Market Data
--------------------------------------------
【日経平均】
34868円63銭(△648円03銭=1.89%)
--------------------------------------------
【TOPIX】
2584.32(△52.20=2.06%)
--------------------------------------------
【グロース250】
659.47(△0.74=0.11%)
--------------------------------------------
【プライム売買高】18億1680万株(△3億8621万株)
--------------------------------------------
【売買代金】4兆2914億円(△1兆0075億円)
--------------------------------------------
【値上がり銘柄数】1347(前日:1113)
【値下がり銘柄数】244(前日:483)
--------------------------------------------
【新高値銘柄数】144(前日:147)
【新安値銘柄数】0(前日:2)
--------------------------------------------
【25日騰落レシオ】96.38(前日:95.84)
--------------------------------------------
■本日のポイント
1.日経平均は3日ぶり急反発、米株大幅高に追随
2.ベッセント米財務長官発言でNYダウが1000ドル高
3.為替の円安追い風に、寄り後早々3万5000円台乗せ
4.その後は伸び悩むも、自動車株などに買いが集まる
5.値上がり数8割超に、売買代金も久々に4兆円台乗せ
日経平均は大幅高。買い一巡後は萎んだものの、3万5000円を上回る場面があり、値上がり銘柄も多かった。
米国絡みのニュースに振り回され続けているが、今のところトランプ大統領は、米国が「トリプル安(米株安、米債券安、米ドル安)」となった際には過激な主張を修正している。
ほとぼりが冷めればまたFRB批判はしてくるかもしれないが、マーケットに配慮した姿勢が見られることは安心材料。目先は株安局面が到来しても、安くなったところではリップサービスを期待した買いが入りやすくなると考えられる。
引け後に決算を発表したファナックは、今期の見通しは現時点では合理的に算定することが困難との理由から非開示とした。
着地はほぼ会社計画並み。決算と併せて自己株取得や消却を発表しており、あすの反応は注目されるだろう。
見通し非開示は現時点では仕方ない。ただ、現時点でもトランプ政権の関税政策がどうなるか読みづらいだけに、企業が見通しを提示できるようになるにはかなりの時間を要するかもしれない。
あすのスケジュールでは、3月の企業向けサービス価格指数が朝方取引開始前に日銀から開示される。週間の対外・対内証券売買契約も同時刻に発表される。前場取引時間中に2年物国債の入札が行われ、後場取引時間中には3月の全国スーパー売上高が発表される。この日はIPOが1社予定されており、東証グロース市場にLIFE CREATE<352A>が新規上場する。海外では1〜3月期韓国国内総生産(GDP)が開示されるほか、4月の独Ifo企業景況感指数が注目される。
また、米国では3月の耐久財受注額、週間の新規失業保険申請件数、3月の中古住宅販売件数などにマーケットの関心が高い。
■上値・下値テクニカル・ポイント(23日現在)
38809.63 ボリンジャー:+1σ(13週)
38192.68 均衡表雲上限(日足)
38132.23 200日移動平均線
37955.62 26週移動平均線
37447.98 75日移動平均線
37389.98 均衡表雲下限(日足)
37272.03 均衡表雲上限(週足)
37009.75 ボリンジャー:+1σ(25日)
36857.24 13週移動平均線
36791.45 均衡表雲下限(週足)
36123.61 ボリンジャー:-1σ(26週)
35617.56 新値三本足陽転値
35595.49 均衡表基準線(週足)
