■本日のポイント
1.日経平均は378円高と7日続伸、一時3万7000円台に迫る
2.為替の円安進行を受け、自動車や精密など輸出関連株が上昇
3.日米の第2回関税交渉を通過したことで、市場には安心感も
4.トヨタやホンダ、スズキが買われHOYAやダイキンも高い
5.日銀の追加利上げ観測後退で三菱UFJなど銀行株は売られる
今週は大幅高となった。
米国株の動きが良くなり、日本株もこれと歩調を合わせて水準を切り上げた。週明けの4月28日の日経平均は前週末の米国株高を追い風に3桁の上昇。休場を挟んで30日も3桁の上昇となり、終値で3万6000円を上回った。5月に入り1日は上昇して始まった後、日銀金融政策決定会合の結果を受けて後場に入って一段高。追加利上げのハードルが高いとの見方が強まり、為替市場で円安が進んだことが株価を押し上げた。2日も米国株高や円安を好感して大幅上昇。5月2日まで7日続伸となり、この7日間全てで3桁の上昇となった。日経平均は週間では1124円の上昇となり、週足では4週連続で陽線を形成した。
昨日の米国市場は主力ハイテク株の決算が好感されてダウ平均は8日続伸。株価水準は4月2日以来ほぼ1カ月ぶりの高値となった。マイクロソフトやメタの決算が事前予想を上回り、かねてからトランプ不景気を懸念していた向きにとってポジティブサプライズとなった。見直し買いが膨らんでいる。
4月のISM製造業景況感指数も事前予想ほど悪化しなかったことで株式市場はより安定してこよう。
さて、東京株式市場はトランプ関税ショックの大部分を取り戻すような動きとなり日経平均が3万7000円に迫る動きとなっている。
市場の見方が本当ならトランプ関税はかなり小規模な税率に抑え込まれることになる。気まぐれで発言する大統領だけにいつ蒸し返されるか分からないが、大それたことができそうにないことは認知されつつある。
月曜と火曜が休場で立ち合いは3日。国内では引き続き決算発表が多く、トヨタ、任天堂、IHIなど売買代金上位の常連銘柄が発表を予定している。個別物色が活況となることで、楽観ムードの強い地合いが続くだろう。
個々の決算もそう悪くはないようで連休後も安定した相場に期待したい。
■上値・下値テクニカル・ポイント(2日現在)
39738.69 ボリンジャー:+1σ(26週)
38882.84 ボリンジャー:+3σ(25日)
38448.85 ボリンジャー:+1σ(13週)
38133.46 均衡表雲上限(日足)
38003.32 200日移動平均線
37940.77 26週移動平均線
37577.60 均衡表雲下限(日足)
37484.87 ボリンジャー:+2σ(25日)
37272.03 均衡表雲上限(週足)
37152.67 75日移動平均線
36830.69 ★日経平均株価2日終値
36791.45 均衡表雲下限(週足)
36710.72 13週移動平均線
36142.86 ボリンジャー:-1σ(26週)
36086.89 ボリンジャー:+1σ(25日)
35985.54 6日移動平均線
35839.99 新値三本足陰転値
35595.49 均衡表基準線(週足)
35543.18 均衡表転換線(日足)
34972.60 ボリンジャー:-1σ(13週)
34688.92 25日移動平均線
34506.72 均衡表転換線(週足)
34344.95 ボリンジャー:-2σ(26週)
34325.90 均衡表基準線(日足)
【大引け概況】
2日の日経平均株価は7日続伸し、終値は前日比378円39銭高の3万6830円69銭だった。7日続伸は2023年8月28日〜9月6日の8日続伸以来、1年8カ月ぶりの長さ。
本日のマーケット動画
時間:00:01:36 容量:19.89M ▼音声 VOICEVOX Nemo
過去のマーケット動画はこちら

前日の米株式市場では、NYダウは主力ハイテク株などが買われ83ドル高と8日続伸した。為替相場も円安が進行したことが好感され、日経平均株価は上昇してスタート。
午前9時過ぎに1ドル=145円90銭台まで円安が進行するなか、自動車株や精密機器など輸出関連株が上昇。日経平均株価の上昇幅は一時500円を超え3万6970円台まで値を上げる場面があった。
しかし、心理的な節目である3万7000円ラインに接近すると利益確定売りが優勢となった。この日の早朝に日米の第2回関税交渉が開かれ、赤沢亮正経済財政・再生相は「為替や安全保障は議論にならなかった」と述べたが、同交渉を通過したことで市場に安心感が広がった。東京株式市場は、ゴールデンウィーク中で明日から4連休となるほか、今晩は米4月雇用統計が発表されることから、後場に入りやや様子見姿勢も強まった。前日の日銀金融政策決定会合を経て追加利上げ観測が後退した銀行株は下落した。
