この時期になるとテレビや新聞、雑誌などのメディアで多く取り上げられるようになっている鳥インフルエンザ。
四国(香川県)で初めて高病原性鳥インフルエンザが発生した。
養鶏場で発生した高病原性鳥インフルエンザの疑い事例について、H5型の高病原性と確認したと発表した。
ウイルスの遺伝子を再検査した結果、陽性と判明した、これを受け、計約9万1000羽全てを殺処分。また、養鶏場の周辺をニワトリや卵の移動を制限する区域に指定した。
鳥インフルエンザの発生は、経済に与える影響や、メディアでの扱いが大きいため、株式市場でも注目度が高い。
鳥インフルエンザとは
鳥類に対して感染性を示すA型インフルエンザウイルスによる感染症が、鳥インフルエンザです。
鳥インフルエンザの原因となるA型インフルエンザウイルスの自然宿主は野生の水きん(カモ)類です。この野生のカモ由来のウイルスが家きんの間で感染を繰り返すうちに、鶏に対して高い病原性を示すウイルスに変異した場合に高病原性という表現をします。
鳥インフルエンザウイルスは、通常はヒトに感染しませんが、感染したトリに触れる等、濃厚接触をした場合などにきわめて稀にヒトに感染することがあります。
このように、鳥インフルエンザウイルスが、トリ以外に、ヒトやその他の動物に感染した場合も鳥インフルエンザという病名を使用しています。
感染症法では、A(H5N1)及びA(H7N9)の鳥インフルエンザは 2 類感染症に、それ以外の亜型の鳥インフルエンザは 4 類感染症に位置づけられています。
鳥インフルエンザについては、農林水産省HPをご参照ください。「鳥インフルエンザについて知りたい方へ」
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/tori/know.html
鳥インフルエンザのニュースがあるたびに注目が集まり、その関連銘柄は確実に注目を集めることになります。
■鳥インフルエンザ関連銘柄
関連銘柄としては、
ワクチンなど独自の製造技術に強みを持つUMNファーマ<4585>。
同社は、遺伝子組み換え技術を活用したワクチン開発に強みを持つ創薬ベンチャーで、業績面では赤字が続いているものの開発への期待は大きい。有効性および生産性の高い新規ワクチンの創出を目的とした医薬基盤・健康・栄養研究所との共同研究で、同社が保有するワクチン候補抗原の対象範囲を拡大することを発表している。より広範囲に新規ワクチンをはじめとする最先端バイオ医薬品の探索を行うことで市場の期待が高まっています。
チャート出典:ストックウエザー株式会社
販売提携関係にあるアステラス製薬<4503>は、「細胞培養インフルエンザワクチン「UMN‐0501」「UMN‐0502」の開発・販売しています。
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また、ダイワボウホールディングス<3107>は、多機能マスク「アレルキャッチャー」を販売しています。
京都産業大学鳥インフルエンザ研究センターとの共同研究で開発。鳥インフルエンザ感染を予防できる抗ウイルス素材を使用、効果も期待されています。
鳥インフルとは別に、この時期はインフルエンザが流行するタイミングであることも注目される背景にあります。
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インフルエンザを1回の服用で治療できる新薬の製造販売承認を厚生労働省に昨年10月25日申請した塩野義製薬<4507>に注目。
1日2回、5日間服用するタミフルなどと比べて患者が使いやすい。また、タミフルと比べて効果が高く、鳥インフルエンザウイルス(H5N1 やH7N9)や、既存のインフルエンザ治療薬に耐性を有するウイルス株を含む、様々な亜型の A 型インフルエンザウイルスに対してもウイルス増殖抑制効果が確認されています。塩野義は早期の承認取得で18年春の販売を目指しています。
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また、抗インフルエンザ薬「タミフル」を国内で販売し高い実績を持つ中外製薬<4519>、
日油<4403>は、国立感染症研究所などと共同で、万能インフルエンザワクチンを研究開発中で注目です。
鳥インフルエンザについては、今後も被害が拡大せずに、早期に回復に向かうことを願うばかりです。
株式市場でも鳥インフル関連銘柄の物色がそれほど強くなく、広がりもないほうが、むしろ朗報として受け止めたい。
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