35118.20 25日移動平均線
34904.85 ボリンジャー:-1σ(13週)
34868.63 ★日経平均株価23日終値
34639.35 均衡表転換線(週足)
34506.72 均衡表基準線(日足)
34399.57 6日移動平均線
34291.61 ボリンジャー:-2σ(26週)
33884.35 均衡表転換線(日足)
33226.66 ボリンジャー:-1σ(25日)
32952.46 ボリンジャー:-2σ(13週)
32459.60 ボリンジャー:-3σ(26週)
31335.11 ボリンジャー:-2σ(25日)
31000.07 ボリンジャー:-3σ(13週)
上向きに転じた5日移動平均線の上方で推移した。ローソク足はマド空けを伴う陽線を描き、上ヒゲは節目の35000円や25日移動平均線(35118.20円)を突破して買い気の強まりを窺わせた。一目均衡表では株価が基準線を下回ることなく推移し、転換線の上向きキープと併せて株価の回復基調継続を示唆している。
【大引け概況】
23日の日経平均株価は3営業日ぶりに反発し、終値は前日比648円03銭高の3万4868円63銭だった。
本日のマーケット動画
時間:00:01:05 容量:13.67M ▼音声 VOICEVOX Nemo
過去のマーケット動画はこちら

きょうは、リスクオフの巻き戻しが鮮明となった。前日の米国株市場ではベッセント米財務長官が中国との貿易戦争が早晩改善に向かうとの認識を示し、これを好感する形でNYダウが1000ドル超に買われるなど一気に反騰色を強めた。東京株式市場でもこれに追随する形で幅広い銘柄にショートカバーが観測され、日経平均やTOPIXを押し上げる格好となった。
トランプ米大統領が米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の解任を否定したことで外国為替市場での円安も追い風に、日経平均は寄り後早々に900円あまり上昇し3万5000円台に乗せる場面もあったが、買い一巡後は利益確定売りや戻り待ちの売りが上値を抑えた。
中央銀行の独立性への懸念が後退してドルが幅広い通貨に対して買い戻され、円相場が一時1ドル=143円台まで下落したことで輸送用機器、電気機器、精密機器などの輸出株は上昇が目立った。
市場関係者は「トランプ関税に対する前向きな材料を素直に評価した買いが入ったものの、節目の3万5000円近辺で利益確定売りが増えたように、決算発表の本格化を前に上値を追いたいと考える投資家は多くない」とみていた。
さて、東京株式市場は米株高、円安という外部支援によって大きく反発。日経平均、トピックスともに主要指数が上値25日移動平均線へと一時達している。市場には改めてトランプ関税を売り過ぎたことが浸透しもう一段上の水準へレンジを切り上げる動きが表れている。一方的なトランプ関税は徐々に過去のものとなりつつあり、現状は各国とのディールによる相場形成という第二段階に入ってきている。
東証株価指数(TOPIX)は続伸し、終値は52.20ポイント(2.06%)高の2584.32だった。JPXプライム150指数も続伸し、26.27ポイント(2.37%)高の1134.05で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆2914億円、売買高は18億1680万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1347。値下がりは244、横ばいは44だった。
業種別株価指数(33業種)は保険業、銀行業、輸送用機器、電気機器、卸売業などが上昇。下落は水産・農林業のみ。
個別では、米製薬大手からバイオ医薬品の生産を受託したことが好感されて、富士フイルムHDが大幅高となったほか、曲がる太陽電池ペロブスカイトの保護膜生産を26年度から開始と報じられたコニカミノルタも急騰した。三菱重工業、川崎重工業、など防衛関連が買われたほか、フジクラも上昇。三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクも堅調だった。トヨタ自動車が高く、任天堂も頑強、JTの上げ足も目立った。ジャフコ グループが値上がり率トップに買われ、タナベコンサルティンググループはストップ高となった。また、前期業績見通しの上方修正を発表した大成建設は後場一段高。証券会社のポジティブなレポートを材料にトヨタ自も買われた。
