櫻井英明の株式辞典【ゆ行】

【ゆ行】
 
■有価証券報告書(ゆうかしょうけんほうこくしょ)
上場企業および有価証券届出書を提出する会社は、内閣総理大臣に提出を義務づけられています、その書類のことを有価証券報告書という。また、この書類は事業年度終了後3か月以内に提出しなくてはならない。
財務諸表のほか、事業の状況、企業の概況など投資家たちが判断の材料として活用できるものになっている。有価証券報告書は財務局や証券取引所、提出会社等で閲覧することができる。他にも金融庁が管轄しているEDINETにより閲覧することができる。
 
 
 
■有価証券届出書(ゆうかしょうけんとどけでしょ)
株式などの発行会社が有価証券の募集または売出しをする際に、金融商品取引法に基づき内閣総理大臣へ提出することが義務付けられている書類。発行(売出)価額の総額が1億円以上の場合や、勧誘を行う相手方の人数が50名以上の場合など、一定の基準に該当する場合に提出が必要となる。EDINET(電子開示システム)を通じて行われ、金融庁や証券取引所などで公衆縦覧される。
 
 
■猶予期間(ゆうよきかん)
上場廃止基準や指定替え基準など取引所が定める基準に抵触した場合に、当該状況の改善を求める期間のこと。
猶予期間入りした銘柄は、取引所が公表し、投資家への周知を図ります。猶予期間内に当該状況が改善されれば指定が解除され、改善されなければ一定期間後に上場廃止や指定替えが行われる。
 
 
 
■優先出資証券(ゆうせんしゅっししょうけん)
協同組織金融機関や特別目的会社(SPC)が自己資本の充実を図るため、投資家から広く出資を募る目的で発行される証券。普通出資者総会における「議決権」がない一方、「優先的配当」を受ける権利があるなど、株式会社における優先株に類似した権利を持つ。
優先出資証券は、租税特別措置法上の株式等とされており、優先出資証券を譲渡した場合の所得は、キャピタルゲイン課税の対象となる。
なお、優先出資証券、優先株式、劣後債などをハイブリッド証券と呼ぶこともある。ハイブリッド証券は資本と負債の両方の特徴を持つ証券で、普通社債よりもリスクが大きい一方で、相対的に高い利回りを期待できる面があり、投資信託の組入資産としても注目されている。
 
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