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【大引け概況】


9日の日経平均株価は小幅に3日続落し、前日比22円11銭(0.08%)安の2万7584円35銭で終えた。
 
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朝方はリスク回避ムードとなり、日経平均は短期筋の利益確定の売りで下値を試す展開となった。前日の米国株市場ではFRBのウォラー理事やニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が相次いでタカ派的な発言をしたことで、主要株価指数が揃って下落したが、その地合いを引き継ぐ格好となった。下げ幅は一時180円を超えた。
ただ、下値では押し目買いが活発で寄り後は徐々に下げ幅を縮小させる展開となった。米株価指数先物が堅調な値動きを示していたことで安心感が広がり、国内企業の決算発表が佳境入りとなるなかで、好決算銘柄への買いが全体相場を支える形となった。結局、日経平均は小幅マイナス圏で引けたものの、引け際にプラス圏に浮上する場面もあった。
 
8日の米株式市場ではハイテク株の下落が目立ち、東京株式市場でも朝方から運用リスクを避ける動きが優勢だった。東エレクやアドテストなど値がさの半導体関連銘柄に加え、エムスリーなどPER(株価収益率)が高いグロース(成長)株に売りが目立った。
 
米株価指数先物が日本時間9日昼の取引で堅調に推移したことや、中国・上海株や香港株の上昇が支援材料となった。NTTデータや住友鉱など決算発表を手がかりにした個別銘柄への買いも指数を支えた。2023年3月期(今期)の連結業績予想を据え置いたトヨタは、午後の決算発表後に小幅高となった。日経平均は大引け前に一時20円超上げた。
 
市場では「直近で米国株が大きく値を戻すなか、日本株は戻りが鈍かっただけに、底堅さにつながったようだ」との見方があった。
 
先週の米雇用統計を受け、米国のインフレ再加速への警戒感がくすぶっているため、関係者の多くは来週の米消費者物価指数(CPI)の動向を確認したいと考える向きが多い。米国の利上げの早期停止観測が後退し、米国市場の下落基調が鮮明になれば、年金基金など国内機関投資家からの売りが膨らむ可能性があり、2万7500円を維持できるかが目先的なポイントになりそうだ。

 

 
 
東証株価指数(TOPIX)は小幅に5日続伸した。終値は前日比1.03ポイント(0.05%)高の1985.00だった。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆5791億円。売買高は10億4373万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は761と、全体の約4割にとどまった。値上がりは980銘柄、変わらずは95銘柄だった。
 
個別では、レーザーテックが冴えず、東京エレクトロンは1000円超の下げとなった。メルカリが大幅安、富士フイルムホールディングス、東芝、ファナック、明治HD、ヤマトHDなども軟調。武田薬品工業や三越伊勢丹が売りに押されエーザイも値を下げた。Sun Asterisk、ツバキ・ナカシマなどが急落、ハピネット、日本金銭機械の下げも目立つ。
 
半面、任天堂がしっかり、トヨタ自動車も小幅ながらプラス圏で引けた。日本製鉄が頑強な値動きをみせ、住友金属鉱山が買い人気を集めた。AGCが大幅上昇し、セガサミーホールディングスも活況高。芝浦メカトロニクスが値を飛ばし、RPAホールディングス、第一興商、インターネットイニシアティブなども大幅高。クラレや帝人、大平金が上昇した。






 
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