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【大引け概況】
9日の日経平均株価は続伸し、前日比149円47銭(0.53%)高の2万8214円75銭で終えた。
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前日の米株式市場では、NYダウが193ドル高と続伸。値頃感からの買いが入り、相場を押し上げた。米国株が上昇した流れを受け、東京株式市場も堅調に推移した。一時200円を超す上昇となった。為替は円高方向に振れ自動車株の一角などが軟調だったが、ハイテク株などは引き続き買われた。通信、不動産などの内需株も底堅い値動きとなった。
日経平均は午前、前日の大幅高を受けて利益確定売りから上げ幅を縮小したが、心理的節目の2万8000円は維持した。正午すぎには日銀の黒田東彦総裁が岸田文雄首相と会談し、「為替の急激な変動は好ましくない」と述べたと伝わった。1ドル=142円台半ばまで円高・ドル安が進んだが、株式市場での反応は限られた。
なお、この日算出の日経平均先物・オプション9月限SQ(特別清算指数)値は2万8253円40銭。
「多くの輸出企業は為替前提を1ドル=120円台に置いており、140円台なら投資家による輸出企業の期待感に変化ない」とみていた。
市場からは「夜間取引の米株先物が高く、ほぼ連動している。アジア株も総じて上昇しており、日本株だけ売る理由がない。金融引き締めによる先行き懸念はあるが、まだ金余りの余韻があるようだ」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は続伸し、7.91ポイント(0.40%)高の1965.53で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で3兆1436億円。売買代金が3兆円台に乗せたのは8月31日以来となる。売買高は12億2470万株だった。東証プライム市場の値上がり銘柄数は1205と、全体の約6割を占めた。値下がりは535、変わらずは97だった。
業種別株価指数(全33業種)では海運業、電気・ガス業、不動産業の上昇が目立った。下落は空運業、ゴム製品、精密機器など。
個別銘柄ではファーストリテイリングやKDDI、キーエンスが高い。エムスリーや京セラも値を上げた。レーザーテックや東京エレクトロンといった半導体関連株が買われ、日本郵船や商船三井など海運株もしっかり。三井不動産や三菱地所が値を上げ、塩野義製薬が堅調だった。
半面、任天堂やソニーグループが安く、ダイキン工業や日立製作所が軟調。トヨタ自動車や日産自動車、スズキが値を下げた。JR東日本やJR東海、日本航空など電鉄、空運株も軟調だった
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