ハイテク株を中心に値を上げNYダウが前週末比327ドル高と続伸した。ただ、この日の東京株式市場は利益確定売りが優勢で軟調に推移した。
前日に日経平均株価が2月中旬以来、7カ月ぶり高値圏に上昇したこともあり利益確定売りが先行した。前場には、下落幅は一時200円を超す場面があった。為替相場が1ドル=105円60銭前後へ円高が進行したことも警戒された。
前日に菅義偉官房長官が自民党の新総裁に選出されたが、次は新政権の組閣人事や政策の具体的な中身などを見極めたいという雰囲気が漂った。鉄鋼や空運、商社など景気敏感のバリュー(割安)株を中心に売りが優勢となった。
市場からは「米株先物がしっかりで、日銀のETF買いが入ったとみられ、下げ幅を縮めたが、基本的に下値は堅いが上値も重い状況だ。目先は、日銀金融政策決定会合(16−17日)、FOMC(米連邦公開市場委員会、現地15−16日)を控え、様子見になりやすい」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は4営業日ぶりに反落し、終値は前日比101.22ポイント安の1万4802.07だった。東証株価指数(TOPIX)は4営業日ぶりに反落し、10.26ポイント安の1640.84で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆1351億円。売買高は11億7172万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1248と、全体の約6割を占めた。値上がりは828、変わらずは98だった。