4日午前の日経平均株価は大幅に続落し、午前終値は前日比917円75銭安の3万3818円18銭だった。
3日の米国市場では、トランプ米大統領が発表した相互関税に対する警戒感が強まり、NYダウやナスダック指数が急落した。
取引時間中に心理的節目の3万4000円を割り込んだのは2024年8月7日以来8カ月ぶり。
為替も大幅な円高が進むなか、半導体関連株や自動車株が下落。
2日にトランプ米大統領が発表した「相互関税」が市場の想定よりも厳しい内容だったと受け止められ、3日の欧米株式相場が急落した。この流れを引き継ぎ、リスク回避目的の売りが優勢だった。東証プライム市場は9割の銘柄が下落するほぼ全面安の展開だった。
3日の米株式市場で主要3指数が急落したほか、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)の下げが目立った。米ハイテク株安が波及する形で、きょうの東京市場でも値がさの半導体関連株が大きく売られ、日経平均を下押しした。外国為替市場で円相場が円高・ドル安方向に振れたこともあり、自動車など輸出関連株にも業績悪化を警戒する売りが出た。国内長期金利が低下し、銀行株の下げもきつかった。
トランプ米政権が貿易相手国・地域と同水準に関税を引き上げる「相互関税」の詳細を公表した。日本には24%、中国に34%、欧州連合(EU)に20%を課すなど、市場では想定以上の高関税率だったとの見方が多い。中国やEUは対抗措置をとる姿勢を示しており、世界景気の悪化や貿易戦争激化への警戒感が強まっている。市場では「相互関税の発表前から下げていたこともあり、株価の水準としては『陰の極み』にあるが、米関税政策を巡ってはまだ悪材料が出きっていないとみられ、投資家が手を出しづらい状況だ」との声が聞かれた。
投資家心理を示唆する日経平均VIは33ポイント台で推移しており、昨日の38ポイント台比では低いままだ。一般的には25ポイント台を超えると市場の不安感が増していると判断されることから、投資家心理が悪化していることは間違いないと言えよう。
一方、昨年8月5日の「令和のブラックマンデー」時に85ポイントまで急騰していたことを考慮すると、投資家心理はまだまだ強いとの見方もできる。一段安の可能性も残っているが、昨日の6兆円近い売買代金に続き本日も大商いとなる公算が大きいことから、市場はセリングクライマックスを迎えつつあると考える。後場の東京株式市場は信用の投げ売りに警戒しつつ、日経平均が下げ幅をじりじりと縮める展開に期待したい。
東証株価指数(TOPIX)は続落した。前引けは90.65ポイント(3.53%)安の2477.96だった。JPXプライム150指数も続落した。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で3兆2400億円、売買高は15億1345万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1485。値上がりは143、横ばいは9だった。
業種別では、銀行、非鉄金属、石油・石炭、保険、証券・商品先物などが下落した一方、不動産、陸運、医薬品、精密機器、食料品の5セクターが上昇した。
個別では、世界的な株安等で日本の長期金利が急低下し、日本銀行による利上げ観測が後退したことから、みずほ、三菱UFJ、三井住友がそろって前日比二けたの大幅安となったほか、ふくおか、千葉銀行、しずおかFGなど大手地銀株もきつい下げとなった。また、フジクラ、古河電工、住友電工など電線株も弱い。ルネサスエレクトロニクス、SUMCO、アドバンテストなど半導体株も売り優勢。このほか、川崎重工業、太陽誘電、横浜ゴム、リクルートHDなどが売られた。
一方、長期金利の急低下を受けて、三井不動産、住友不動産など不動産株が買われたほか、円高メリット銘柄のニトリHD、ニチレイなどが上昇。また、JR東が年初来高値を更新した。このほか、セコム、KDDI、オリエンタルランド、小田急電鉄など内需株がしっかりだった。