「市場はデイサービスではない」
大納会まであとわずか。
クリスマス明けに期待するか、あるいは出来高薄の嘆きの場面を予測するかの分かれ道。

続落があっても1日で取り戻せる水準にとどまっていることは「相場の強さの裏返し」でもある。

気になる記事があった。
日経朝刊1面トップで「日本株買い始めた日本人」だった。 日経平均株価が26年ぶりの高値を回復した日本株市場。

バブル崩壊後、海外勢が日本株を買い越す一方、個人はほぼ一貫して株を売り越してきた。長引くデフレは日本人に「株は投機」という意識を植えつけ、個人の持ち株比率は過去最低の17.1%に低下した。

11月の個人の株購入額は、4年ぶりの高水準だった。
1〜11月の個人は5兆円の日本株の売り越し。
しかし購入額は、119兆円と前年同期比13%増。
特に11月は、前年同月比40%増の16.3兆円の買い。
2013年7月以来の高水準だ。
背景は、世代交代。
「シニア層が保有株の処分を急ぐのが終活。一方で若年層が株に資金と投じ始めたのが株活」。
お金を持っているのは、シニアという戦略は曲がり角を迎えた。

使わないお金を当てにしても、戦術的には失敗になるような気がする。
金融機関はデイサービスとは違うという認識が必要だろう。 株式市場は、引退世代が中核というのは古い認識だろう。 株式市場でも現役世代が中核という時代こそ自然だ。

そういう意味では古臭い相場観もいらなくなってくるかも知れない。
毎月分配型で一斉を風靡したグロソブ。
資産総額が5兆8000億円になったのは08年8月。
足元では5500億円まで減少したという。
これは結構象徴的な出来事だろう。

「掉尾の一振」のアノマリーの検証してみた。
過去20年の大納会前5日間の動向は17勝3敗。
勝率85%で平均上昇幅は225円。
 
2016年 19394.91円
→19114.37円
▲280.54円
2015年 19033.71円 △147.01円
2014年 17450.77円 ▼184.37円
2013年 16291.31円 △420.89円
2012年 20395.18円 △355.85円
2011年 8455.35円 △60.19円
2010年 10228.92円 ▼117.56円
2009年 10546.44円 △168.41円
2008年 8859.56円 △135.78円
2007年 15307.78円 △276.18円
2006年 17225.83円 △120.87円
2005年 16111.43円 △170.06円
2004年 11488.76円 △279.32円
2003年 10676.64円 △304.13円
2002年 8578.95円 △172.07円
2001年 10542.62円 △109.10円
2000年 13785.69円 △358.61円
1999年 18934.34円 △472.41円
1998年 13842.17円 △62.72円
1997年 15258.74円 △459.34円
1996年 19361.35円 ▼329.11円

日経平均の算出が始まったのは1950年。
現役世代は、目先の株価に一喜一憂せず、長期で資産形成する動きが広がっている。

誰にでも出来るのは、高くなっている銘柄を買う事だろう。しかしなかなか利益がでない。
良い銘柄の押し目を買って、素晴らしい利益を手にして欲しいものだ。
 
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