下げ幅は一時400円を超え、心理的節目の4万円を割り込んで終えた。
年末時点としては、1989年の3万8915円を上回り最高となった。
きょうのはリスクオフの地合いで朝方こそ若干高く始まったが、その後は一貫して下値を探る展開となった。前週末の米国株市場では米長期金利の上昇を警戒する形でNYダウ、ナスダック総合株価指数など主要株価指数が揃って下落した。これを嫌気して東京市場でも主力株に売りがかさんだ。日経平均は前週末に先物主導で700円強上昇し、週間では1日だけ安い日はあったものの、差し引き1500円以上水準を切り上げていたことで、利益確定の売りが出やすかった面もある。
あすから東京株式市場は6日間連続で休場となり、年明けの1月2日から始まる米国株の動向を織り込むまでにタイムラグが生じる。そのため持ち高を軽くする動きが目立つ一方、買い向かう動きはまばらだった。ただ、中小型株の一角には買いが入り、上昇する銘柄も全体の4割近くに達した。売買代金は低調だった。
東京株式市場では値がさ株への売り圧力が強まり指数を押し下げた。日経平均は27日に大きく上昇した反動もあり、利益確定売りも出やすかった。外国為替市場での円安基調を背景に日経平均は高く始まったが、続かなかった。
前週末27日の米株式市場でダウ工業株30種平均やナスダック総合株価指数が下落した。米長期金利が上昇して株式の相対的な割高感が意識され、幅広い銘柄が売りに押された。
日経平均に採用されている銘柄(225銘柄)の年間騰落率をみると、レーザーテクやSUMCO、スクリンなどの半導体関連が下落率の上位に顔を出した。
市場関係者は「半導体の試験装置を手掛けるアドテストなど生成人工知能(AI)向けの恩恵を受けやすい一部の銘柄には資金が向かう場面もあったが、AIの恩恵が限られそうなほかの銘柄には資金が向かいにくかった」と振り返る。
さて、東京株式市場は大納会を迎え日経平均が反落する1日に。今年最後の取引で明日からは6連休となる。そのため本日の売買は少し慎重になっており、小口の手じまい売りに押される展開となってしまった。チャートではボックス圏を上放れる形を依然として維持しており、新年相場は概ね堅調に推移しそうな雰囲気だ。米株高、円安が続くうちは日経平均のトレンドも安泰だろう。