした。WOLVES HAND、技術承継機構、リックソフト、パワーソリューションズ、トライアイズは年初来高値を更新。コンヴァノ、サンバイオ、マーキュリー、ASJ、Heartseedが買われた。
一方、SAAFホールディングス、ROXX、GMOプロダクトプラットフォーム、GMOコマース、GMO TECHホールディングスなど7銘柄が年初来安値を更新。夢展望、イオレ、STG、ファインズ、アーキテクツ・スタジオ・ジャパンが売られた。
【寄り付き概況】
3日の日経平均株価は続伸で始まった。始値は前日比105円81銭高の4万5042円54銭。
前日の米株式市場は、NYダウは78ドル高と値を上げ最高値を更新した。米追加利下げへの期待が強くハイテク株などが上昇。ナスダック指数やS&P500種株価指数も値を上げ主要3指数がそろって最高値を更新した。米株高を好感して、東京株式市場も値を上げて始まった。また、為替は1ドル=147円10銭前後と前日夕方に比べ横ばい圏で推移している。
東証株価指数(TOPIX)は反発で始まった。
個別では、中外薬、リクルート、日東電が高い。一方、ファストリ、フジクラ、任天堂、アステラスが安い。
10月03日 相場展望(寄り付き前)
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【オープニングコメント】
もみ合い展開か |
・・・続き
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3日の東京株式市場は、もみ合い展開となりそうだ。
日経平均株価の予想レンジは、4万4800円-4万5300円を想定。(2日終値4万4936円73銭)
きのう2日の日経平均株価は一時500円を超える上昇をみせたものの、戻り待ちの売りに上値が重かった。週末要因に加え手がかり材料に乏しいことから積極的な買いは限られるとみられ、方向感に乏しくなる展開も見込まれる。
為替相場は、ドル・円が1ドル=147円台の前半(1日は147円07-09銭)、ユーロ・円が1ユーロ=172円台の半ば(同172円81-85銭)と小動き。
シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、2日の大阪取引所清算値比25円高の4万5095円だった
【好材料銘柄】
■ダイセキ環境ソリューション <1712>
親会社のダイセキ <9793> がTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指す。TOB価格は1株1850円で2日終値を54.3%上回る水準。買い付け期間は10月3日から11月17日まで。
■ピクセルカンパニーズ <2743>
データセンター施設のGPUサーバーとネットワーク機器を発注。
■霞ヶ関キャピタル <3498>
今期経常は40%増で6期連続最高益、実質増配へ。
■オンワードホールディングス <8016>
上期経常が6%増益で着地・6-8月期も17倍増益。また、発行済み株式数の10.13%にあたる1600万株の自社株を消却する。消却予定日は10月16日。
■アイネット <9600>
オリックス <8591> 系のOFI・01がTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指す。TOB価格は1株2530円で2日終値を53.4%上回る水準。買い付け期間は10月3日から11月17日まで。
【主な経済指標・スケジュール】
3(金)
【国内】
8月失業率(8:30)
8月有効求人倍率(8:30)
《決算発表》
安川電、アークランズ、ワールド、瑞光、和田興産、カネコ種、ミタチ、バイク王、エスクローAJ、リヒトラブ、エクスモーション
【海外】
米9月ISM非製造業景況指数(23:00)
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
10月02日 NY株/欧州株概況
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【市況】続伸78ドル高、米利下げ期待で主要3指数が最高値 |
・・・続き
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2日のNYダウ工業株30種平均は5日続伸し、前日比79ドル05セント高の4万6520ドル15セントで終えた。米連邦準備理事会(FRB)が追加利下げを決めるとの観測が引き続き相場を支えた。
