注目のお化け銘柄
株式市場の物色で「外需関連銘柄」と「内需関連銘柄」が交互にやって来るという古くからの教えがある。
外需関連銘柄の代表は電機株、内需関連銘柄の代表は化学・薬品株と位置づけている。

また、昔から株式市場では、『電気(電機)が消えるとお化け(医薬品)が出る』との格言がある。
景気・企業業績の先行きが見通しづらい中、バイオ関連は景気に左右されない典型で、米中摩擦や為替動向などにも影響されにくいからだ。

今市場では、「バイオテクノロジー関連」が脚光浴びている。
バイオテクノロジー関連は、2020年からは大型新薬も多数上市が見込まれるなど今後大きなテーマになるだろう。
官民学が知を結集させる再生医療や創薬分野に光が当たっており、新しい動きが相次いでおり株価の刺激材料に事欠かない状況だ。
世界的な流れとしてメガファーマが、その資本力を生かし、有力な新薬開発の技術を有するバイオベンチャーとの資本提携やM&Aなどで業容を拡大するケースが増えている。
一度動意付けば、2倍、3倍は当然のように強烈なパフォーマンスを見せてくれるその値動きが魅力で、個人投資家からの支持は厚い。

個別銘柄に目を向けると、昨年のバイオ相場の象徴となったのが、 サンバイオ<4592>だ。同社は、中枢神経系疾患領域の再生細胞薬を研究・開発するバイオベンチャー。SB623は慢性期脳梗塞治療薬として開発、世界から期待を集める。日本で単独開発、米国で共同開発を推進している。

また、昨年1年間にわたり下げ一辺倒だった そーせいグループ<4565>がアストラゼネカ社から1500万ドルのマイルストンを受領する見込みとなったことを好感し、ストップ高で大底離脱の動きをみせたことが、バイオ株人気を後押ししている。

健康な人の骨髄から抽出した間葉系幹細胞を使った「テムセル」を既に上市済みのJCRファーマ<4552>が挙げられる。同社は13年3月期以降、増収増益を続ける黒字バイオベンチャーの優等生で市場の評価も高い。

遺伝子医薬品開発を手掛けるバイオベンチャー、 アンジェス<4563>も注目だろう。同社が開発を進める重症虚血肢治療薬「コラテジェン」が早期承認見込みとなったことで、遺伝子治療は株式市場の投資テーマとして急速に認知度が高まっている。

遺伝子治療関連としては、Car-T療法を手掛ける タカラバイオ <4974>や遺伝子解析を手掛ける ジーエヌアイグループ <2160>なども目が離せない銘柄となりそうだ。

他では、 新日本科学<2395>ペプチドリーム<4587>セルシード<7776>ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>ヘリオス<4593>リプロセル<4978>などバイオ関連株に注目したい。
 
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