3日午前の日経平均株価は大幅に反落し、前引けは前日比1052円18銭安の3万4673円69銭と、節目の3万5000円を割り込んだ。
トランプ米政権は現地時間2日、貿易相手国・地域と同水準に関税を引き上げる「相互関税」の詳細を公表した。日本には24%の追加関税を課す内容で、経済や企業業績への悪影響を懸念した売りが膨らんだ。下げ幅は一時1600円を超え、取引時間中では昨年8月7日以来およそ8カ月ぶりの安値水準を付けた。
相互関税が発表された後、主要国の株式市場では最初の取引となった東京株式市場は、リスクオフ(回避)による全面安の展開で始まった。日経平均寄与度の大きいファストリが年初来安値を更新したほか、米国を中心に世界景気が悪化するとの警戒からトヨタなど自動車株も軒並み安となった。日銀の追加利上げが後ずれするとの見方が浮上したことで、三菱UFJなど銀行株の下げも目立った。
ただ、事前の警戒も強かったため、朝安後は短期筋による買い戻しや自律反発狙いの買いなどが入り、日経平均は次第に下げ渋った。ピクテ・ジャパンの松元浩シニア・フェローは「相互関税が企業業績にどのような悪影響を与えるのか、まだ全貌がみえていない」とする一方、「日経平均の下値めどが分からない以上、際限なく売り込むこともできない。短期筋などは下値では押し目買いを入れているのだろう」との見方を示した。
東京時間午後には、トランプ大統領が自動車に対する追加関税を発動する。既に伝わっている内容ではあるが、投資家心理が悪化している状況下、先物などの一段安には警戒したい。日経平均は33000円台突入をなんとか回避した格好だが、信用の投げ売りなど需給面悪化などが入る可能性もあるだろう。
東証株価指数(TOPIX)は続落した。前引けは87.58ポイント(3.30%)安の2562.71だった。JPXプライム150指数は続落し、35.63ポイント(3.10%)安の1115.11で前場を終えた。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆8239億円、売買高は12億8578万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1503。値上がりは114、横ばいは19だった。
業種別では、銀行、海運、証券・商品先物取引、非鉄金属、保険などが下落した一方、医薬品のみ上昇した。
個別では売買代金首位に浮上した三菱UFJフィナンシャル・グループがきょうも下げ止まらず大幅安となったほか、三菱重工業 、川崎重工業なども大きく下値を探った。ディスコ 、アドバンテストなど半導体製造装置関連への売りも目立つ。キオクシアホールディングスの下げも際立っている。トヨタ自動車が値を下げ、フジクラもリスク回避の投げ売りを浴びた。アシックス が急落した。
半面、武田薬品工業 、第一三共 などの医薬品株がしっかり。良品計画が高く、ニトリホールディングス も堅調。新光電気工業、GMOインターネットは連日の大幅高となった。
東エレクやアドテスト、ソフトバンクグループ(SBG)が下げた。一方、塩野義やイオン、JR東海は上げた。
04月03日 株価材料NEWS
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【株価材料NEWS】
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[株価材料]
■米関税対策、企業支援へ 首相表明 雇用や資金繰り
■味の素<2802>
や理研など29組織、国産大豆生産2.5倍へ連携
■日本製鉄<5401>
完全子会社化崩さず USスチール買収 追加投資交渉へ
■丸紅<8002>
住友ファーマ<4506>のアジア事業を450億円で買収
■住友商事<8053>
米の自動車保守事業を200億円で売却 タイヤ販売に集中
■日本ハム<2282>
「豚まん」など220品上げ
■ハイデイ日高<7611>
営業益最高 前期2割増、6年ぶり
■トピー工業<7231>
前期特別益23億円 政策株売却で
■三井住建道路<1776>
株5.01%取得 旧村上ファンド系
■三井住友FG<8316>、ステーブルコインを共同開発 米2社と連携
■JFEHD<5411>
副社長「安定配当、PBR対策の肝」 中計で方針公表へ
■紀陽銀行<8370>
頭取「26年度に最高益視野」 地銀再編は否定
■JCRファーマ<4552>
社長「創薬技術のライセンス提供増やす」
■出前館<2484>
