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【大引け概況】

21日の日経平均株価は続落し、終値は前日比326円17銭安の3万8026円17銭だった。
 
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朝方こそ売り買い拮抗で始まったが、その後に日経平均は漸次水準を切り下げる展開となりマイナス圏で推移した。前日の欧州株市場ではウクライナ情勢の緊迫化に伴う地政学リスクなどを嫌気し、主要国の株価は総じて軟調。
ただ、米国株市場では取引終盤にNYダウがプラス圏に浮上するなど底堅さを発揮した。
 
日本時間早朝に発表された半導体大手エヌビディア<NVDA>の2024年8〜10月期決算は人工知能(AI)需要を背景に大幅増収となり事前予想を上回る好調だったが、時間外取引で売り優勢となったことで、東京株式市場でも半導体関連株の気勢を削ぐ格好となった。
値がさの半導体関連株などが売りに押され、日経平均の下げ幅は400円を超え、心理的節目の3万8000円を下回る場面もあった。
半導体のほか電気機器、精密機器などハイテク株を中心に売りが出た。その後は米株価指数先物やアジア株の下落も重荷となった。
米株価指数先物が軟調に推移していることなども横目に終始売り圧力が拭えなかった。一方、売買代金は今週に入って手控えられる傾向にあり、4営業日連続で4兆円を下回っている。
オースティン米国防長官が20日、ウクライナへの対人地雷の供与を許可したと伝わり、地政学リスクへの警戒が海外勢などの投資意欲を後退させた。大引け間際には日銀の植田和男総裁による「金融政策決定会合ごとにデータを判断して見極める」との発言をきっかけに円高・ドル安が進んだが、株式相場の反応は限定的だった。心理的節目の3万8000円を下回る水準では値ごろ感の買いが入り、底堅さも目立った。
 
市場関係者は、「エヌビディアの決算は期待が高すぎたとあって、市場予想を多少上回った程度では買い材料にはならなかった。日本株をけん引する半導体関連株に買いが入らなければ、海外投資家は日本株買いに慎重になる」とみていた。

 
本日も軟調な値動きとなり日経平均は一時3万8000円の大台を割り込む展開。絶好調の決算発表でも将来的な不安からエヌビディア株が下げていることも影響して取引時間中は一時400円ほど下落する場面があった。もっとも、このところの調整で値頃感も出始めており一段と売る雰囲気は乏しい。下値75日移動平均線(3万7897円)は守られそうである。
 
東証株価指数(TOPIX)は続落し、終値は15.48ポイント安の2682.81だった。JPXプライム150指数も続落し、9.02ポイント安の1186.05で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆7207億円、売買高は16億8005万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は851。値上がりは731、横ばいは63だった。
 
業種別株価指数(33業種)は鉱業、精密機器、小売業、陸運業などの下落率が大きかった。上昇は、非鉄金属、銀行業など。
 
 
個別では、アドバンテスト、ディスコのほか、ソシオネクスト、スクリーンHDなどの半導体株が売られたほか、三菱重工業、IHI、川崎重工業など防衛関連も値を下げた。三菱UFJフィナンシャル・グループが軟調、ソフトバンクグループも冴えない。ファーストリテイリングが下値を探り、セブン&アイ・ホールディングスも下落した。KADOKAWAが利食われ、フォスター電機が急落。さくらインターネットの下げも目立った。このほか、住友不動産、HOYA、三越伊勢丹HD、ソニーグループ、フジクラなどが売られた。
 
半面、売買代金トップとなったディスコが小幅ながらプラス圏で引け、住友電工、古河電工など電線関連の一角が買われたほか、証券会社のポジティブなレポートが影響して太平洋セメントも上昇した。日銀による追加の利上げ観測を材料に三井住友トラストグループ、みずほフィナンシャルグループも強さを発揮した。ふくおかFG、千葉銀行、しずおかFGなど銀行株も買われた。
キーエンスも上値を指向。ID&Eホールディングスがストップ高人気となり、広済堂ホールディングス、JCRファーマも値を飛ばした。LIFULLが大幅高、三櫻工業の上げ足も鮮烈だった。このほか、東京ガス、エムスリーなどが大きく水準を切り上げた。





 
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