半面、断トツの売買代金をこなしたディスコが朝高後に軟化、サンリオが大きく水準を切り下げた。週初まで6連騰していた中外薬品が続落。円高進行が一服したことでニトリホールディングス、ニチレイなども利益確定の動きが優勢だった。オービックビジネスコンサルタントが値下がり率トップに売り込まれ、ブロンコビリーも大幅安。SHIFT、レックなども利食われた。また、ディー・エヌ・エー、コナミグループなどエンタメ系もさえない。
東証スタンダード市場は米政府高官の発言を受けて米中貿易摩擦などを巡る投資家心理が改善し、幅広い銘柄が買われた。
スタンダードTOP20は小幅高。出来高は5億0424万株。
値上がり銘柄数951、値下がり銘柄数462と、値上がりが優勢だった。
個別ではアズジェント、ネクストウェア、TONEがストップ高。ジオコードは一時ストップ高と値を飛ばした。アズパートナーズ、大豊建設、ヤマト、nms ホールディングス、中村屋など53銘柄は年初来高値を更新。ザッパラス、アルファ、タイガースポリマー、アールシーコア、テクニスコは値上がり率上位に買われた。
一方、日本和装ホールディングス、アクセスグループ・ホールディングス、アサカ理研、木徳神糧、安永が売られた。
東証グロース市場は23日の日経平均株価が節目の3万5000円を一時上回るなかで投資家心理が好転し、新興株は買いが優勢だった。ただその後は戻り待ちの売りに押され、東証グロース市場250指数は下げる場面もあった。東証グロース市場250指数は3営業日ぶりに反発した。終値は前日比0.74ポイント(0.11%)高の659.47だった。グロースCoreも上昇。
グロース市場では、QPS研究所やヘリオスが買われた。今期の業績見通しを引き上げたマクアケは制限値幅の上限(ストップ高水準)で配分された。一方、サンバイオやDGは下落した。
値上がり銘柄数306、値下がり銘柄数257と、値上がりが優勢だった。
個別では、イシン、ミライロ、マクアケ、売れるネット広告社グループがストップ高。ジェリービーンズグループは一時ストップ高と値を飛ばした。ライスカレー、デジタルグリッド、農業総合研究所、リネットジャパングループ、Sharing Innovationsなど21銘柄は年初来高値を更新。グリーンモンスター、ヘリオス、ZenmuTech、BCC、アディッシュが買われた。
一方、THECOO、ジャパン・ティッシュエンジニアリング、サンバイオ、TalentX、令和アカウンティング・ホールディングスが売られた。
23日午前の日経平均株価は反発し、午前終値は前日比588円20銭高の3万4808円80銭だった。
きょう前場は主力株をはじめこれまで売り込まれてきた銘柄が一斉に買い戻される展開となり、日経平均は大幅上昇に転じた。日経平均の上げ幅は一時900円を超えた。
前日の米国株市場ではベッセント財務長官の米中間の対立が今後緩和するであろうとの発言を受けショートカバーを誘発、関税による企業の負担が軽減するとの思惑から輸送用機器、電気機器、精密機器など輸出株を中心に買いが入り指数を押し上げた。NYダウ、ナスダック総合株価指数ともに急反騰をみせたことから、東京株式市場もこれに追随する格好となった。リスクオンの流れを反映して外国為替市場ではドルが急速に買い戻され大きく円安方向に振れたことも、輸出セクター中心に好感された。
外国為替市場における円安・ドル高進行も支えとなり、取引時間中としては約3週間ぶりに心理的節目の3万5000円を上回った。
日本時間23日早朝にはトランプ米大統領が米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長について「解任するつもりはない」と発言。中央銀行の独立性への懸念が和らぎドルが幅広い通貨に対し買い戻され、対円で1ドル=143円台まで下落したことも日本株の追い風となった。
ただ、日経平均は買い一巡後は円安一服もあって戻り待ちの売りが上値を抑えた。東海東京インテリジェンス・ラボの沢田遼太郎シニアアナリストは「米中摩擦の緩和が進めば好材料なのは間違いないが、今週から決算発表が本格化するため無理に上値を追いたい投資家は少ない」とみていた。
