毎月17日は「
減塩の日」です。
「減塩の日」とは、平成29年に日本高血圧学会によって制定されたものです。
「減塩の日」制定によって、高血圧患者さんはもとより、一般市民においても減塩に対する意識が高まり、健康寿命延伸の一助となることを期待しているそうです。
全国の高血圧患者さんは、継続的な治療を受けている人で1,010万人(平成26年の厚生労働省調査による)、前回の調査に比べて約104万人増加しました。未治療の人も含めると約4,300万人 いると推定されています。
性別にみると、男性445万人、女性567万6,000人で、前回調査に比べて男性が63万人、女性が42万人の増加になっています。
高血圧治療において、「減塩」は欠かせません。
食塩の過剰摂取は高血圧の原因の一つであり、食塩を制限することで血圧が下がることは多くの研究で証明されています。
日本高血圧学会では、日本人の推奨塩分摂取量を1日6g未満としています。
日本は醤油、味噌、漬物などの伝統的食品には高食塩のものが多いです。
塩分をカットするには、例えば
食酢を用いることができます。
料理全体の味を上手に引き立たせる働きがあり、いつもより塩分を減らしたメニューでも味がぼやけたりせず、ぽん酢は、しょうゆ代わりに活用すれば、お酢や柑橘の酸味により、いつもより塩分を減らしたメニューでもおいしく食べられます。
また、和食において、牛乳を味噌や醤油などの伝統的調味料に組み合わせることで、食材本来の風味や特徴を損なわずに食塩やだしを減らす調理法「
乳和食」があります。
牛乳に豊富に含まれるカルシウムやカリウムには、血圧を上昇させる血中ナトリウムの作用を妨げる働きもあります。
今年、厚生労働省より「日本人の食事摂取基準」が5年ぶりに改訂されることが発表されました。
2020年より食塩摂取の目標量引き下げや、たんぱく質の目標摂取量に改訂が加わる予定となっています。
平成25年度の国民医療費は40兆610億円のうち高血圧性疾患の年間医療費は1兆8,890億円でした。高血圧患者さんが減ることは医療費削減に繋がります。
イギリスでも国を挙げて減塩運動を行った結果、医療費が削減されるなど、国を挙げた減塩活動で大きな経済効果をもたらしています。
減塩対策銘柄に目を向けてみてはいかがでしょうか。
食品メーカーでは、減塩の取り組みが既に広がっています。
味の素<2802>は、塩分を50%カットしたやさしお、
亀田製菓<2220>は、30%減塩柿の種、
永谷園<2899>は、ふりかけ・味噌など、多くの減塩商品が生まれています。
サッポロHD<2501>は1980年代からレモンの酸味と香りを活用し、2011年にはレモンのおかげウレシオを発売、減塩に取り組み販売促進を強化しています。
健康が一番です、「
高血圧予防は減塩から」です。
この「減塩」もしかすると業界のテーマになる可能性があるかも知れません。
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