全面高商状となり、75日移動平均線を5営業日ぶりに回復した。
前日の米株式相場が主要企業の好決算を受けて大幅高となり、市場心理が改善。日本株には海外ヘッジファンドなど短期スタンスの投資家による買い戻しが広がった。
為替が円安傾向にあったことや、中国株などアジア株が総じて上昇したことも投資家のセンチメント改善につながった。
米半導体製造装置のラムリサーチが16日公表した18年10〜12月期の業績見通しが市場予想を上回り、半導体市況の悪化による業績の下振れへの警戒が和らいだ。東エレクやアドテスト、SUMCOといった半導体関連株の見直し買いが広がったことも相場上昇を後押しした。
市場からは「朝方の買い戻しが一巡し、上値が重くなった。指数は大きく上昇したのにさほど円安に傾かず、違和感があった。きのう200日線を短期で回復したのはよいが、25日線は、遠く戻りは限られるのではないか」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は続伸した。終値は前日比220.99ポイント高の1万5195.63だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、25.96ポイント高の1713.87で終えた。
業種別株価指数(33業種)では、証券・商品先物取引業、その他金融業、精密機器、金属製品の上昇が目立った一方、海運業、鉄鋼が下落した。
東証1部の売買代金は概算で2兆5140億円、売買高は12億9068万株だった。
東証1部の値上がり銘柄数は1950と、全体の約9割となった。値下がりは119、変わらずは40銘柄だった。
個別では、ソフトバンクグループが売買代金トップで上値追い、ファーストリテイリングが買いを集め、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも水準を切り上げた。東京エレクトロン、テルモやソニーが高い。ダイキンやコマツなど機械株の一部も上昇した。
田淵電機がストップ高となり、コムチュア、ノジマも値を飛ばした。
一方、スズキやユニファミマが安い。共同設立したコンテナ船事業会社が赤字になるとの予想を発表し、川崎汽など海運3社がそろって大幅安となった。
KYBはストップ安に売り込まれた。スズキが売りに押され、ジェイ エフ イー ホールディングスも下落した。ブロンコビリーが安く、コスモス薬品、コジマ、大平洋金属なども値を下げた。
東証2部株価指数は前日比94.33ポイント高の7216.43ポイントと続伸した。
値上がり銘柄数は307、値下がり銘柄数は125となった。
個別では、トーヨーアサノ、ダイヤモンドエレクトリックホールディングスがストップ高。マックスバリュ東北、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート、さくらケーシーエス、インテリジェント ウェイブ、櫻護謨など7銘柄は年初来高値を更新。アイル、ニーズウェル、アライドテレシスホールディングス、ファーマフーズ、省電舎ホールディングスが買われた。
一方、森組、三光マーケティングフーズ、サイバーステップ、アクロディア、ソフト99コーポレーションなど9銘柄が年初来安値を更新。あじかん、東京衡機、鉄人化計画、ハリマ共和物産、グローバルダイニングが売られた。