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【大引け概況】


28日の日経平均株価は5営業日ぶりに大幅反発し、前日比655円66銭(2.02%)高の3万3193円99銭で終えた。上げ幅は今年2番目の大きさだった。
 
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朝方からリスク選好の地合いとなったが、後場に入って日経平均の上げ足が加速した。前日の欧州株市場で主要国の株価指数が総じて高かったほか、米国株市場でも発表された経済指標がいずれも市場予想を上回ったことで、米景気減速に対する警戒感が和らぎNYダウが7日ぶりに反発した。
また、ナスダック総合株価指数の上昇率はダウを上回り、特に半導体関連株への買い戻しが顕著となった。これを受けて、東京株式市場でも市場のセンチメントが改善し、半導体セクターをはじめ幅広い銘柄が上値を追う形に。外国為替市場でドル高・円安が進んだことも自動車など輸出株を中心に追い風材料となった。
 
四半期末を控え、年金基金などのリバランス(資産配分の調整)の売りによる需給悪化が警戒されている。日経平均は前日までの4日続落で1000円強下げていた。もっとも、日銀の金融緩和と内外景気の回復期待などを背景に日本株の先高観は強い。米株高をきっかけに押し目買いの好機とみた投資家の買いが入った。
 
外国為替相場で1ドル=144円近辺まで円安・ドル高が進むなか、トヨタなどの自動車株が高かった。オークマなどの機械株も大きく上げた。前日の米半導体株指数の大幅高を受けて、東エレクなどの半導体関連株も総じて上昇した。
 
日経平均は後場に入り、様相が一変した。前日までの4日間の下落で、目先値幅調整は一巡したうえ、節目の3万3000円回復後に買い戻しの流れが強まったことから、再び上値トライに転じてくるのではないかとの先高期待感が広がりつつある。一方、今夜予定されるECBフォーラムでは、パウエルFRB議長、ラガルドECB総裁、植田日銀総裁などの発言機会が予定されている。特にパウエル議長が今後の利上げに関してどのような見解を示すのかに注目が集まっている。
 
 

東証株価指数(TOPIX)も4営業日ぶりに大きく反発し、44.79ポイント(1.99%)高の2298.60で終えた。東証プライムの売買代金は概算で3兆9036億円、売買高は13億9995万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1733銘柄と全体の94%に達した。値下がりは89銘柄、変わらずは12銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は空運業、証券・商品取引先物業、輸送用機器、情報・通信業の上昇率が大きかった。下落は海運業のみ。
 
個別では、レーザーテック、ソシオネクスト、ルネサス、アドバンテスト、東エレクの半導体株が大きく上昇。ファーストリテ、ソニーG、キーエンス、ダイキンの値がさグロース(成長)株が買われ、ニデック、新光電工、ローム、TDKのハイテクも高い。
三菱UFJ、三井住友、野村、トヨタ自、ホンダ、ヤマハ発、デンソー、東海カが上昇。信越化学、日本製鉄、クボタ、住友鉱山、JAL、ANAHD、KDDIなども高い。NTTも5%高と大きく上げた。30日を基準日として1株を25株に分割すると発表しており、投資家層の拡大に期待する資金が入ったようだ。
 
一方、前日に急伸した川崎汽船はレーティング格下げで大きく反落し、郵船、商船三井も反落。サイボウズは月次動向が嫌気されたか大幅安となった。新薬開発中止を受けて前日にストップ安比例配分となったそーせいGは本日も場中に値が付かずストップ安比例配分となった。中外薬なども下げた。


 
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