50代、60代からはじめる株式投資

 
■濡れ手にアワではなく楽しく老練な大成を
 
「楽して儲ける」という株式投資は、バブル絶頂のころの話です。
先輩たちが「財テク」なんて言っていたことがよみがえります。
そのころ一度株に手を出して、痛い目に遭って「それっきり」だった方、お帰りなさい。
そのころは様子を見ていて、「そのまま」なんとなくご縁がなくなっていた方、はじめまして。
 
21世紀も約20年が過ぎた今は、株式市場でもいろいろ様相が変わりました。
東証(東京証券取引所)の、2000人もの関係者で日々ごった返していた立会場は、今は閑散とした投資家への市場情報の提供スペースになっています。
取引も、対面や電話からインターネットが主流になりました。
経済指標のスケジュールなどさまざまな情報がネット上を駆け回り、場を瞬時に見せるチャートの機能も格段に上がっています。
 
ただ、昔も今も変わらないことがあります。
国内外のニュースや経済指標やチャートなどは無視できない部分もありますが、相場の主役や真の変動要因は、もっと別のところにあると思います。
それは、「株式市場は欲望と欲望の戦いの場」ということです。

 
昨今、取引の多くの部分がコンピュータや人工知能(AI)に担われてはいます。
それでも最終的にはそのコンピュータの裏側にいる人間の「儲けたい」と思う心理が大きな位置を占めているということです。
そう考えると、株式投資って結構やさしいものに思えてきませんか。
 
株で失敗しないためには、いろいろなことを鵜呑みにしないことも大切です。
「専門家は理路整然と間違う」ということばもあります。
 
相場は驚きと気付きの向こうで進歩しているのですから、常に「だから何?」と考えることで、結構見えてくるものです。
TVを見ながら「それは違う」「それっておかしくない?」とつぶやくことはありませんか?
そういう自然な声で相場を語れるようになれば、実は株式市場ほど楽しい場所はありません。
 
進学とか就職とか結婚とか出産とかあるいは転職とか離婚とか、人生での決断の場を無数にくぐり抜けてきた半世紀の余の人生。
それに比べれば、株式投資の決断は、そんなにむずかしくはないですよね。
 
人の意見に惑わされない「老練で大成」した投資家を目指しましょう。
 
50代、60代から投資をはじめることに気後れする方もおられるでしょう。
でも人生100年時代。
健康であるとともに、生活のための資金も、従来よりも多く必要です。
そして、充実した生活を送るためには。それほど時間をかけず、体をあまり使わず、頭を少し鍛えて投資生活に入ることが、これからは必要です。
 
銘柄発掘は「自分独自のやり方を見出すことと、相場や周りの方々から学ぶこと」。
自分独自のやり方を見出すと、もっと相場がおもしろくなります。
楽しくリッチに過ごせるかどうか。
それはあなた次第です。
 
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