若者は貯蓄より投資

2018年1月に始まった積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)は口座開設数が初めて100万口座を超えたと2月発表があった。口座開設数は103万7169口座(18年12月末時点)と9月末から18%増えた。
 
20代など若年層の新規開設が目立ち、2018年1月の制度開始から1年で個人投資家の裾野が広がりつつあるようだ。生命寿命が延びる人生100年時代を迎え、投資を通じた長期の資産づくりが課題になっているからだろう。
 
また、非課税で資産運用できる制度も若年層を後押ししている。
つみたてNISAは投資信託などに毎月投資すれば、年40万円を上限に配当や売却益が20年間非課税になる。投資対象になるのは、販売手数料がゼロで信託報酬が安い低コストの投信が中心となっている。つみたてNISAは、初心者にはかなりやさしい商品が厳選されている。
 
 
金融庁が主な金融機関8社を対象に聞き取りしたところ、非稼働の一般NISA口座から切り替えた個人投資家は全体の11%。大半はつみたてNISAの新規口座の開設で70%に達した。世代別に投資家をみると20〜40代の現役世代で7割(18年9月末)を占めており、金融庁は「投資家の裾野を広げる効果が一定程度あった」とみている。
 
「つみたてNISA」に関心があっても、最初の一歩がいまだに踏み出せないという人も多いのも事実だろう。
「お金がないと投資はできない」と考えている方も多い。
「これから資産形成をしていきたい」「初めて投資にチャレンジする」という若年層に、非常に向いている投資がある。
 
買い物などでたまるポイントを使い、気軽に資産運用や投資を体験できる資産運用サービスが注目されている。
「ポイントで投資?」と思うかもしれないが、これが以外に流行っている。
 
きっかけは2018年5月にNTTドコモが始めたdポイントを使ったポイント投資である。
サービス開始からわずか3週間で10万人を突破、2019年2月には約40万人に達したという。

手軽に始めて、投資のコツをつかめる「ポイント投資」。
ポイントは、実際に便利。ポイントを利用して買い物ができる、また、サービスの利用料金に充てることができるなど利用価値は高い。
そのポイントで、株式投資や投資信託などの「資産運用」が選択肢に増えたことで、ポイントの利便性がさらに高くなった。
 
100ポイント単位で投資できるものもあり、気軽に始められるのも魅力だろう。
投資で”お金持ち体質”を身につけるのにも便利。
「元手がない」「損失を抱えるのが怖い」という理由で後ろ向きだった人を投資の世界に振り向かせる可能性がある。
現金よりも利用する心理的なハードルが低いポイントを使うことでより多くの方々が投資を体験し、資産形成に向けた若年層の需要の囲い込みへ、ポイント投資に対する期待がより高まるだろう。
 
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