新たな増税対策「マイナポイント」とは

総務省は、マイナンバーカード取得者に付与する全国共通ポイント「マイナポイント」の導入を検討しています。2020年度の実施を見込んでおり、新ポイント制度を通して、マイナンバーカードの普及を促進するのが狙いです。
 
ただ、マイナポイントは2020年7月以降にスタートを予定している以外の具体的な上限や金額はまだ決まっていません。
構想では、マイキーIDを持つ人が、民間キャッシュレス決済へ一定金額を前払いした場合、国費による「マイナポイント」がプレミアム分として上乗せされます。
 
マイナンバーカード所持者がQR決済でチャージした際に、2万円のチャージに対して25%還元にあたる5000円分のポイントを付与する案などが検討されているといいます。
マイナンバーカードを持っている人を対象にスマートフォンなどの「○○ペイ」にチャージする・前払いすることで、国から一定の「マイナポイント」が付与されるという仕組みでしょう。
おそらくPayPayやLINE Pay、メルペイといったサービスを視野に入れているでしょう。
利用シーンとしては、QRコード決済や、オンラインショップなど。
 
総務省「マイナポイント」を活用した 消費活性化策 資料より

20年7月以降の一定期間実施する計画です。
原資は国費。10月の消費税増税後の需要平準化施策も兼ねています。
 
マイナンバーカードが必須。
恩恵を受けるために必要なものが、マイナンバーカード。
 
専用のIDが必要です。
「マイキープラットフォーム」にログインするIDのことで、これがなければ何も始まりません。
マイキーを利用するためには、住まいの市町村において、マイナンバーカードを取得いただき、専用のID(マイキーID)等を設定する必要があります。
マイナンバーカード取得時に設定した「利用者証明用電子証明書暗証番号(4ケタ)」が必要です。今後、IDの簡単設定アプリを、順次リリースする予定です。

実施時期や還元率の詳細は、今後検討するとしていますが、政府はプレミアム付き商品券の還元率などを参考にするとしています。
 
政府は2019年9月3日にマイナンバーポイントの導入を発表しました。
このニュースによって大きく動いた銘柄があります。
地盤調査改良とITコンサルを手掛けているITbookホールディングス<1447>です。
マイナンバーポイントの発表で最も大きく買われた銘柄です。
同社は、地方公共団体向けにマイナンバーポイントの利用促進支援サービスを提供すると発表していることが好感されて大きく買われました。
 
同社の株価は、マイナンバーポイント発表前の2019年9月3日には272円を付けていましたが、マイナンバーポイント発表を受けて翌日にはストップ高となり、3日後の9月6日には449円まで暴騰しました。
 

 
■マイナンバー関連銘柄 一覧
 
コード 企業名 企業情報・業務内容
1447 ITbookホールディングス 地盤調査改良とITコンサルが主力。18年10月にITbookとサムシングが経営統合。
2307 クロスキャット 中堅SI。ソフト受託開発が主力。クレジットや金融関連向けに強み。ビッグデータも。
3640 電算 情報処理・システム開発中堅。自治体向けに強み。信越地盤から首都圏にも。
3682 エンカレッジ・テクノロジ 情報管理者向けセキュリティソフトの開発、販売と保守サービス。顧客に金融大手多数。
4848 フルキャストホールディングス 短期派遣からアルバイト紹介に転換。警備請負やマイナンバーカード管理代行も。
3850 エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート NTT系のシステム開発企業。NTTの知名度を活かしてマイナンバー特需を取り込みたい。
4739 伊藤忠テクノソリューションズ 伊藤忠系SI大手。システム提案から保守まで一貫サービス。通信事業向け主力。
7314 小田原機器 路線バス向けの運賃箱・ICカード機器・精算機器などが主力で高シェア。補修も。
9613 NTTデータ 情報サービス最大手。官公庁、金融機関向け大型システム受託に強み。海外拡大。
6588 東芝テック POSシステム端末、最大手。国内5割、世界トップ。複合機も海外主軸に展開。
4704 トレンドマイクロ 法人用ウイルス対策ソフトで国内首位。世界でも高シェア。「ウイルスバスター」が主力。

 
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