櫻井英明の株式辞典【あ行】

【あ行】

■アセットアロケーション【あせっとあろけーしょん】
資金のリスク許容度に応じ、投資対象のリスクをコントロールしながらリターンを獲得するための資産配分のこと。
簡単に言えば、資金配分をどうするかということ。
安定志向ならば現金や債券の比率を高め、積極指向ならば株式や海外資産、商品の比率を高めること。
言い換えれば表現は悪いが賭け金をどこに張るかということ。
ところがアセットアロケーションといわれると、何か高級感が漂うから不思議なもの。
一時期、証券会社はアセットアロケーションを金科玉条として投信を設定したことがある。
特にラップ口座など中身はブラックボックスだったが販売員試験まで行った会社もあった。
売り手も買い手も判ったようなつもりでいたが、本当にわかっていたのかどうかは不明。
マーケットでは事の本質を隠蔽する場合に横文字が使われることがしばしばある。
経験則では、横文字を多用する専門家は理路整然と間違えることが多い。
 


■アビトラ【あびとら】
アービトラージ(裁定取引の略)。売り買いを同時に行い価格差を利用して稼ぐ手法。
理論的にはサヤが取れる取引だが、例えば売り玉が上昇、買い玉が下落するなど稀に逆の動きになることもある。
時には利食いのポジションだけを外しやられのポジションがさらにやられることもある。
これを業界では「股裂き」ということがある。
 

■甘い 【あまい】
相場が下落している時を表現するマーケット用語。
決して「苦い」とは言わない。相場は下げ基調の方が甘美とは思えないが・・・。
安い=甘い。
 

■アンワインド【あんわいんど】
英語で「ほどける」や「巻き戻し」という意味。
下げていた銘柄が上昇し、上げていた銘柄が下げるような局面で良く使われる。
トレーダー連中は買っていた銘柄を売る際などには「アンワインド」と表現する。
しかし本当に巻き戻しなのかどうかは証明することが難しいので、事の真偽にかかわらずよく使われる。
むしろこの言葉が出てくると「本来の事情を隠す怪しい言葉」と考えた方が良いケースも多い。またあくまで「巻き戻し」なので長続きするケースは稀。
 


 
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