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【大引け概況】

28日の日経平均株価は続落し、前日比240円04銭(0.88%)安の2万7105円20銭で終えた。
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前日の米国市場では、NYダウが上昇する一方、ナスダック指数が下落した。米大手ハイテク株が下落した流れが、東京株式市場にも波及し日経平均株価は値を下げた。
 寄り付きは前日比200円を超す下落でスタートし、その後、一時下げ幅は300円を超えた。ただ、2万7000円ラインを割り込んだ場面では値頃感からの買いが流入。前場は97円安で取引を終え下げ渋った。好業績銘柄などが堅調に推移した。しかし、全体相場は後場に入り再び売り直された。香港株式市場でハンセン指数が下落していることも警戒された。結局、日経平均株価は240円安で取引を終えた。
 
27日夕に決算発表したアマゾン・ドット・コムの業績不安も重なって、東京市場では朝方からハイテク株などに売りが出た。28日の香港株が急落するなど、アジア株の下落も重荷となった。
下値では買いも入った。国内企業の決算については総じてみると堅調との見方が多い。上方修正した企業には見直し買いが入り、相場を下支えした。
 
国内企業では27日に今期業績見通しを引き下げたファナックが大幅安となった。中国経済の減速懸念が一因で、「中国関連の銘柄は今後も先行き業績に警戒感が広がりやすい」との声が聞かれた。
 
日銀は28日まで開いた金融政策決定会合で、大規模な金融緩和の維持を決めた。市場の想定に沿った結果で、相場への影響は限定的だった。
 
市場からは「香港株が大きく値を下げ、後場の相場に影響している。中国新指導部への警戒感は根強いようだ。日経平均は2万7000円中心のもみ合いが続くとみるが、決算ラッシュを迎え、個別株物色の色彩が強くなってくる」との声が聞かれた。
 
 
東証株価指数(TOPIX)は続落し、終値は前日比6.51ポイント(0.34%)安の1899.05で終えた。
 
 

東証プライムの売買代金は概算で5兆7689億円と、プライム市場が誕生した4月以降で最高だった。TOPIXに絡むリバランスに伴う売買があった。売買高は24億1034万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1170と、全体の約6割を占めた。値上がりは598銘柄、変わらずは66銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は海運業、精密機器、鉱業、非鉄金属などが下落。上昇は輸送用機器、陸運業など。
 
 
個別銘柄では、東京エレクトロンやレーザーテック、ディスコが値を下げ、ソフトバンクグループやファーストリテイリングが安い。今期業績予想の下方修正を発表したファナックが売られた。キーエンス、信越化学工業、デンソー、安川電、三菱電もが値を下げ、日本郵船、商船三井、川崎汽も軟調だった。ZHDやエムスリーも下落した。
 
 半面、トヨタ自動車、日野自、富士通、コマツが高い。業績予想の増額修正を明らかにしたオリエンタルランドやイビデン、東邦チタニウムなどが値を上げた。武田薬品工業やアサヒグループホールディングス、豊田自動織機がしっかり。バンク・オブ・イノベーションが売買代金上位に買われた。


 
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