「置き配」商品袋に生きたクマネズミ 利用客に謝罪
■JR東日本<9020>
運賃値上げ、運輸審議会「認可適当」
04月03日 相場展望(寄り付き前)
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【オープニングコメント】
軟調展開か |
・・・続き
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3日の東京株式市場は、反落後も軟調な展開か。
日経平均株価の予想レンジは、3万4400円-3万5200円を想定。(2日終値3万5725円87銭)
米国株は上昇。ダウ平均は235ドル高の42255ドルで取引を終えた。
トランプ米大統領は日本時間3日午前5時、相互関税の内容を公表。日本に対しては一律課税10%と14%の上乗せ関税で合わせて24%を課すとした。米国向け輸出関連会社には大きな影響が出ることが見込まれ、リスク回避姿勢の動きが強まりそう。相互関税発表後の大阪取引所のナイトセッションでは同930円安の3万4830円で取引を終えており、ナイトセッションの終値にサヤ寄せする動きが先行するとみられる。
為替相場は、ドル・円が1ドル=148円台の前半(2日は149円65-67銭)、ユーロ・円が1ユーロ=160円台の半ば(同161円49-53銭)と円高方向に振れていることも重しとなりそう。
【好材料銘柄】
■シンカ <149A>
不動産賃貸仲介の営業支援システム「ノマドクラウド」を提供するイタンジと業務提携し、コミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」のOEM提供を開始。
■デ・ウエスタン・セラピテクス研究所 <4576>
メドレックス <4586> と共同開発している神経疼痛治療薬「DW-5LBT」の承認申請を米国食品医薬品局(FDA)が受理。
■メドレックス <4586>
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所 <4576> と共同開発している神経疼痛治療薬「DW-5LBT」の承認申請を米国食品医薬品局(FDA)が受理。
■NEW ART HOLDINGS <7638>
発行済み株式数(自社株を除く)の6.33%にあたる100万株(金額で15億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は4月7日から26年3月31日まで。
■エフ・コード <9211>
発行済み株式数(自社株を除く)の1.30%にあたる16万株(金額で4億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は4月3日から5月30日まで。
【主な経済指標・スケジュール】
3(木)
【国内】
10年国債入札
《決算発表》
キユーピー、クスリのアオキ、霞ヶ関キャ、平和堂、ワールド、不二越、オンワードHD、アヲハタ、三協立山、ナルミヤ、北恵、イーサポート、KTK
【海外】
米2月貿易収支(21:30)
米3月ISM非製造業景況指数(23:00)
《米決算発表》
ラム・ウェストン・ホールディングス、コナグラ・ブランズ
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
04月02日 NY株/欧州株概況
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【市況】反発、DOGE巡る過度な警戒が後退 |
・・・続き
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2日のNYダウ工業株30種平均は反発し、前日比235ドル36セント高の4万2225ドル32セントで終えた。
トランプ氏はこの日の取引終了後、貿易相手国に同水準の関税を課す相互関税の内容を発表。これに先立ち、市場では想定よりも緩やかな関税になるとの期待感もある中、日系証券筋は「買い戻しの動きが出た」と指摘した。
米政府効率化省(DOGE)に関する市場の過度な警戒が後退し、株買いを促した。ダウ平均の上げ幅は一時390ドル超となった。半面、米政権が「相互関税」の詳細を2日夕に公表するのを前に様子見の投資家も多く、上値を抑えた。
トランプ米大統領は米東部時間2日午後4時にホワイトハウスの大統領執務室前の庭園「ローズガーデン」で演説し、貿易相手国と同水準まで関税率を引き上げる「相互関税」の詳細を発表する。相互関税を巡ってはすべての貿易相手国が対象になるとみられているが、関税率などを巡っては複数の報道がある。
