
前日の米株式市場では、NYダウは229ドル高と続伸し、ナスダック指数は最高値を更新した。米国株が上昇した流れを受け、東京株式市場は買い先行となり日経平均株価は4万円台を回復してスタート。寄り付き直後に一時4万87円まで値を上げた。
しかし、買い一巡後は売りに押され、午前10時過ぎ以降はマイナス圏に値を消す展開となった。前日決算を発表し7~9月期の減益見込みを明らかにしたディスコが急落したほか、アドバンテストなど半導体関連株が下落したことが全体相場を押し下げた。後場に入ってからは、3万9800円前後での一進一退が続き、午後1時過ぎには3万9745円まで売られる場面があった。あすからは3連休で20日には参院選があることからポジション調整や利益確定売りが優勢で様子見姿勢も強かった。
一方、ソフトバンクグループ(SBG)は後場に一段高となり、堅調さが目立った。前日の米株式市場ではナスダック総合株価指数が連日で最高値を更新した。米ハイテク株高が、SBGの運用する投資ファンドの損益にとってプラスになるとの見方から買いが集まった。良品計画やイオンといった消費関連も上昇した。
国内の各メディアからは与党の過半数割れが伝わっており、ある程度は織り込まれていると想定されるが、政治の不安定化が海外投資家に嫌気され、買い越し基調が崩れるのではないかとの警戒感や、米国との関税交渉も難航するのではないかとの懸念も相場の重荷になっている。
一方、トランプ米大統領は非関税障壁として日本の消費税を問題視しているため、与党が敗退すれば、新政権の発足による消費税減税などの対策が実現し、海外投資家から歓迎される可能性もあるとの声も聞かれる。