1日に発表された9月のADP全米雇用リポートが米労働市場の弱さを示す結果となり、市場ではFRBが10月にも追加利下げに動くとの予想が多い。中長期的には米金利に低下圧力がかかり米株式の相対的な割高感が薄れるとして、買い安心感が強かった。
米オープンAIはこの日、企業価値の評価が5000億ドル(約74兆円)に達したと報じられた。これを受けてAI分野の成長に対する強気な見方が広がり、米エヌビディアなど関連の半導体株が買われた。米金利の低下で相対的に割安感が強まった銘柄にも買いが入った。
一方、前日までに上昇した製薬や金融の銘柄を中心に利益確定売りが出て、主要株価指数はいずれもマイナス圏に沈む場面があった。米連邦政府機関の一部閉鎖を巡る先行き不透明感も相場の重荷となった。
市場では、政府閉鎖は1〜2週間程度で終わるとの見方が強い。市場参加者からは「景気への深刻な影響は予想していない」(日系証券)との声が聞かれた。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、インテルやアプライドマテリアルズ(AMAT)など半導体関連の上昇が目立った。米オープンAIが1日に韓国のサムスン電子やSKハイニックスからAI向け半導体を調達すると発表。1日のアジアや欧州で半導体株に買いが集まり、米国の半導体株にも買いが波及した。
ダウ平均は下げに転じる場面もあった。ベッセント米財務長官は2日の米CNBC番組で、政府閉鎖が米国内総生産(GDP)を押し下げる可能性に言及した。米経済の不透明感を高める要因になるとの懸念から、持ち高調整の売りも出た。
ダウ平均の構成銘柄ではアップルやエヌビディア、セールスフォースが上昇した。一方、マイクロソフトやJPモルガン・チェース、メルクは下げた。
ナスダック総合株価指数は5日続伸し、前日比88.894ポイント高の2万2844.051で終え、9月22日以来となる最高値をつけた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は5日続伸し、連日で最高値をつけた。
【シカゴ日本株先物概況】
2日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前日比270円高の4万5095円で終えた。同日は日経平均株価が上昇し、ダウ工業株30種平均など米主要3株価指数も最高値を更新しており、シカゴ市場の日経平均先物には買いが優勢となった。
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
2日の英FTSE100種総合株価指数は小幅ながら5営業日ぶりに反落し、前日比18.70ポイント(0.19%)安の9427.73で終えた。前日まで連日で最高値を更新した後で、上昇に一服感が出た。同指数は前日の最高値(9446)上回る場面があるなど、下値は堅かった。
原油先物相場の下落を背景に英BPなど石油株が下落したほか、英BTグループといった通信、鉱業や公益に売りが優勢だった。信用調査会社エクスペリアンの下げが目立った。一方で英スーパー大手テスコが上げた。消費や小売りの関連銘柄には買いが優勢だった。
FTSEの構成銘柄では、流通大手テスコが5.28%高、プライベート・エクイティ会社3i(スリーアイ)グループが4.06%高、有害生物管理会社レントキル・イニシャルが2.60%高と大幅に上昇。他方、信用リスク管理サービス会社エクスペリアンは4.22%安、通信大手BTは3.03%安、飲料大手コカ・コーラ・ユーロパシフィック・パートナーズは2.81%安と下げを主導した。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
2日のドイツ株価指数(DAX)は5日続伸した。終値は前日比308.94ポイント(1.28%)高の2万4422.56と8中旬以来、約1カ月半ぶりの高値となった。米国で利下げが続くとの期待が投資家心理を支えた。
個別では、総合電機大手シーメンスが4.21%高、エネルギー大手シーメンス・エナジーが4.13%高、通販大手ザランドが3.42%高と相場をけん引。半面、医薬大手メルクは2.28%安、製薬大手バイエルは1.75%安、航空機エンジン大手MTUエアロ・エンジンズは1.52%安で取引を終えた。
■フランス・パリ株価指数
欧州株式市場で、欧州主要600社の株価指数であるストックス600は上昇し、終値は567.6(速報値)と連日で最高値を更新した。フランスの株価指数であるCAC40は5日続伸し、前日比1.12%高の8056.63と3月下旬以来の高値で終えた。