プライム市場の売買代金は久しぶりに2兆円台に乗せているが、日経平均の上値は重く積極的な買いは引き続き手控えられている様子。日米財務相会合でのベッセント財務長官の姿勢を見極めたいとするムードは強い。朝方に1ドル143円台に乗せた為替は、既に141円台に入っており、為替市場は引き続き神経質な展開となっている。後場の日経平均は、為替を横目に上げ幅をじりじりと縮める可能性もあろう。
東証株価指数(TOPIX)は続伸し、前引けは44.08ポイント(1.74%)高の2576.20だった。JPXプライム150指数は続伸し、21.60ポイント(1.95%)高の1129.38で前場を終えた。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆953億円、売買高は8億6202万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1387。値下がりは221、横ばいは27だった。
全業種が上昇するなか、保険、輸送用機器、ゴム製品、電気機器、精密機器の上げが目立った。
個別では、米製薬大手からバイオ医薬品の生産を受託したことが好感されて、富士フイルムが大幅高となったほか、曲がる太陽電池ペロブスカイトの保護膜生産を26年度から開始と報じられたコニカミノルタも急騰した。三菱重工業、川崎重工業、IHIなど防衛関連が高いほか、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも買いが優勢。また、証券会社のポジティブなレポートを材料にトヨタ自も買われた。フジクラ、任天堂が堅調。富士フイルムホールディングスは商いを伴い急騰した。新日本空調が値を飛ばし、コニカミノルタも物色人気に。
半面、売買代金トップとなったディスコが朝高後にマイナス転換し、サンリオも軟調。円高進行が一服したことでニトリホールディングス、サッポロHDなど円高メリット銘柄の一角が売られたほか、21日まで6連騰していた中外薬品は本日も売りに押された。オービックビジネスコンサルタントが急落、GMOインターネットも前日に続き利益確定売りで大きく下値を探る展開。また、ディー・エヌ・エー、コナミグループ、東宝などエンタメ系もさえない。
東証スタンダード市場は米株高を好感して幅広い銘柄が買われた。
スタンダードTOP20は上昇。出来高3億1814万株。
値上がり銘柄数965、値下がり銘柄数391と、値上がりが優勢だった。
個別ではアズジェントが一時ストップ高と値を飛ばした。アズパートナーズ、大豊建設、中村屋、ブルボン、岩塚製菓など39銘柄は年初来高値を更新。ジェイホールディングス、メタプラネット、イトーヨーギョー、テクニスコ、リミックスポイントが買われた。
一方、日本和装ホールディングス、アクセスグループ・ホールディングス、木徳神糧、安永、大和が売られた。
東証グロース市場は日経平均株価の上げ幅が一時900円を超えるなかでグロース市場銘柄にも買いが入ったが、買い一巡後には戻り待ちの売りが出て、東証グロース市場250指数は下げに転じた。グロースCoreは小幅高。
東証グロース市場250指数は小幅に続落した。前引けは前日比0.26ポイント(0.04%)安の658.47だった。
東証は22日の有識者会議で、新興企業が上場するグロース市場の新たな上場維持基準案として上場から5年で株式時価総額が100億円に達しない企業を上場廃止にする見通しを示した。現状は10年経過後に時価総額40億円以上だ。市場では「グロース上場のおよそ7割の企業が時価総額100億円に届いていないことが示され、流動性が乏しい新興株への関心が薄れている」との指摘があった。
グロース市場ではサンバイオやDGが下落した。一方、今期業績の上方修正を発表したマクアケは制限値幅の上限(ストップ高水準)まで買われたほか、QPS研究所やアイスペースも上昇した。
値上がり銘柄数301、値下がり銘柄数243と、値上がりが優勢だった。
