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【大引け概況】


17日の日経平均株価は大幅反発し、前日比323円18銭(1.20%)高の2万7333円79銭で終えた。

 
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前日の米株式市場では、NYダウが371ドル高と急反発。経営不安が続く米地銀のファースト・リパブリック・バンクに対して米大手銀行11行が、16日、合計300億ドル(約4兆円)を預金すると発表。支援を行うことが明らかになり、金融システム不安が後退するなかNYダウとナスダック指数は上昇した。この流れを受け、東京株式市場も買いが先行する展開となった。日経平均株価の先物などへの買いも入り、午後に入り全体相場は上昇基調を強めた。半導体関連などハイテク株が値を上げ、日経平均株価は2万7300円台に値を戻した。
 
日経平均は伸び悩む場面もあった。2万7300円を上回る水準では、利益確定や戻り待ちの売りが出やすかった。値がさハイテク株のほかには鉄道や医薬品など、相対的に世界景気の影響を受けにくい内需・ディフェンシブ株の物色が目立った。「世界景気減速への警戒感はなおくすぶっている」との声が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)は反発し、終値は前日比22.32ポイント(1.15%)高の1959.42で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆6788億円。売買高は16億4105万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1350と、全体の約7割を占めた。値下がりは423銘柄、変わらずは62銘柄だった。
 

 


業種別株価指数(全33業種)では空運業、精密機器、陸運業の上昇が目立った。下落は石油・石炭製品、建設業、海運業など。
 
個別では、米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の大幅高を受けてレーザーテック、アドバンテスト、東エレクが大きく上昇し、エムスリーG、ソニーG、キーエンス、村田製、新光電工なども大幅高。ラクス、マネーフォワード、Sansanなどグロース(成長)株には全般強い動きが見られた。ほか、東武、京王が大幅上昇。JR東海、JAL、資生堂、第一三共、サッポロHD、キッコマンも買われた。SHIFT、日立製は証券会社の新規買い推奨を材料に大幅高。Hameeは決算が好感されて急伸し、サンリオは延期していた第3四半期決算を発表、通期予想を上方修正したことでストップ高まで買われた。
 
 一方、金融システム不安や景気後退懸念が払拭しきれない中、三菱UFJ、三井住友の大手銀行株は最終的にはプラスで終えたが、下落に転じる場面もあった。保険では東京海上HD、T&DHDが下落した。日本製鉄、神戸製鋼所の鉄鋼、DOWAHD、三菱マテリアルの非鉄金属、出光興産、コスモエネHDの石油・石炭、商船三井、川崎汽船の海運などは総じて軟調に推移。トヨタ自、ホンダ、マツダなど自動車も冴えない。前期の大幅減益決算が嫌気されたエニグモは急落し、業績・配当予想を下方修正した三井住友建設は大幅安。施工中工事における精度不良を発表した大成建設も大きく下落している。






 
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