日本政府内で6月の主要7カ国首脳会議(G7サミット)に合わせて日米関税交渉の大枠での合意をめざすシナリオも浮上しており、市場の関心が高かった第2回会合を波乱なく通過したとの受け止めは買い安心感につながった。中国商務省は2日、米国が関税交渉を求めて中国側に複数回接触してきたと明かし「評価を進めている」と報道官談話で表明した。米中貿易摩擦が緩和方向に向かうとの期待も株買いを後押しした。
テクニカル分析上では3月後半以降の急落相場でチャート上に空けた5つの「窓」のうち3つ目の窓まで埋めた。きょうの上昇で、3月31日の高値(3万6440円)と同28日の安値(3万6864円)との間にできた窓埋めを達成した格好だ。戻り相場では窓埋めが早ければ早いほど、売り方の買い戻しが活発化するため、想定以上の上昇になりやすい点も株高に弾みをつけた。
ただ、前日までの6日続伸で日経平均は2200円あまり上昇しており、買い一巡後は売りに押された。日本は明日からゴールデンウィークの大型連休に入るとあって、持ち高調整目的の売りも出やすく、節目の3万7000円付近では上値の重さが目立った。
東証株価指数(TOPIX)は8日続伸した。8日続伸は23年12月29日〜24年1月15日以来の長さ。終値は8.34ポイント(0.31%)高の2687.78だった。JPXプライム150指数も8日続伸し、9.02ポイント(0.76%)高の1194.67で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆7505億円、売買高は19億7112万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は817。値下がりは766、横ばいは52だった。
業種別株価指数(33業種)は精密機器や医薬品、化学、輸送用機器などが上昇。銀行業や卸売業などは下落した。
個別銘柄では、大塚HDが8日続伸したほか、トヨタ自動車やホンダ、スズキが高く、任天堂は7日続伸で連日の上場来高値更新。今期営業利益が前期比2.8倍になる見通しと発表したヤマトHDは年初来高値を更新した。ソニーグループ、キーエンス、信越化学工業が買われた。ファーストリテイリングやキーエンス、サンリオが上昇。HOYAやダイキン工業、アシックスが値を上げた。
このほか、住友ファーマ、ダイキン、ZOZO、オリンパス、コマツなどが買われた。11時に自社株取得枠を従来の300億円から700億円に拡大すると発表した丸紅は切り返すも上値は重くなった。
一方、ディスコ、東京エレクトロン、ルネサスエレクトロニクスが安く、三菱重工業や川崎重工業が軟調。伊藤忠商事や三菱商事が値を下げた。年内利上げ見送り観測を受けて、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループが売られ、りそなHD、しずおかFG、ふくおかFG、千葉銀行など銀行株が引き続き弱い。また、決算内容が嫌気されてセイコーエプソンも売り優勢となった。このほか、日本製鋼所、古河電工、太陽誘電などが下落した。後場は、決算を発表した伊藤忠、三菱商事が売られた。フジ・メディア・ホールディングスやオリックスも下落した。
2日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比253円23銭高の3万6705円53銭だった。
前日のNYダウは、主力ハイテク株などが買われ8日続伸した。米株高に円安も追い風となるなか、日経平均株価は上昇してスタート。為替相場は午前9時過ぎに1ドル=145円90銭台まで円安が進行すると日経平均株価も一時上昇幅は500円を超え3万6970円台まで上昇した。自動車など主力の輸出関連株に採算改善を見込んだ買いが入ったほか、日米関税交渉の進展期待も投資家心理の改善につながった。
しかし、心理的な節目である3万7000円ラインに接近すると利益確定売りが優勢となり、その後は上昇幅が縮小した。銀行株が下落した。
