日経新聞では「21年ぶりの高値」の見出し。「外国人、企業の収益力評価」とある。
18年3月期の純利益は過去最高を更新の見通しだ。
「企業の利益は21年前の4倍に膨らんでいる」という指摘もある。企業の自社株買いが前期5.7兆円、今期は4.9兆円の見通し。
外国人機関投資家もアベノミクススタート以降13兆円の買い越しだ。
「物価の上昇も株高に寄与」という従来の常識からは逸脱した指摘も見られる。
もっとも、インフレならば目先は株高というのは古典的常識でもある。
「どうせならデフレ脱却宣言でもした方がいい」と言う市場関係者もいる。
ただ、気にかかるのは志の低さ。
年内22,000円という生保関係者のコメント。
或いは、21,500円という証券会社関係者のコメント。
あと600円しか上がらないのなら誰が株を買うのだろうか?
日経新聞の朝刊に「過熱感乏しく」という見出しもある。
たしかに20年ぶりの高値更新なのに、東証アローズにTVクルーは2台。
過熱感がある上昇ならば危険だろうと思うのは気の所為だろうか。
興味深かった証券会社のレポートがあった。
いよいよ「愉楽にて」も市民権を得たようである。
日経平均の終値は、1996年以来約21年ぶりの高値となった。
1996年というと渡辺淳一氏が『失楽園』を日経に連載していた年。その連載終了日が1996年10月9日、その日の終値は、20,870円だった。
渡辺淳一氏の日経連載は、株が上がるとの神話ができた年。
ちなみに2004年の「愛の流刑地」は連載開始日が安値、連載終了日が高値。その間、55%という急騰。
「私の履歴書」を1月に連載した2013年はアベノミクス相場の初年度。年間上昇率は5.0%超(歴代4位)だった。
現在連載中の林真理子氏の「愉楽にて」(スタート19,357円)がその後継となるのではないだろうか。