認知症は、何かの病気によって脳の神経細胞が壊れるために起こる症状や状態をいいます。
全世界で4700万の認知症の人いますが、その60〜70%はアルツハイマー病です。
アルツハイマー型認知症は、認知症の中で一番多いとされており、男性よりも女性に多く見られます。また脳血管性の認知症などの患者数が横ばいであるのに対して、どんどん増加の傾向との報告があります。
また、高齢化進展の中でアルツハイマー型認知症の患者は増加していますが、若年層に広がっている点も見逃せない状況です。
その認知症ですが、スペイン・サラゴサ大学公衆衛生学の研究グループが、高齢者における生涯従事した主な職業と認知症や認知機能障害との関連を分析発表しています。
その結果の中で、
・67%において、職業タイプと成人期の認知能力との関連が確認された。
・主に肉体労働に生涯従事している人は、知的な要件の高い職業に従事している人よりも、認知機能障害や認知症のリスクが高いことが示唆されている。
肉体を使う職業より頭脳的な職業の方が認知症になりづらいという結果ですが、これは当たり前と言えば当たり前のような気がします。
認知症になりやすい職業、なりにくい職業があるのをご存知でですか。
「認知症になりやすい職業」はホントにあるのでしょうか?
職業でいえば、
役所仕事や
教員が認知症のリスクが高い仕事だと言われています。
同じ教員でも数学・美術・音楽・体育などのクリエイティブでいることが求められるような科目の先生は認知症になりにくいそうです。
他では、安定した(民間企業の)サラリーマン。
肉体労働従事者、レジ打ち、スーパーや倉庫での棚の荷降ろし作業、機械のオペレーターなど。
これらの共通点は、単純作業の繰り返しであるということです。
専業主婦だった人も多く認知症にかかっているようです。
同じママでも、バーのママは認知症になりにくいそうです。
なぜなら、お金を多く使ってくれる男性客を繋ぎ止めておくため、常に頭を使って計算しているからだそうです。同じ女性であっても、男性と言えば夫のことだけを考えているのは駄目なようです。
「認知症になりにくい職業」は、
政治家、ソーシャルワーカー、内科医、スクールカウンセラー、心理学者、牧師、作家、音楽家などは、一番複雑な脳の機能を使っているようです。
常に戦略を練って意欲的に活動するわけですから、脳は活性化し続けるようです。
認知症になりやすい職業の他に「職種」という観点からも、傾向があるといいます。
認知症になった人の中で、元の職種が、
経理、庶務、総務、文書、人事など事務系の職は、営業職に比べて認知症の割合が多いそうです。広報や宣伝の仕事もなりにくい職種です。
デスクワークの多い事務職は仕事内容がワンパターン化してしまう危険性が高く、さらに運動不足でさらに認知症の危険が増します。
対して、毎日外回りをする営業職は「攻める側」と言えると思います。取引先でさまざまな話しをしますので脳に適度な刺激があります。
この2者では当然、プレッシャーも、受ける刺激も異なり、将来認知症予備軍になるかどうかも違ってくるでしょう。
これまで紹介してきた、認知症になりやすい職業に当てはまっている人は、必ず認知症になるのでしょうか。
今さら職業を変えるわけにはいきませんよね。
そのためには、認知症になりにくい生活習慣が必要です。
毎日しっかりと歩くなど運動を習慣づけたり、野菜や魚を主体とした食事をとったりすることが推奨されています。
認知症は知識や記憶、今自分がどこで何をしているのかという見当識などの能力が低下する病気です。年齢を重ねることが最大の発症要因とはされています。
株式市場では、「薬剤」の開発だけはなく、脳の細胞に薬剤を効率的に運搬する技術開発が注目されています。
新薬の候補物質がアルツハイマー認知症に有効でも、薬剤が脳の細胞に届かなければ意味ありません。脳に対する薬剤の運搬という分野の研究が進んでいるからです。
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