日米両政府は米東部時間1日午後(日本時間2日早朝)に関税交渉の第2回会合を開いた。赤沢亮正経済財政・再生相とベッセント米財務長官、米通商代表部(USTR)のグリア代表、ラトニック商務長官が会談した。会談後に記者団の取材に応じた赤沢経財相は「お互いの関心事項について突っ込んだ議論ができた」と話した一方、「為替や安全保障は議論にならなかった」とも言及した。市場の関心が高かった第2回会合を波乱なく通過したと受け止められ、株買いを後押しした。赤沢経財相が今後の交渉を踏まえ、6月にも首脳間で合意することが望ましいとの考えを示したことも買いを誘った。
ただ、前日までの6日続伸で日経平均は2200円あまり上昇しており、買い一巡後は売りに押された。日本は明日からゴールデンウイークの大型連休に入るとあって、持ち高調整目的の売りも出やすかった。
市場では「米関税政策を巡って過度な懸念は和らいでいるものの、トランプ米大統領の発言次第で株式相場が乱高下する可能性があり、連休前に手じまい売りを出す動きが広がった」との声が聞かれた。
今晩の海外時間では4月の米雇用統計など重要な経済指標の発表を控えていることから、後場は様子見姿勢が強まり、日経平均は前場終値水準での小動きとなりそうだ。物色の対象は取引時間中の決算発表銘柄に集中するだろう。本日は12時台にJAL、13時台に伊藤忠、14時台に三菱商事、リコーリースなどが予定されている。
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは4.17ポイント(0.16%)高の2683.61だった。JPXプライム150指数も続伸した。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆3365億円、売買高は9億5542万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は488。値下がりは1085、横ばいは62だった。
業種別では、その他製品、医薬品、輸送用機器、精密機器、海運などが上昇した一方、銀行、その他金融、パルプ・紙、非鉄金属、証券・商品先物などが下落した。
個別銘柄では、大塚HDが8日続伸したほか、任天堂は7日続伸で連日の上場来高値更新。また、今期営業利益が前期比2.8倍になる見通しと発表したヤマトHDは年初来高値を更新した。11時に自社株取得枠を従来の300億円から700億円に拡大すると発表した丸紅もしっかり。トヨタ自動車やホンダが高く、信越化学工業、ソニーグループ、HOYAが値を上げた。ダイキン工業やファーストリテイリングもしっかり。
このほか、住友ファーマ、ZOZO、オリンパス、コマツなどが買われた。
一方、年内利上げ見送り観測を受けて、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループが下落。りそなHD、みずほFG、しずおかFG、ふくおか、千葉銀行など銀行株が引き続き弱い。また、決算内容が嫌気されてセイコーエプソンも売り優勢となった。このほか、ディスコ、東京エレクトロン、日本製鋼所、ルネサスエレクトロニクス、三菱重工業、フジクラ、古河電工、太陽誘電などが下落した。
東証スタンダード市場は為替の円安進行を好感し、輸出関連銘柄が上げをけん引したが、その後は連休を控え利食いに押された。
スタンダードTOP20は下落。出来高2億2380万株。
値上がり銘柄数485、値下がり銘柄数828と、値下がりが優勢だった。
個別ではウィルソン・ラーニング ワールドワイドが一時ストップ高と値を飛ばした。ベクターホールディングス、テクノフレックス、ベネフィットジャパン、丸尾カルシウム、タイガースポリマーなど20銘柄は年初来高値を更新。メタプラネット、ピアラ、GFA、アトラグループ、遠藤照明が買われた。
一方、ベルグアース、日東製網、サイトリ細胞研究所、ビート・ホールディングス・リミテッドが年初来安値を更新。アズジェント、サノヤスホールディングス、ぷらっとホーム、ウェルディッシュ、NCS&Aが売られた。
東証グロース市場は外国為替市場での円安基調を背景に東証プライム市場の輸出関連株中心に買いが入った一方、内需銘柄が中心の新興株市場では売りが優勢だった。
市場では「これまで円高に振れたときは新興株が相対的に堅調だった。円安が進行すると利益確定の売りが出やすくなる」との声があった。
東証グロース市場250指数は反落した。前引けは前日比7.73ポイント(1.14%)安の673.09だった。グロースCoreはともに軟調。
グロース市場ではSynsやフリーが下落した。一方、GENDAやアンジェスは上昇した。
