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【大引け概況】


29日の日経平均株価は反発し、終値は前週末比275円87銭高の3万6026円94銭だった。

 
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前週末の米株式市場でダウ工業株30種平均が連日で最高値を更新し、投資家心理が改善。円相場も円安方向に振れており、自動車など輸出関連銘柄を中心に買いが入った。前週末に日経平均は485円下げており、押し目買いが入りやすかった。
 
26日の米ダウ工業株30種平均は連日で過去最高値を更新した。
寄り付きは下落。23年12月PCEコア指数がインフレの鈍化を示し、投資家心理を支えた一方、利益確定の売りや長期金利の上昇などが重石となった。前日引け後に発表した決算が失望されたインテルが大幅安となり、半導体株を中心にハイテク株の一部が連れ安。ナスダック指数は7日ぶりに下落した。
米景気のソフトランディング(軟着陸)の観測が強まっており、東京株式市場でも買い安心感につながった。
 
外国為替市場で円相場が円安方向に振れ、自動車株など輸出関連銘柄に買いが目立った。銀行や鉄鋼にも買いが入るなど、バリュー(割安)株買いの色彩が強かった。
 
30銘柄の主力大型株で構成する「TOPIXコア30」は1.59%高だった。海外投資家の先高観は根強く、前週末の下落を受けて押し目買いが入ったとの見方があった。ただ、積極的に上値を追うムードは限定的だった。3万6000円台では短期筋を中心に利益確定売りが出やすく、相場の上値を抑えた。
 
 
東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は31.83ポイント(1.27%)高の2529.48だった。JPXプライム150指数は5営業日ぶりに反発し、11.67ポイント(1.04%)高の1129.96で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆9033億円、売買高は13億7660万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1345と全体の8割を占めた。値下がりは277、横ばいは36だった。
 
業種別株価指数(33業種)は全て上昇した。鉱業、石油・石炭製品、輸送用機器の上昇が目立った。
 
個別では、取得上限300万株の自己株取得枠を設定した日東電工が大幅高となったほか、ホンダ、トヨタ自、日産自、マツダも買われた。また、24年3月期業績予想を上方修正したファナックも上昇。そのほか、原油価格上昇を受けて、INPEX、出光興産、ENEOSホールディングスも総じて強かった。ファストリやソニーG、トヨタが上昇した。
 
 一方、第3四半期調整後営業利益が40.8%増と上期の58.2%3増から増益率が鈍化した日立建機が売り優勢となったほか、第3四半期累計の営業利益が30.8%減となった信越化もさえない。また、レーザーテク、日立建機、楽天Gも売られた。他では、第3四半期営業利益が57.7%増と上期の9.2倍から増益率が鈍化したJCRファーマが大幅安となったほか、フォークリフト等用エンジンの排出ガス試験における不正行為を発表した豊田織機が後場下落した。


 
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