個別ではイシン、マクアケがストップ高。ジェリービーンズグループは一時ストップ高と値を飛ばした。デジタルグリッド、農業総合研究所、リネットジャパングループ、インフォネット、AI CROSSなど14銘柄は年初来高値を更新。ミライロ、インターファクトリー、QPS研究所、売れるネット広告社グループ、BCCが買われた。
一方、ファンデリー、トヨコー、サンバイオ、CaSy、ナイルはが売られた。
【寄り付き概況】
23日の日経平均株価は大幅反発で始まった。始値は前日比567円33銭高の3万4787円93銭。
足もとでハイテク主力株をはじめ広範囲に買い戻す動きが優勢となり、日経平均株価は3日ぶりに大きく切り返す展開となっている。前日の米国株市場では、ベッセント米財務長官が中国との貿易戦争が早晩改善に向かうとの見解を示したことが空売り筋の買い戻しを誘い、NYダウが5日ぶりに急反騰、上げ幅は1000ドルあまりに達した。東京株式市場でも米株市場のアンワインドの動きが波及している。外国為替市場で1ドル=142円台後半まで急速に円安方向に押し戻されていることもハイテクセクターを中心に買いを誘導している。
東証株価指数(TOPIX)は続伸している。
個別では、富士フイルムが急伸している。東エレク、アドテスト、テルモなども高い。一方、ニトリHDや菱地所、ニチレイが下落している。
23日の東京株式市場は、反発後も堅調な展開か。
日経平均株価の予想レンジは、3万4300円-3万5000円を想定。(22日終値3万4220円60銭)
米国株は上昇。ダウ平均は1016ドル高の39186ドルと値幅を伴った上げとなった。
現地22日の米国株式が大幅に反発した動きを受け、買い先行スタートとなろう。
トランプ米大統領は現地22日、「FRB(米連邦準備制度理事会)議長を解任するつもりはない」と述べたことから、為替相場は、ドル・円が1ドル=142円台の後半(22日は140円28-30銭)、ユーロ・円が1ユーロ=162円前後(同161円40-44銭)と円安に振れている。円安を背景に輸出関連銘柄に見直しの動きががみられそうだ。
シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、22日の大阪取引所清算値比565円高の3万4845円だった。
【好材料銘柄】
■イシン <143A>
前期経常を一転23%増益に上方修正・最高益更新へ。
■マクアケ <4479>
今期経常を2.6倍上方修正。
■BTM <5247>
前期経常を31%上方修正。
【主な経済指標・スケジュール】
23(水)
【国内】
2月第3次産業活動指数(13:30)
《決算発表》
ファナック、シマノ、サイバエージ、キヤノンMJ、フューチャー、航空電、ジャフコG、アイチコーポ、キヤノン電、KOA、令和AH、サイバトラスト、正興電機、FDK、TOYOイノベ、オービーシステ、野崎印
【海外】
米3月新築住宅販売件数(23:00)
米地区連銀経済報告(ベージュブック)(3/24 3:00)
G20財務大臣・中央銀行総裁会議(ワシントン ~4/24)
上海モーターショー(~5/2)
米5年国債入札
《米決算発表》
IBM、ボーイング、フィリップモリスインターナショナル、サービスナウ、AT&T、テキサス・インスツルメンツ
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
04月22日 NY株/欧州株概況
 |
【市況】大幅反発1016ドル高、米中対立軟化に期待 |
・・・続き
|
22日のNYダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに大幅反発し、前日比1016ドル57セント高の3万9186ドル98セントで終えた。
ダウは、直近4営業日で計2300ドル超下げた反動から買いが先行した。米ブルームバーグ通信によると、ベセント米財務長官は非公開の会合で、貿易戦争を巡る米中の緊張関係はごく近い将来に和らぐとの認識を表明。投資家心理の悪化に歯止めがかかり、ハイテク株などの買いが一段と勢いづいた。
市場では「トランプ大統領と中国の習近平国家主席による妥結は容易ではない」との見方から、上昇の勢いが失速する場面もあったが、引けにかけて盛り返した。
ベッセント米財務長官が同日、中国との貿易摩擦が緩和に向かうとの認識を示したと伝わった。ダウ平均は前日に971ドル安と大きく下げた後で、主力株に見直し買いが入った。