値上がり銘柄数168、値下がり銘柄数389と、値下がりが優勢だった。
個別では、カウリスがストップ高。ティーケーピー、シェアリングテクノロジー、coly、バンク・オブ・イノベーション、アクリートなど8銘柄は年初来高値を更新。オルツ、売れるネット広告社グループ、EduLab、ソーシャルワイヤー、ランサーズが買われた。
一方、シーユーシーが年初来安値を更新。アイズ、ベビーカレンダー、ファンデリー、ココペリ、セーフィーはが売られた。
【寄り付き概況】
2日の日経平均株価は続伸で始まった。始値は前日比184円25銭高の3万6636円55銭。
前日の米株式市場は、NYダウが83ドル高と8日続伸。主力ハイテク株の上昇が寄与した。為替は1ドル=145円台へ大幅な円安が進行した。米国株の上昇と円安を受け、東京株式市場も値を上げて始まった。
東証株価指数(TOPIX)は続伸している。
個別では、ファストリやソフトバンクグループ(SBG)、信越化が高い。東エレクやトヨタ、ホンダが上昇した。任天堂やオリンパスが買われた。一方、エプソンが安い。リクルートやニトリHD、日本取引所が下落した。
05月02日 相場展望(寄り付き前)
 |
【オープニングコメント】
堅調展開か |
・・・続き
|
2日の東京株式市場は、堅調な展開か。
日経平均株価の予想レンジは、3万6300円-3万3700円を想定。(1日終値3万6452円30銭)
米国株は上昇。ダウ平均は83ドル高の40752ドルで取引を終えた。
現地1日の米国株式が上昇していることから、きのう1日の堅調な地合いが継続するとみられる。一方、米政権の関税措置をめぐり、赤沢経済再生担当相がベッセント米財務長官と2回目の交渉を行っていることから、交渉の内容や進展状況などを確認したいとして、手控えムードが広がることも想定される。
為替相場は、ドル・円が1ドル=145円台の前半(1日は144円36-38銭)、ユーロ・円が1ユーロ=164円台の前半(同163円28-32銭)と円安方向に振れている。
シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、1日の大阪取引所清算値比295円高の3万6845円だった。
【好材料銘柄】
■dely <299A>
今期経常は29%増で6期連続最高益更新へ。
■ベネフィットジャパン <3934>
前期経常を13%上方修正、配当も6円増額。
■東邦レマック <7422>
株主優待制度を変更。新制度では6月末と12月末時点で300株以上を保有する株主にQUOカード(保有株数に応じて年間500~5000円分)を贈呈する。現行の優待品はフィットパートナーサイトで使用可能な割引クーポン券。
■AOKIホールディングス <8214>
前期経常を3%上方修正、配当も20円増額。
■GFA <8783>
暗号資産ディーリングの運用状況を報告。4月末の評価利益は97.3億円。
■DTS <9682>
今期経常は3%増で12期連続最高益、前期配当を17円増額・今期は13円増配へ。また、発行済み株式数(自社株を除く)の1.86%にあたる75万株(金額で25億円)を上限に自社株買いを実施。取得株は8月13日付で全て消却する。そのほか、28年3月期に営業利益187億円(25年3月期実績は144億円)を目指す中期経営計画を策定。
【主な経済指標・スケジュール】
2(金)
【国内】
3月失業率(8:30)
3月有効求人倍率(8:30)
4月マネタリーベース(8:50)
《決算発表》
伊藤忠、三菱商、丸紅、JR西日本、エムスリー、JAL、大東建、伊藤米久、リコーリース、タムロン、ジョイ本田、イトーキ、ネクセラファーマ、フジッコ、エラン、イチネンHD、ダイトロン、TOA、フジ住
【海外】
米4月雇用統計(21:30)
米3月製造業新規受注(23:00)
《米決算発表》
エクソン・モービル、シグナ、シェブロン、Tロウ・プライス・グループ
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
05月01日 NY株/欧州株概況
 |
【市況】83ドル高と8日続伸、マイクロソフト決算を好感 |
・・・続き
|
1日のNYダウ工業株30種平均は8日続伸し、前日比83ドル60セント高の4万0752ドル96セントと4月2日以来ほぼ1カ月ぶりの高値で終えた。8連騰は昨年5月以来。
