需要拡大！顔認証システム

現在、年間延べ3千万人を超える外国人旅行客が日本に訪れており、入国審査に1時間以上要することも珍しくないようです。

そこで出入国在留管理庁では、より多くの入国審査官を外国人の審査に充てることで審査の厳格さを維持しつつ、手続きの円滑化を図るため、顔認証ゲートの導入を開始しています。
2019年7月24日の羽田空港を皮切りに、成田空港、関西空港、福岡空港、中部空港、新千歳空港及び那覇空港にて順次運用されます。

今年9月20日に開幕するラグビーW杯日本大会や来年に控えた東京オリンピックなど、今後訪日外国人の増加が見込まれる中、入国審査時間短縮につながると期待されています。
日本人の出帰国手続においては既に顔認証ゲートが運用されており、一人で機械の操作ができない場合や子供など身長135センチ以下の場合を除いては、IC旅券をお持ちであれば事前利用登録なく利用可能です。

IC旅券のICチップ内の顔の画像と、顔認証ゲートのカメラで撮影した顔の画像を照合して本人確認を行い、問題がなければ入国審査官から旅券に証印（スタンプ）を受ける必要なく手続きを終えられます。
ゲートで撮影された顔写真は本人確認のための照合にのみ用いられるので、保存されることはありません。
外国人観光客が顔認証ゲートを利用するにあたっては、「一人で機械の操作ができる」「身長135センチ以上」「IC旅券を持っている」という条件のほかに、「短期滞在の在留資格で在留し出国（再入国許可による出国を除く。）しようとしている」ことが必要です。
 
今後、顔認証システムは東京五輪・パラリンピックで空港や会場のセキュリティーにも採用される見通しです。これを契機に急速に普及する可能性があります。
スマートフォンのロック解除の手段や決済システムの本人確認に使われるなど、身近にも広がりつつある顔認証システムは、市場の拡大が期待されます。

これまでの認証技術に比べ、利便性やセキュリティ性が非常に高まってきた顔認証は、株式市場でも注目されるでしょう。
顔認証システムの導入や新技術の開発など、株価急騰の引き金となるニュースが多く期待できるため関連銘柄はチェックしておきましょう。

■注目の顔認証関連銘柄
 

銘柄コード	企業名	概要
2760	東京エレクトロン デバイス	顔認証などに活用できる小型組み込みTOFカメラモジュールを発売。
3653	モルフォ	顔検出・顔パーツ検出機能を持つ組み込みソフトウェア「FaceSolid」を開発。
3782	ディー・ディー・エス	指紋認証など生体認証技術に強み。指紋認証機器「ＵＢＦシリーズ」を中心に地方自治体や官公庁、民間企業での採用が増勢一途。万能認証基盤「テミス（Ｔｈｅｍｉｓ）」の生体認証に新たに顔認証機能を追加。
3909	ショーケース	カオピーズとAI・画像認識分野で業務提携したと発表。
4725	ＣＡＣ　Ｈｏｌｄｉｎｇｓ	affectiva社の開発した「感情認識ソフトウェアAffdex」の唯一の日本正規代理店。動画に映る人物の表情を感情認識AIで分析する「心sensor」を開発。
4814	ネクストウェア	顔認証システムやブロックチェーン技術に積極的。米リアルネットワークスと顔認証システムで代理店契約を締結している。今年６月にはリアルネットワークスが提供するＡＩ顔認識ソリューションと、自社製品とのアプリケーション連携機能を開発。
6701	日本電気	国内外で顔認証技術の販売を推進。子会社を通じ、顔認証技術を駆使した遠隔医療の基盤となるプラットフォームの提供を開始。
6702	富士通	手のひら静脈と顔情報のみで本人を特定し、非接触で認証できる生体認証融合技術を開発したと発表。同技術は、中国の富士通研究開発中心と共同で開発された。2020年度中の実用化を目指す。
6752	パナソニック	空港の「顔認証ゲート」で今年度に新たに66セットの採用が決まったことを発表、過去採用分も累積すると203セットとなる。
6457	グローリー	2000年から顔認証技術の研究・開発に取り組み「平均顔」を基に個人の特徴を捉える独自の技術を開発。共同印刷に顔認証クラウドサービスを提供。これをもとに開発された顔認証によるキーレス入室システムが「変なホテル ハウステンボス」サウスアーム全56室に採用。
8023	大興電子通信	3D顔認証システム「3DGarm」を開発。

 

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