前日の米株式市場では、NYダウが15ドル高と11日ぶりに小幅反発した。NYダウの上昇や為替の円安進行を受け、日経平均株価は上昇してスタート。為替相場は朝方、一時1ドル=157円90銭台と7月中旬以来、5カ月ぶりのドル高・円安水準をつけた。
円安が好感され自動車株などが堅調な値動きとなるなか、日経平均株価は一時220円を超える上昇となり3万9000円台に乗せる場面があった。
ただ、為替の円安進行が一服すると方向感に欠ける展開となり、後場の日経平均株価は前日比でマイナス圏での値動きとなった。今晩発表される米11月個人消費支出(PCE)物価指数の結果も確かめたいとの見方も出るなか、結局、日経平均株価は下落して取引を終えた。
19日の米株式市場では主要な半導体銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が3日続落し、東京株式市場でもアドテストやディスコなどに売りが波及した。傘下に英半導体設計のアーム・ホールディングスを持ち、市場では半導体関連株としての位置付けが強まっているソフトバンクグループ(SBG)も大幅に下げた。日本時間20日の取引でハイテク株比率の高い米ナスダック100指数の先物「Eミニ・ナスダック100」をはじめ米株価指数先物が下げ、投資家心理の悪化につながった面もある。
日銀は19日まで開いた金融政策決定会合で、政策金利の据え置きを決定した。植田和男総裁は会合後の記者会見で追加利上げに慎重な姿勢をみせ、早期の利上げは難しいとの見方から三菱UFJや三井住友FGなど銀行株の下落が目立った。