米ブルームバーグ通信によれば、ベッセント氏は金融機関が主催した投資家向けのイベントで関税政策を巡る米中の膠着状態が持続不可能だと指摘した。その上で、交渉は始まっていないものの、取引は可能だとの見方を示した。市場では「米政権が中国に対する姿勢を緩和したとのニュースは歓迎されやすく、投資家心理の改善につながった」との指摘があった。
22日は短期的な戻りを期待した買いも主力株に入り、ダウ平均の上げ幅は一時1100ドルに達した。
国際通貨基金(IMF)は22日、2025年の世界経済の成長率見通しを前回から0.5ポイント引き下げて2.8%とした。米政権による関税政策の悪影響が反映された。景気の悪化に対する懸念は引き続き相場の重荷となった。
個別ではスリーエムが8%高で終えた。22日発表の四半期決算が市場予想を上回り、好感した買いが入った。トラベラーズやアメリカン・エキスプレス、ビザのほかゴールドマン・サックスも上昇した。
ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反発した。前日比429.517ポイント(2.70%)高の1万6300.418で終えた。アルファベットやメタプラットフォームズが上昇した。
【シカゴ日本株先物概況】
22日のシカゴ日経平均先物は上昇した。6月物は前日比690円高の3万4845円で終えた。この日は米中の貿易摩擦が緩和に向かうとの観測から米株式相場が上昇し、シカゴ市場の日経平均先物にも買いが活発となった。
シカゴ日経225先物 (円建て)
34845 ( +565 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
34945 ( +665 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
連休明け22日の英FTSE100種総合株価指数は7日続伸し、前営業日17日に比べ52.94ポイント(0.63%)高の8328.60で終えた。21日まで続落していた米株式相場が22日は上昇して始まり、投資家心理が上向いた。米関税政策や米連邦準備理事会(FRB)の独立性を巡る懸念は根強く、相場の上値を抑えた。
17日に2025年2月期決算(速報値)を公表した英小売大手セインズベリーに買いが続くなど、小売りに買いが優勢だった。銅など非鉄金属の先物相場上昇を背景に、英豪リオティントなど資源関連が買われた。日用品の英ユニリーバが上げたほか、たばこや公益株に買いが入った。一方でソフトウエア開発のセージ・グループ、エネルギー株が下げた。
FTSEの構成銘柄では、流通大手バンズルが3.58%高、信用リスク管理サービス会社エクスペリアンが2.53%高、通信大手ボーダフォンが2.44%高と買われた。一方、複合企業DCCは4.54%安、有害生物管理会社レントキル・イニシャルは2.06%安、投資信託会社ポーラー・キャピタル・テクノロジー・トラストは1.66%安となった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
連休明け22日のドイツ株価指数(DAX)は反発し、前営業日17日に比べ87.67ポイント(0.41%)高の2万1293.53で終えた。関税を巡る米中対立が長くは続かないだろうとの見通しをベッセント米財務長官が示したと、米ブルームバーグ通信が22日に伝えた。米株式市場で主要な株価指数が上げ幅を広げ、DAXも水準を切り上げた。
米連邦準備理事会(FRB)の独立性を巡る警戒感は投資家心理の重荷で、DAXは前営業日比で安く推移する時間帯が長かった。
個別では、医療機器のザルトリウスが5.45%高と急伸し、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が3.19%高、通販大手ザランドが3.04%高で続いた。半面、業務用ソフトウエア大手SAPは3.32%安、防衛大手ラインメタルは2.60%安、航空機大手エアバスは2.48%安で取引を終えた。
■フランス・パリ株価指数
フランスの株価指数CAC40は3営業日ぶりに反発し、前営業日17日に比べ0.55%高で終えた。