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【大引け概況】


27日の日経平均株価は3日ぶりに反発し、前日比222円82銭(0.68%)高の3万2891円16銭で終えた。
 
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主力株中心に広範囲に買いが優勢となった。日経平均株価は寄り後早々に160円強下げる場面もあったが、売り一巡後は立ち直り、前引けはプラス圏で着地、後場は一段高に買われた。前日の米国株市場ではNYダウが過去最長記録と並ぶ13連騰を記録したが、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数の方は小幅反落し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も下落するなどハイテク株には向かい風の強い地合いだった。FOMCは波乱なく通過したが、東京株式市場はあすの日銀金融政策決定会合の結果を前に見送りムードが強く、前場は方向感の見えづらい地合いだった。しかし、後場に入るとナスダック100株価指数先物が強い動きを示したことや、外国株市場でドルが買い戻され、円安方向に押し戻されたことなどが好感された。
 
米連邦準備理事会(FRB)は26日まで開いたFOMCで市場の想定通り0.25%の利上げを決めた。パウエルFRB議長が記者会見で、次の9月会合で政策金利を据え置く可能性に言及した。米金融引き締めによる景気下押し懸念が和らいだ。
 
チャート分析上で日経平均は上値抵抗線として意識されていた25日移動平均(3万2781円、26日時点)を上回り、先物主導で上昇に弾みがつく場面もあった。
 
一方、国内の主要企業の決算発表が相次いでおり、業績のさえない銘柄への売りが優勢となり、日経平均は午前に下げる場面があった。
 
 
市場では「現地26日の通常取引終了後に決算を発表したメタ(旧フェイスブック)が時間外取引で急騰。翌27日の株価指数の上昇を先取りする格好となった」との声が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)は反発し、12.05ポイント(0.53%)高の2295.14で終えた。中型株で構成するTOPIXミッド400が最高値をつけた。JPXプライム150指数は6.51ポイント(0.63%)高の1042.05だった。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆2267億円。売買高は13億3736万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1126と、全体の約6割を占めた。値下がりは621、変わらずは87銘柄だった。
 

 
業種別株価指数(33業種)では、電気・ガス業、保険業、その他製品などが上昇。下落は輸送用機器、建設業、ガラス・土石製品の3業種だった。
 
個別では、テルモや中外薬、三井不、三菱UFJも買われた。韓国のサムスン電子やSKハイニックス、米ラム・リサーチの決算を背景に外資証券の目標株価引き上げも寄与したディスコが大きく上昇し、東エレク、ルネサス、スクリンなども高い。ファストリ、ソフトバンクグループ(SBG)など値がさ株が高い。
TOWAは国内証券の新規買い推奨を受けて急伸。C&Rも新規買い推奨が材料視された。第1四半期の好決算が評価されたカプコンが急伸し、東証プライムの値上がり率トップとなった。未来工業も決算を材料に大幅に上昇。台湾の鴻海精密工業が改善計画の策定を要請したと報じられたシャープが買われた。米ボーイングの好決算を材料にジャムコ、大阪チタなども高い。
 
一方、決算が市場予想を大幅に下回ったアドバンテストが下落。ほか、決算を材料にトプコン、サイバーエージェントが急落し、トプコン、日東電工、キヤノン電子なども大きく下落。大豊工業は減益決算を発表し、後場から急落。日産自は好決算ながらも出尽くし感から下落。日産車体は、日産自による仏ルノー設立の新会社への出資表明により、親子上場解消を巡る思惑が後退したようで売られた。
 
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