ベッセント米財務長官は「相互関税」は基本的に「上限」の役割を果たすものだと米下院議員に説明したと、米CNBCの記者が1日夕にX(旧ツイッター)に投稿した。貿易相手国が引き下げに向け交渉する余地があることを示唆したと受け止められ、市場の過度な不安を和らげた面があった。
テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が率いるDOGEを巡る混乱への懸念がいったん後退したことも、投資家心理の改善につながった。米政治サイトのポリティコは2日、「トランプ米大統領が側近に対し、マスク氏が数週間以内にDOGEの特別政府職員を退任すると話した」と報じた。レビット米大統領報道官は報道を否定したものの、市場では「好材料と受け止められ、相場上昇につながった」との声が聞かれた。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、マスク氏の政治的言動が業績の重荷となっていたテスラは5.3%高で終えた。政府と大型契約を結ぶビッグデータ分析のパランティア・テクノロジーズは3.2%高、クラウド業務管理のサービスナウは1.5%高となった。
米政権による関税が経済やインフレへ与える影響には不透明な面が多く、相場の重荷だった。米ブルームバーグ通信は2日、中国が国内企業の米国投資を制限する措置を講じていたと伝えた。米国の関税に対抗し中国などが報復をすれば、貿易摩擦が激しくなるとの見方がある。3日未明には自動車関税が発動される予定だ。
ダウ平均の構成銘柄では、ゴールドマン・サックスやアメリカン・エキスプレス、ホーム・デポが買われた。中国の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」の買収に乗り出すと米紙ニューヨーク・タイムズが2日に報じたことが買い材料となり、アマゾン・ドット・コムは1.9%高で終えた。半面、ベライゾン・コミュニケーションズやシェブロン、アムジェンは売られた。
ナスダック総合株価指数は続伸した。前日比151.155ポイント(0.86%)高の1万7601.046(速報値)で終えた。ブロードコムの上げが目立った。
【シカゴ日本株先物概況】
2日のシカゴ日経平均先物は上昇した。6月物は前日比245円高の3万5990円で終えた。この日は日経平均株価とダウ工業株30種平均など米主要株価指数が上昇し、シカゴ市場の日経平均先物にも買いが優勢となった。
シカゴ日経225先物 (円建て)
35990 ( +230 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て) 36085 ( +325 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
2日の英FTSE100種総合株価指数は反落し、前日比26.32ポイント(0.30%)安の8608.48で終えた。トランプ米大統領が英国時間2日夜に公表する「相互関税」の内容を見極めたいと、投資家の様子見姿勢が強かった。発表される内容が予測しづらいなかで貿易摩擦が世界経済に悪影響を及ぼすとの懸念がくすぶり、重荷となった。
FTSEの構成銘柄では、航空機エンジン大手ロールス・ロイスが3.03%安、通信大手ボーダフォンが2.52%安、製薬大手GSKが2.42%安と下落。一方、流通大手バンズルは3.20%高、広告大手WPPは3.00%高、流通大手マークス&スペンサーは2.41%高と買われた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
2日のドイツ株価指数(DAX)は反落し、前日比149.14ポイント(0.66%)安の2万2390.84で終えた。トランプ米大統領が欧州時間の同日夜に米相互関税の内容を発表するのを前に投資家が、慎重姿勢を強めた。欧州の景気や企業収益に悪影響が及ぶとの懸念から、株式には売りが優勢だった。
個別では、防衛大手ラインメタルが4.21%安、製薬大手バイエルが3.99%安、航空機大手エアバスが3.11%安と下げを主導。半面、通販大手ザランドは3.69%高、セメント大手ハイデルベルク・マテリアルズは2.30%高、高級車メーカーのポルシェは1.60%高となった。
■フランス・パリ株価指数
フランスの株価指数CAC40は反落し、前日比0.22%安で終えた。