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【大引け概況】

29日の日経平均株価は4営業日ぶりに反発し、終値は前日比397円91銭高の3万9414円78銭だった。

 
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日経平均が終始プラス圏で推移したものの、方向感が見えにくく3万9000円台前半で上下動を繰り返す形となった。
前日の米国株市場ではハイテク株が買い戻され、ナスダック総合株価指数が大きくリバウンドした。
これを受けて東京株式市場でも朝方はリスク選好ムードのなか買い優勢でスタートしたが、寄り後早々にこの日の高値をつけ、前場は伸び悩んだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え、積極的な買いが入りにくかった面もある。
しかし、後場取引終盤にはオランダのASMLホールディング<ASML>が発表した決算が好調だったことを受け、半導体関連が買い直される形となり、つれて日経平均も上げ足を強めた。日経平均は400円近い上昇で引けたが、個別株でみると値上がり銘柄数は全体の52%を占めるにとどまっている。
 
値がさのファーストリテイリングやソフトバンクグループ(SBG)のほか、東京エレクトロン、アドバンテストの上昇が指数を押し上げた。オランダの半導体製造装置ASMLホールディングが29日に発表した決算が好調との受け止めから、15時過ぎにかけて東京エレクトロンは強含んだ。レーザーテクにも買いが入る場面があった。
 
前日に急落したアドバンテストについては大引け後に2024年4〜12月期決算の発表を控えてひとまず買い戻しが入った。ただ、中国の人工知能(AI)開発企業DeepSeek(ディープシーク)が低コストのAIモデルを開発したことをきっかけに、AI向けの半導体投資に対する過度な期待は後退しているとの見方が根強いなかでアドバンテストは下げに転じる場面もあった。
 
日経平均は海外勢による買い戻しが主導して朝方に430円ほど上昇した後は伸び悩む場面が目立った。業種別では医薬品株で下落する銘柄が多かったほか、昼休み中に決算を発表した信越化は後場に入って売りに押された。一方、輸送用機器や鉄鋼といった割安株には国内機関投資家などによる買いが入った。
 
さて、東京株式市場は中国のディープシークショックをひとまず吸収して落ち着きを取り戻す展開に。ただ、不透明感も残り上値はやや重めとなってしまった。日経平均は下値3万8000円〜上値4万円の元のボックスレンジに戻ってしまったが、トピックスの方は着々と下値を切り上げて続伸しており、相場の方向性としては緩やかに上を目指す安定基調といえそうだ。
 

 


東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は前日比18.69ポイント(0.68%)高の2775.59だった。JPXプライム150指数は4営業日ぶりに反発し、10.38ポイント(0.85%)高の1227.20で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆5188億円、売買高は17億1644万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は856、値下がりは742、横ばいは43だった。
 
業種別株価指数(33業種)は非鉄金属、電気機器、輸送用機器などが上昇。下落は鉱業、医薬品、化学など。
 
個別では、昨日までの下落に対する反動が先行し、三菱重工、日本製鋼所など防衛関連の一角が買われたほか、古河電工、住友電工、アドバンテスト、東京エレクトロン、ルネサスエレクトロニクスも上昇。売買代金トップとなったフジクラがプラス圏で引けたほか、フジ・メディア・ホールディングスも商いを伴い上値指向が強い。ソフトバンクグループ、ソニーグループが値を上げ、ファーストリテイリングも頑強な値動き。シーアールイーがストップ高に買われ、ミガロホールディングスも急騰した。
また、アップル上昇などが影響し日東電工、TDKなどアップル関連もしっかり。このほか、レゾナックHD、みずほFG、野村HDなどが買われた。
 
一方、2024年4-12月期連結決算で営業利益が前年同期比6%減の394億円だったことから日清製粉グループ本社が下落したほか、12時に決算を発表した信越化学工業が後場売られ昨年来安値を更新。また、昨日買われた日立建機も売り優勢となった。このほか、IHIが軟調、住友ファーマ、エーザイ、第一三共、SMC、SUMCOなどが下落した。野村マイクロ・サイエンスが大幅安、第一工業製薬は値下がり率トップに売り込まれた。KLab、サンウェルズなども下値を探った。




 
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