12日の東京株式社員は、続伸後も堅調な展開となりそう。
日経平均株価の予想レンジは、4万4000円-4万4700円を想定。(11日終値4万4372円50銭)
米国株は上昇。ダウ平均は617ドル高の46108ドルと値幅を伴った上昇となった。
現地11日の米国株高を受け、きのう11日の強い地合いが継続するとみられる。ただ、取引時間の終盤には、3連休となることから、ポジション調整による売りで伸び悩む場面も想定されるだろう。
為替相場は、ドル・円が1ドル=147円台の前半(11日は147円77-78銭)と円高方向に推移、ユーロ・円が1ユーロ=172円台の後半(同172円79-83銭)と小動き。
シカゴ日経平均先物12月限の円建て清算値は、11日の大阪取引所清算値比335円高の4万4505円だった。
【好材料銘柄】
■グッドライフカンパニー <2970>
9月30日現在の株主を対象に1→4の株式分割を実施。
■アールプランナー <2983>
今期経常を18%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も10円増額。
■ジェリービーンズグループ <3070>
今期最終を赤字縮小に上方修正。
■GA technologies <3491>
5-7月期(3Q)最終は15倍増益、初配当8円を実施へ。
■富士石油 <5017>
出光興産 <5019> がTOB(株式公開買い付け)を実施し、非公開化を目指す。TOB価格は1株480円で11日終値を44.1%上回る水準。買い付け期間は9月12日から10月28日まで。
■POPER <5134>
11-7月期(3Q累計)経常は6倍増益・通期計画を超過。
■リバーエレテック <6666>
中国で独自の弾性波素子(KoTカット)関連技術が特許登録。全出願国での登録が完了。
■のむら産業 <7131>
今期経常を37%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も27円増額。
■スリー・ディー・マトリックス <7777>
5-7月期(1Q)経常は黒字浮上・通期計画を超過。
■アインホールディングス <9627>
今期経常を20%上方修正・最高益予想を上乗せ。
■シーイーシー <9692>
今期経常を2%上方修正・最高益予想を上乗せ。
【主な経済指標・スケジュール】
12(金)
【国内】
メジャーSQ
《決算発表》
くら寿司、GENDA、エイチ・アイエス、日駐、アストロスケール、J.S.B.、ラクスル、JMHD、山岡家、正栄食、丹青社、スマレジ、ギフトHD、巴工業、フィットイージ、ヤーマン、グッドコムA、エスコンJPN、HCM、リベラウェア、フリービット、エターナルホスヒ、INTLOOP、オハラ、丸善CHI、gumi、日本スキー、稲葉製作、ネオジャパン、ダブルエー、楽待、Hamee、CAICA D、大盛工業、アシロ、ランドネット、AB&C、ポールHD、ノバック、Eインフィニティ、クラシコム
【海外】
米9月ミシガン大学消費者態度指数(23:00)
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
11日のNYダウ工業株30種平均は大幅に反発し、前日比617ドル08セント(1.35%)高の4万6108ドル00セントで終えた。9日に付けた最高値を上回り、初の4万6000ドル台に乗せた。11日発表の物価・雇用指標を受けて米連邦準備理事会(FRB)が利下げに動くとの見方が強まった。金融緩和が米経済を支えるとの観測が広がり、主力株に買いが入った。
米労働省がこの日発表した8月のCPIは前年同月比2.9%上昇と市場予想(ロイター通信調べ)と一致。伸び率は前月から拡大したものの、労働市場の減速が示される中、米連邦準備制度理事会(FRB)が来週の会合で利下げを決定するとの見方が一段と強まった。
日系証券筋は「この日の統計を受けて、市場では今後の会合ごとに追加利下げが行われるとの期待感が高まった」と分析した。
この日発表された米週間新規失業保険申請件数(6日までの1週間)は前週比2万7000件増の26万3000件と2週連続で悪化し、市場予想の23万5000件を大幅に上回った。
市場では「高いインフレ率が継続している」との見方が根強いが、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げを妨げるほどの内容ではないと受け止められた。
米短期金利先物の値動きから市場が織り込む政策金利予想を算出する「フェドウオッチ」によると、年内残り3回の会合で合計の利下げ幅が0.75%になる確率は8割ほどに上昇した。0.25%の利下げ3回分に相当する。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、半導体メモリーのマイクロン・テクノロジーが大幅に上昇した。人工知能(AI)向け製品の堅調な需要が収益拡大に寄与するとして、アナリストが目標株価を引き上げた。AI関連株に対する楽観も米株相場を押し上げた。
ダウ平均の構成銘柄ではスリーエムやシャーウィン・ウィリアムズ、ホーム・デポが上昇した。トラベラーズも買われた。半面、ボーイングとシスコシステムズは下落した。
ナスダック総合株価指数は4日続伸した。前日比157.015ポイント(0.71%)高の2万2043.075で終え、連日で最高値を更新。初めて2万2000台に乗せた。主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数は取引時間中に初めて6000の大台に乗せる場面があった。
S&P500種株価指数も連日で最高値を更新。前日比55.43ポイント(0.84%)高の6587.47で終えた。
【シカゴ日本株先物概況】
11日のシカゴ日経平均先物は上昇した。9月物は前日比850円高の4万4750円で終えた。この日は日経平均株価が連日で最高値を更新し、米主要3株価指数もそろって最高値をつけたため、シカゴ市場の日経平均先物にも買いが優勢となった。
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
44505 ( +335 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
44620 ( +450 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
11日の英FTSE100種総合株価指数は反発した。前日比72.19ポイント(0.78%)高の9297.58と約3週間ぶりの高値で終えた。防衛・航空の関連銘柄や金融、資源に買いが優勢だった。米利下げ観測を背景に11日の米株式相場が上昇して始まると、英FTSE100種指数は上げ幅を広げた。
英BAEシステムズの上昇が目立つなど食品サービスの英コンパス・グループが上げた。他方、蒸留酒大手のディアジオや信用調査会社のエクスペリアンが下げた。
FTSEの構成銘柄では、航空・防衛大手BAEシステムズが6.30%高と急伸、ロシアのドローン(無人機)によるポーランドの領空侵犯をきっかけに地政学的な緊張が改めて意識されたことが背景にある。一部金融機関が投資判断を引き上げた給食サービス大手コンパス・グループが2.76%高、防衛大手バブコック・インターナショナル・グループが2.73%高で続いた。一方、金融大手M&Gは1.82%安、賭け屋大手エンテインは1.78%安、信用リスク管理サービス会社エクスペリアンは1.62%安となった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
11日のドイツ株価指数(DAX)は3日ぶりに反発し、前日比70.70ポイント(0.29%)高の2万3703.65で終えた。米利下げ観測とともに11日の米株式相場が上昇して始まり、投資家心理の支えとなった。
ドイツ銀行と独コメルツ銀行がともに上げたほか、防衛大手ラインメタルが買われた。前日比で下げる場面があった自動車株が上昇に転じたのも指数上昇に貢献した。
個別では、航空機大手エアバスが2.86%高、製薬大手バイエルが2.85%高、セメント大手ハイデルベルク・マテリアルズが2.51%高と買われた。半面、医療機器のザルトリウスは2.98%安、分子診断大手キアゲンは1.76%安、業務用ソフトウエア大手SAPは1.74%安で終わった。
■フランス・パリ株価指数
欧州株式市場でフランスの株価指数CAC40は4日続伸し、前日比0.80%高で終えた。