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【大引け概況】


15日の日経平均株価は小幅続伸し、終値は前日比29円67銭(0.08%)高の3万8385円73銭だった。
 
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朝方は買いが先行し、日経平均は一時3万8800円台まで駆け上がったが、その後は失速する展開で下げに転じる場面もあった。
前日の米国株市場ではハイテク株への買いが目立ち、ナスダック総合株価指数が史上最高値を更新、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3日続伸と騰勢を強めており、東京株式市場でも外国為替市場での円安進行を横目に朝方は値がさハイテク株中心に買いを呼び込んだ。しかし、その後は上値の重い展開を余儀なくされた。日銀の金融政策正常化に向けた動きが警戒されているほか、日本時間今晩に発表予定の米消費者物価指数(CPI)を見極めたいとの思惑が買いを手控えさせた。
 
個人投資家などが中心となって日本株の信用取引の買い残高は大きく積み上がっているなか、日経平均が3万8500円を上回ると戻り待ちの売りが出やすかったとの見方もある。
 
このところ市場には日銀の金融政策が次第に正常化へ向かうとの観測も広がっている。国内金利の先高観から業種別では地銀を中心とした銀行株の上昇が目立った。半面、住友不など不動産株は軟調に推移した。
 
米国では15日、4月のCPIと4月の小売売上高、5月のニューヨーク連銀製造業景気指数が発表されるほか、ボウマンFRB理事などの発言の機会もある。年内1回程度の利下げが想定されるなか、CPIを始めとした経済指標を受け、利下げ回数予想が減るのか見極めたい向きが多く、FRB幹部による発言で今後の金融政策運営の方向性を探る手掛かりを得たいところだろう。

 
 

 
東証株価指数(TOPIX)は小幅反落した。終値は0.07ポイント(0.00%)安の2730.88だった。JPXプライム150指数は5日続伸し、4.07ポイント(0.34%)高の1197.30で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で5兆141億円、売買高は21億4682万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は482、値下がりは1140、横ばいは29だった。
 
業種別株価指数(33業種)は精密機器、電気機器、ゴム製品などが上昇。石油・石炭製品、不動産業、陸運業などは下落した。
 
 
個別では、レーザーテック、ディスコ、東京エレクトロンなど半導体製造装置関連が買われ、ソニーグループも商いを膨らませ高い。三井住友フィナンシャルグループ、三菱重工業が堅調、ソシオネクストも買いが優勢だった。アドテスト、ディスコ、三越伊勢丹、HOYAも上昇した。アイロムグループ、山一電機、アトラエ、東洋エンジニアリングがストップ高人気に。恵和、三浦工業も値を飛ばした。
 
半面、三井E&Sが売り込まれ、楽天グループも安い。ニトリホールディングスは大幅安となった。ファナック、KDDI、荏原が下落した。堀場製作所が急落、大王製紙、三井海洋開発の下げも目立つ。カシオ計算機、サンリオなどが大きく株価水準を切り下げ、熊谷組も下落した。


 
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