4日の東京株式市場は、続伸後も堅調展開か。
日経平均株価の予想レンジは、3万9500円-4万200円を想定。(3日終値3万9785円90銭)
米国株は上昇。ダウ平均は344ドル高の44828ドルで取引を終えた。
現地3日の米国株式市場は、NYダウ、ナスダック指数がともに上昇。きのう3日の底堅い展開が継続し、買い優勢スタートが見込まれる。
為替相場は、ドル・円が1ドル=145円前後(3日は143円86-88銭)、ユーロ・円が1ユーロ=170円台の半ば(同169円76-80銭)と円安に振れている。
円安の流れを受け輸出関連銘柄を中心にしっかりした値動きが期待され、心理的なフシ目の4万円台を回復する場面もありそう。
シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、3日の大阪取引所清算値比400円高の4万120円だった。
【好材料銘柄】
■Veritas In Silico <130A>
三菱ガス化学 <4182> と核酸医薬の創出及び製造方法確立を目的とする共同研究契約を締結。
■キユーピー <2809>
アヲハタ <2830> を株式交換で完全子会社化する。上期最終は50%増益で着地。また、発行済み株式数(自社株を除く)の6.91%にあたる960万株(金額で240億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は7月4日から26年5月31日まで。
■アヲハタ <2830>
親会社のキユーピー <2809> が株式交換で完全子会社化する。11月1日付で同社株1株に対し、キユーピー株0.91株を割り当てる。
■霞ヶ関キャピタル <3498>
9-5月期(3Q累計)経常が2倍増益で着地・3-5月期も95%増益。また、8月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施。
■ADR120S <3750>
中国有数の官民ファイナンス企業集団である光彩国際投資集団と新たな細胞治療技術の国際的な普及を実現するためのMOUを締結。
■放電精密加工研究所 <6469>
上期経常を30%上方修正。
■アニコム ホールディングス <8715>
ダルトン インベストメンツが3日付で大量保有報告書を提出。ダルトンのアニコムHD株式保有比率は5.08%となり、新たに5%を超えたことが判明した。
【主な経済指標・スケジュール】
4(金)
【国内】
5月家計調査(8:30)
《決算発表》
安川電、サンエー、アークス、アスクル、ハイデ日高、薬王堂HD、岡野バル、ミタチ、バイク王、メディ工房、暁飯島、ダイケン、アルテック、ニューテック、きょくと、エクスモーション
【海外】
休場:米(独立記念日)
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
3日のNYダウ工業株30種平均は反発した。前日比344ドル11セント(0.77%)高の4万4828ドル53セントと2月上旬以来の高値で終えた。
この日発表された6月の米雇用統計は、就業者数の伸びが市場の事前予想を上回り、失業率も前月から低下した。米景気に対する楽観が広がり、ダウ平均、ナスダックともに買いが加速した。
米半導体大手エヌビディアは1.3%高の159.34ドルと、史上最高値を塗り替えて終了した。一時2.4%高まで上昇し、時価総額は米アップルが昨年末に付けた3兆9150億ドル(約568兆円)を上回る場面があった。
雇用統計の市場予想からの上振れを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)による7月の利下げ観測はほぼ消え、9月利下げ期待もやや後退した。ただ、市場参加者は「州政府や自治体の教育部門の採用が強かった一方、民間の就業者数は予想を下回った。実際の内容はそれほど強くない」との指摘が聞かれた。
雇用統計では非農業部門の雇用者数が前月比14万7000人増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(11万人増)を上回った。失業率は4.1%と5月(4.2%)を下回り、4.3%に上昇するとの予想に反して低下した。前日発表の6月のADP全米雇用リポートで非農業部門の雇用者数が減少した後で、雇用統計が市場予想を上回る内容だったことから安心感が広がった。
米政府が5月に導入した半導体設計ソフトの対中輸出規制を撤回したことが2日に明らかになった。米中関係の改善や通商交渉の進展への期待が高まり、半導体関連株の一角に買いが波及した。
独立記念日の前日で3日の米株式市場は午後1時までの短縮取引だった。市場参加者が少なく、薄商いのなかで、値動きが大きくなったとの声があった。
ダウ平均ではトラベラーズやJPモルガン・チェース、ボーイングが上げた。シスコシステムズやアマゾン・ドット・コム、マイクロソフトも高い。一方、メルクやスリーエム、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)は下げた。
ナスダック総合株価指数は続伸した。前日比207.971ポイント(1.01%)高の2万0601.101(速報値)で終え、連日で過去最高値を更新した。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数への採用が決まったクラウド監視・分析のデータドッグが大幅高だった。米政府の対中輸出規制緩和を受けて半導体設計ソフトのシノプシスやケイデンス・デザイン・システムズも買われた。
S&P500種株価指数は続伸した。前日比51.93ポイント(0.83%)高の6279.35で終え、連日の高値更新となった。
【シカゴ日本株先物概況】
3日のシカゴ日経平均先物は上昇した。9月物は前日比405円高の4万120円で終えた。3日発表の6月の米雇用統計で雇用者数が市場予想を上回って増えた。米景気懸念が後退したのを受けて米株式相場が上昇し、シカゴ市場の日経平均先物にも買いが優勢となった。
シカゴ日経225先物 (円建て)
40120 ( +400 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
40205 ( +485 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
3日の英FTSE100種総合株価指数は反発し、前日比48.51ポイント(0.55%)高の8823.20で終えた。前日に強まった、将来的に英国で財政規律が緩みかねないとの不安がひとまず収まった。前日に大きく上昇した英金利が3日は水準を切り下げたことも、投資家心理の改善につながった。
3日発表された米経済指標が市場予想を上回り、米景気の減速懸念が和らいだことも支えとなった。
前日は、財政規律を重んじることで知られるリーブス英財務相の退任観測が一時浮上し、英国財政の先行きに不安が強まる場面があった。その後、スターマー英首相がリーブス氏を支持する考えを示したと伝わり、不安が後退した。
FTSEの構成銘柄では、飲料大手コカ・コーラ・ヘレニック・ボトリング・カンパニーが3.93%高、金融大手ナットウエストが3.21%高、同業ロイズ・バンキング・グループが3.18%高と相場をけん引。一方、資源大手リオティントは1.94%安、製薬大手アストラゼネカは1.79%安、投資会社メルローズ・インダストリーズは1.17%安と売られた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
3日のドイツ株価指数(DAX)は続伸し、前日比144.02ポイント(0.60%)高の2万3934.13で終えた。米国とベトナムが関税交渉で合意したことを受け、米国と他の相手国の交渉も進むとの期待につながった。3日発表された米雇用統計が市場予想を上回ったことなどを受け、米景気の減速懸念が和らいだのも投資家心理の支えとなった。
個別では、コメルツ銀行が2.44%高、日用品大手ヘンケルが2.03%高、業務用ソフトウエア大手SAPが2.02%高と上昇。半面、化学大手BASFは2.18%安、防衛大手ラインメタルは1.79%安、医療機器のザルトリウスは1.74%安で取引を終えた。
■フランス・パリ株価指数
フランスの株価指数CAC40は続伸し、前日比0.20%高で終えた。