マイクロソフトが前日の引け後に発表した2025年1~3月期決算は売上高と純利益がいずれも四半期として過去最高を更新。生成AI(人工知能)の開発基盤を提供するクラウド事業の売上高の伸びが前四半期から加速した。同社株は7.6%高と相場をけん引。AIで競合するエヌビディアも2.5%上昇した。また、メタ(旧フェイスブック)の四半期決算も堅調な内容で投資家心理の改善につながった。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、メタプラットフォームズは4%あまり上げた。前日夕発表の25年1〜3月期決算と見通しが市場予想を上回った。米政権の関税政策による不透明感がハイテク銘柄の収益の重荷になるとの懸念が後退。マイクロソフトやメタの決算は「市場の心理改善につながり、リリーフラリー(安堵感からの相場上昇)を誘った」との声が聞かれた。
米サプライマネジメント協会(ISM)が1日発表した4月の製造業景況感指数は48.7と前月(49.0)から低下したものの、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(47.8)ほどは悪化しなかった。景気懸念を一段と強める内容ではなかったことも、投資家心理を支えた。このところ関税政策を巡って新たな悪材料が出ていないことも、株買いを後押ししているとの見方もあった。
ダウ平均の上げ幅は430ドルほどに広げる場面があったが、買い一巡後は伸び悩んだ。米経済を巡る先行き不透明感は投資家心理の重荷となっている。1日発表の週間の米新規失業保険申請件数は市場予想を上回った。2日に発表される4月の米雇用統計を見極めたい雰囲気もあった。ダウ平均は前日までの7営業日で2500ドルほど上昇した後で、主力株には持ち高調整の売りも出て、上値を抑えた。
個別銘柄ではエヌビディアと1日夕に決算発表を控えていたアマゾン・ドット・コムへの買いも目立った。キャタピラーやゴールドマン・サックスも高い。半面、ディフェンシブ銘柄には売りが優勢となり、ユナイテッドヘルス・グループやアムジェン、メルクは下げた。1日に発表した四半期決算で売上高が市場予想を下回ったマクドナルドも安い。
ナスダック総合株価指数は反発し、前日比264.398ポイント(1.51%)高の1万7710.740(速報値)で終えた。3月27日以来の高値。アルファベットやブロードコムも買われた。
【シカゴ日本株先物概況】
1日のシカゴ日経平均先物は上昇した。6月物は前日比680円高の3万6845円で終えた。この日は日米で株式相場が上昇し、シカゴ市場の日経平均先物にも買いが優勢となった。
シカゴ日経225先物 (円建て)
36845 ( +295 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
36915 ( +365 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
1日の英FTSE100種総合株価指数は小幅ながら14日続伸し、前日比1.95ポイント(0.02%)高の8496.80で終えた。明るい業績見通しを示唆した銘柄に買いが入った。1日の米市場で主要な株価指数が上げ幅を広げる場面があるのも、投資家心理を支えた。ただし、このところの相場上昇を受けて利益確定の売りも出やすく、上値は重かった。
消費者向けヘルスケア商品を手掛ける英ヘイリオンと、航空機エンジン大手の英ロールス・ロイス・ホールディングスに買いが集まった。ヘイリオンは1日、2026年からの中期的な調整済み営業利益の成長率について「1ケタ台後半」との見通しを示した。従来は売上高(為替変動などの影響を除くベース)の成長率目標である4〜6%を上回る程度としていた。ロールス・ロイスは、経済や事業の環境が見通しにくいなかで25年12月期の営業利益見通しを据え置いたことが好感された。
FTSEの構成銘柄では、保険会社セント・ジェームズ・プレイスが6.79%高、ホテル大手ウィットブレッドが5.78%高、投資信託会社ポーラー・キャピタル・テクノロジー・トラストが4.33%高と相場をけん引。一方、25年1〜3月期決算が前年同期比で減益となった金融大手ロイズ・バンキング・グループは2.65%安、食品・小売り大手アソシエーテッド・ブリティッシュ・フーズは2.33%安、ロンドン証券取引所グループは2.28%安と売られた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
独仏は休場
■フランス・パリ株価指数
独仏は休場